
INDEX
- 事前相談から完了検査・図面設計まで
- 盛土規制法とは
- どのような工事が対象か
- 許可・届出の対象規模
- 宅地造成等工事規制区域
- 特定盛土等規制区域
- 「崖」の判断
- 事前相談が重要な理由
- 許可申請までの流れ
- 関係権利者の同意
- 周辺住民への事前周知
- 設計・図面作成
- 基本的な図面
- 図面に記載する事項
- 技術的基準
- 盛土の施工
- 擁壁
- 排水施設
- 地盤調査・安定計算
- 許可申請の主な添付書類
- 申請者・工事主関係
- 土地・権利関係
- 工事施行者関係
- 現地・設計関係
- 許可後の手続き
- 標識の掲示
- 工事着手届
- 変更許可・変更届
- 中間検査と定期報告
- 中間検査
- 定期報告
- 完了検査
- 土石の堆積の場合
- 他の許認可との関係
- 行政書士法人塩永事務所のサポート内容
- 事前調査・事前相談
- 設計・図面調整
- 申請・工事中・完了検査
- ご相談時に準備いただきたい資料
- まとめ
盛土規制法の許可申請一式
事前相談から完了検査・図面設計まで
盛土、切土、太陽光発電施設の造成、資材置場・駐車場の整備、農地造成、残土処分場、建設発生土の仮置きなどを行う場合、宅地だけでなく農地や森林も含めて、盛土規制法の許可・届出が必要となる可能性があります。
行政書士法人塩永事務所では、盛土規制法に関する事前相談、許可・届出の要否確認、関係権利者の同意取得、周辺住民への周知、申請書類の作成、図面設計者との調整、工事中の手続、完了検査まで一連の手続きを支援します。
本記事は、熊本県および熊本市の制度・手引きを基準として作成しています。自治体ごとに提出先、事前審査、周知方法、技術基準、添付書類、手数料等が異なるため、最終的には申請地を管轄する自治体への確認が必要です。
盛土規制法とは
盛土規制法の正式名称は、「宅地造成及び特定盛土等規制法」です。
従来の宅地造成等規制法を改正した法律であり、土地の用途にかかわらず、危険な盛土等による災害を防止することを目的としています。宅地、農地、森林などで行われる盛土・切土や、建設発生土の一時的な堆積が対象となる場合があります。[]
熊本県では、熊本市を除く県内44市町村について、令和7年4月1日から宅地造成等工事規制区域または特定盛土等規制区域が指定されています。熊本市でも、同じく令和7年4月1日から規制区域の指定と制度運用が開始されています。
盛土規制法では、現在工事を行う者だけでなく、土地所有者、管理者、占有者にも、盛土等を安全な状態に維持する責任が及ぶ点に注意が必要です。
どのような工事が対象か
盛土規制法の手続きでは、まず次の3種類の行為に分類します。
-
宅地造成
-
特定盛土等
-
一時的な土石の堆積
宅地造成とは、宅地以外の土地を宅地にするために行う、一定規模の盛土・切土等です。
特定盛土等とは、宅地または農地等で行われる盛土等のうち、周辺の宅地に災害を発生させるおそれが大きいものです。
土石の堆積とは、一定期間の経過後に除去することを予定した土砂や岩石等の一時的な堆積をいいます。建設発生土のストックヤード、残土置場、工事間の土砂仮置きなどが該当することがあります。
許可・届出の対象規模
宅地造成等工事規制区域
熊本県および熊本市の手引きでは、宅地造成等工事規制区域において、次の規模の盛土・切土は原則として許可対象です。
-
盛土により高さ1mを超える崖を生じるもの。
-
切土により高さ2mを超える崖を生じるもの。
-
盛土と切土を同時に行い、高さ2mを超える崖を生じるもの。
-
崖を生じない場合でも、高さ2mを超える盛土。
-
盛土または切土を行う土地の面積が500㎡を超えるもの。
-
高さ2mを超える土石の堆積で、堆積面積が300㎡を超えるもの。
-
高さ2m以下の土石の堆積で、堆積面積が500㎡を超えるもの。
熊本県の手引きでは、盛土・切土をする土地の面積は、盛土または切土を行う部分を合計して算定します。高さ1m以下の部分も、面積算定に含める取扱いがあります。[]
特定盛土等規制区域
特定盛土等規制区域では、宅地造成等工事規制区域より大きな規模の工事が許可対象となります。
許可対象の代表例は、次のとおりです。
-
盛土により高さ2mを超える崖を生じるもの。
-
切土により高さ5mを超える崖を生じるもの。
-
盛土と切土を同時に行い、高さ5mを超える崖を生じるもの。
-
崖を生じない場合でも、高さ5mを超える盛土。
-
盛土または切土を行う土地の面積が3,000㎡を超えるもの。
-
高さ5mを超える土石の堆積で、堆積面積が1,500㎡を超えるもの。
-
高さ5m以下の土石の堆積で、堆積面積が3,000㎡を超えるもの。
一方、特定盛土等規制区域で、許可対象より小さい一定規模の盛土等を行う場合は、工事着手の30日前までに届出が必要となることがあります。[]
「崖」の判断
盛土規制法上の「崖」とは、地表面が水平面に対して30度を超える角度をなす土地で、硬岩盤以外のものをいいます。
単純に「擁壁の高さ」だけで判断するのではなく、現況地盤、造成後の地盤、擁壁等を含めた高低差を確認する必要があります。
また、上下に分離された複数の崖であっても、一定の位置関係にある場合には、一体の崖として取り扱われます。
事前相談が重要な理由
盛土規制法の案件では、いきなり許可申請書を作成するのではなく、最初に事前相談を行うことが重要です。
事前相談では、主に次の事項を確認します。
-
申請地がどの規制区域にあるか。
-
盛土、切土、土石の堆積のどれに該当するか。
-
許可、届出、対象外のいずれに該当するか。
-
盛土等の高さ、面積、土量の算定方法。
-
複数の盛土を一体として扱う必要があるか。
-
既存盛土と新設盛土を一体として扱うか。
-
擁壁、排水施設、崖面崩壊防止施設が必要か。
-
地盤調査や安定計算が必要か。
-
周辺住民への事前周知の方法と範囲。
-
土地所有者等の同意が必要となる範囲。
-
農地法、森林法、都市計画法、建築基準法、砂防法等の関係。
-
申請窓口が県か市町村か。
-
事前審査を受ける必要があるか。
熊本市では、許可・届出の要否に関する事前相談に加え、許可申請前の土地利用計画等について事前審査を行う制度があります。熊本市内の案件では、事前審査申出書と必要書類を開発指導課へ提出します。
許可申請までの流れ
許可が必要な案件では、一般的に次の流れで進めます。
-
規制区域と対象規模を確認する。
-
行為の内容を整理する。
-
管轄窓口へ事前相談を行う。
-
必要に応じて事前審査を申し込む。
-
現況測量、地盤調査、排水計画等を実施する。
-
土地所有者等の権利関係を調査する。
-
関係権利者の同意を取得する。
-
周辺住民への事前周知を行う。
-
造成計画、擁壁、排水施設等の設計図面を作成する。
-
工事主の資力・信用、工事施行者の能力を確認する。
-
他法令の許可・届出を整理する。
-
許可申請書と添付書類を提出する。
-
行政庁の審査・補正に対応する。
-
許可証の交付後、標識を掲示する。
-
工事着手届を提出する。
-
必要に応じて定期報告と中間検査を受ける。
-
工事完了後、完了検査を申請する。
-
検査済証の交付を受ける。
熊本県では、県の許可申請書等について、申請地を所管する市町村窓口を経由して県建築課盛土対策室へ提出する取扱いがあります。ただし、熊本市内の工事は熊本市への手続きとなります。
関係権利者の同意
許可申請では、工事区域内の土地について、一定の使用・収益権を有する者全員の同意が必要です。
対象となり得る権利は、次のとおりです。
-
所有権
-
地上権
-
質権
-
賃借権
-
使用貸借権
-
その他の土地の使用・収益を目的とする権利
実務上は、登記簿だけでなく、公図、現地状況、契約書、相続関係、共有関係、抵当権の有無などを確認します。
土地所有者が複数いる場合、共有者全員の同意が必要となることがあります。また、農地の場合は、農地所有者と実際の耕作者・賃借人が異なる場合があるため、農地法上の権利関係も併せて確認します。
熊本市の手引きでは、申請地の権利者一覧表、公図、土地の全部事項証明書、工事同意書等が提出書類として示されています。
周辺住民への事前周知
許可申請前には、工事の内容を周辺住民に周知する必要があります。
周知方法として、一般に次の方法が認められています。
-
説明会を開催する。
-
工事内容を記載した書面を配布する。
-
工事場所または周辺に掲示し、併せてインターネットで閲覧できるようにする。
周知する内容には、通常、次の事項を含めます。
-
工事主の氏名または名称。
-
工事場所の所在地。
-
工事施行者の氏名または名称。
-
工事の着手予定日と完了予定日。
-
盛土・切土の高さ。
-
盛土・切土を行う土地の面積。
-
盛土・切土の土量。
-
土石の堆積の場合は最大堆積高さ、面積、最大堆積土量。
-
その他、自治体が必要と認める事項。
熊本市では、平地盛土、切土、土石の堆積の場合、隣接地、道路・水路を挟んだ対向地、さらに盛土等の境界から最大高さの2倍以内の範囲などが周知範囲の基準となります。腹付け盛土や渓流等における盛土では、より広い範囲が対象となる場合があります。
渓流等において高さ15mを超える盛土を行う場合は、説明会による周知が必要となる取扱いがあります。
設計・図面作成
盛土規制法の許可申請では、申請書だけでなく、現況と計画を正確に示す図面が重要です。
基本的な図面
宅地造成または特定盛土等では、次の図面を作成することが一般的です。
-
位置図
-
区域図
-
現況図
-
造成計画平面図
-
造成計画断面図
-
排水施設計画平面図
-
崖の断面図
-
擁壁の構造図
-
擁壁の展開図
-
崖面崩壊防止施設の構造図
-
土地利用計画平面図
-
盛土・切土部分の求積図
-
集水区域図
-
排水施設の構造図
-
その他、行政庁が必要と認める図面
熊本市の手引きでは、位置図はおおむね縮尺1/10,000以上、区域図や造成計画図はおおむね1/2,500以上、擁壁や崖の詳細図は1/50以上などの縮尺が示されています。
図面に記載する事項
造成計画平面図には、少なくとも次の事項を明示します。
-
方位
-
土地の境界線
-
盛土・切土をする区域
-
崖の位置
-
擁壁の位置と番号
-
崖面崩壊防止施設の位置
-
排水施設の位置と番号
-
地滑り抑止ぐい、グラウンドアンカーその他の土留め
-
道路・水路の位置および幅員
-
断面図との照合記号
-
公共施設の位置
-
申請区域
造成計画断面図では、現況地盤と計画地盤を区別し、切土・盛土の範囲、擁壁の高さ、法面勾配、地盤高、必要な排水施設などを明確にします。
熊本市では、図面上で切土を赤、盛土を緑で表示するなど、図面の着色方法についても手引きに定めがあります。
技術的基準
盛土等の計画は、災害を防止するための技術的基準に適合しなければなりません。
盛土の施工
盛土については、次のような措置が必要となります。
-
おおむね30cm以下の層に分けて盛土する。
-
各層をローラー等で締め固める。
-
盛土内部に浸透した地表水・地下水を排除する。
-
必要に応じて透水層を設置する。
-
傾斜地盤では段切り等を行う。
-
地滑りのおそれがある場合は、抑止ぐい、グラウンドアンカーその他の土留めを検討する。
-
盛土の崖面や地表面を侵食から保護する。
熊本県の手引きでは、盛土の内部に浸透した地表水等を速やかに排除できるよう、透水層その他の措置を講じることが示されています。
擁壁
盛土・切土によって一定の崖面が生じる場合、原則として擁壁等により崖面を覆う必要があります。
擁壁には、次の構造が考えられます。
-
鉄筋コンクリート造
-
無筋コンクリート造
-
間知石練積み造
-
その他の練積み造
-
国土交通大臣の認定を受けた擁壁
-
条件に応じた崖面崩壊防止施設
鉄筋コンクリート造等の擁壁については、土圧、水圧、自重などに対して、次の安全性を検討します。
-
擁壁が破壊しないこと。
-
転倒しないこと。
-
基礎が滑動しないこと。
-
沈下しないこと。
-
基礎地盤の許容応力度を超えないこと。
-
必要な場合には、杭の許容支持力を超えないこと。
擁壁には、壁面3㎡以内ごとに少なくとも1個、内径7.5cm以上の水抜穴を設け、裏面に透水層を設ける基準があります。
排水施設
盛土・切土では、雨水や地下水による崩壊、土砂流出を防ぐ排水計画が不可欠です。
排水施設は、次の事項を検討して設計します。
-
集水区域
-
流出量
-
排水施設の位置
-
管渠の断面
-
勾配
-
材料
-
ます・マンホールの位置
-
吐口
-
放流先
-
周辺水路や道路側溝との接続
-
地下水や湧水の処理
-
法面からの表面水の流入防止
熊本市の手引きでは、排水施設計画平面図に、排水施設の位置、種類、材料、形状、内法寸法、勾配、水の流れ、吐口、放流先を明示することとされています。
地盤調査・安定計算
次のような場合には、地盤調査、土質試験、安定計算等が必要となる可能性があります。
-
渓流等で高さ15mを超える盛土を行う場合。
-
大規模な盛土を行う場合。
-
湧水や地下水が多い場合。
-
谷埋め盛土を行う場合。
-
傾斜地盤上に盛土する場合。
-
既存盛土の上に新たな盛土を行う場合。
-
軟弱地盤や滑りやすい土層がある場合。
-
擁壁の構造安全性を確認する必要がある場合。
なお、高さ5mを超える擁壁の設置、または盛土・切土をする土地の面積が1,500㎡を超える場所に排水施設を設置する場合は、一定の資格を有する者による設計が必要となります。
許可申請の主な添付書類
自治体によって異なりますが、宅地造成・特定盛土等の許可申請では、一般に次の書類を準備します。
申請者・工事主関係
-
許可申請書。
-
工事主の氏名・住所を証する書類。
-
法人の全部事項証明書。
-
法人役員の氏名・住所を証する書類。
-
工事主の資力・信用に関する申告書。
-
資金計画書。
-
納税証明書。
-
市税滞納有無調査承諾書。
-
暴力団員等に該当しない旨の誓約書。
土地・権利関係
-
土地の全部事項証明書。
-
公図または字図の写し。
-
申請地の権利者一覧表。
-
工事同意書。
-
周辺土地の権利関係資料。
-
土地所有者等との契約書・承諾書。
-
委任状。
工事施行者関係
-
工事施行者の能力に関する申告書。
-
建設業許可証の写し。
-
法人の全部事項証明書。
-
工事施行者の住所・氏名を証する書類。
-
施工体制や工事概要に関する資料。
現地・設計関係
-
申請地および周辺の写真。
-
現況測量図。
-
造成計画図。
-
擁壁の構造計算書。
-
排水計画書。
-
流量計算書。
-
地盤調査報告書。
-
安定計算書。
-
工程表。
-
施工方法を示す資料。
-
他法令の許可証・届出書の写し。
-
農地転用許可書または届出書の写し。
農地を造成する場合、盛土規制法だけでなく、農地法上の農地転用許可・届出が必要となることがあります。太陽光発電施設、資材置場、駐車場、残土処分場では、都市計画法、森林法、砂防法、廃棄物処理法、道路法、河川法なども併せて確認します。
許可後の手続き
許可証が交付された後も、すぐに工事を開始できるとは限りません。
標識の掲示
許可を受けた工事では、工事場所の見やすい場所に、工事主の氏名または名称、許可番号、工事内容などを記載した標識を掲示します。
工事着手届
工事に着手するときは、工事着手届を提出します。熊本県では、工事着手届について電子申請システムによる提出が可能とされていますが、対象手続きや提出方法は最新の県案内を確認します。
変更許可・変更届
許可を受けた後に、次のような変更が生じる場合は、変更許可または変更届が必要となることがあります。
-
盛土・切土の範囲の変更。
-
盛土・切土の高さの変更。
-
土量の変更。
-
工事区域の変更。
-
擁壁の位置・構造の変更。
-
排水施設の変更。
-
工事主の変更。
-
工事施行者の変更。
-
工事期間の変更。
-
土石の堆積期間の変更。
軽微な変更に該当する場合は変更届で済むことがありますが、変更内容によっては、工事を続行する前に変更許可を受けなければならない場合があります。
中間検査と定期報告
中間検査
許可を受けた宅地造成または特定盛土等の工事が一定規模に該当し、特定工程を含む場合、中間検査が必要です。
熊本市では、次のような規模の工事が中間検査・定期報告の対象とされています。
-
盛土により高さ2mを超える崖を生じるもの。
-
切土により高さ5mを超える崖を生じるもの。
-
盛土と切土を同時に行い、高さ5mを超える崖を生じるもの。
-
盛土の高さが5mを超えるもの。
-
盛土または切土の面積が3,000㎡を超えるもの。
特定工程は、盛土前の地盤面または切土後の地盤面に暗渠排水管を設置する工程です。暗渠排水管の設置完了後、4日以内に中間検査を申請します。中間検査合格証の交付を受ける前に、次の工程へ進むことはできません。[]
したがって、施工会社と事前に工程を調整し、暗渠排水管を埋め戻す前に検査を受けられるよう、検査申請と現場確認のスケジュールを組んでおく必要があります。
定期報告
工事期間が3か月を超える場合など、一定規模の工事では、3か月ごとに工事の進捗状況を報告します。
定期報告では、次のような内容を報告します。
-
盛土・切土の高さ、面積、土量。
-
擁壁の施工状況。
-
排水施設の施工状況。
-
法面やその他の安全対策の状況。
-
工事現場の写真。
-
施工状況を示す平面図、断面図等。
完了検査
宅地造成または特定盛土等の許可を受けた工事が完了した場合、完了した日から4日以内に完了検査を申請します。検査の結果、工事が技術的基準に適合していると認められた場合、検査済証が交付されます。[]
完了検査では、申請図面どおりに工事が完成しているか、次のような事項が確認されます。
-
盛土・切土の高さ。
-
盛土・切土の範囲。
-
法面の勾配。
-
擁壁の位置・高さ・構造。
-
水抜穴や透水層。
-
排水施設の位置・勾配・接続。
-
暗渠排水管の施工状況。
-
土砂流出防止対策。
-
法面保護の状況。
-
標識の掲示。
-
許可条件への適合。
-
変更許可・変更届の内容との整合性。
完了検査を円滑に進めるため、施工中から次の記録を残しておくことが重要です。
-
着工前の現況写真。
-
丁張り・遣方の写真。
-
盛土の各層の施工写真。
-
転圧状況の写真。
-
暗渠排水管を埋め戻す前の写真。
-
擁壁の配筋写真。
-
擁壁基礎の写真。
-
水抜穴・透水層の写真。
-
排水施設の埋戻し前の写真。
-
完成後の全景写真。
-
出来形測量記録。
-
使用材料の納品書・品質資料。
-
施工日報・検査記録。
図面上で確認できない部分は、完成後に確認できなくなります。そのため、不可視部分の施工写真が不足していると、追加資料、掘削確認、補修工事などを求められることがあります。
土石の堆積の場合
一時的な土石の堆積では、盛土・切土と異なり、中間検査は原則として不要です。
ただし、次のような安全対策が必要となります。
-
土石の堆積場所の勾配を適切にする。
-
堆積した土石の周囲に必要な空地を設ける。
-
柵や囲いを設置する。
-
雨水・地表水による崩壊を防止する。
-
土砂が周囲へ流出しないようにする。
-
堆積期間と除去計画を明確にする。
-
最大堆積高さ、面積、土量を管理する。
土石の堆積が終了し、堆積されていたすべての土石を除去した場合は、工事完了ではなく「確認」の申請を行います。熊本県の案内では、全ての土石を除去した日から4日以内に確認申請を行い、現地確認を受ける取扱いが示されています。
他の許認可との関係
盛土規制法の許可だけで工事を開始できるとは限りません。
案件によって、次の手続きが併せて必要となります。
-
農地法の農地転用許可・届出。
-
都市計画法の開発許可。
-
建築基準法の確認申請。
-
森林法の林地開発許可・伐採届。
-
道路法の道路占用・工事承認。
-
河川法の占用・工作物設置許可。
-
砂防法、急傾斜地法、地すべり等防止法上の許可・協議。
-
廃棄物処理法上の許可・届出。
-
土壌汚染対策法上の手続き。
-
景観法・景観条例に基づく届出。
-
文化財保護法上の埋蔵文化財手続。
-
太陽光発電施設に関する条例・ガイドライン。
-
建設業法上の許可・施工体制に関する確認。
都市計画法上の開発許可を受ける工事については、一定の要件を満たす場合、盛土規制法の許可を受けたものとみなされる「みなし許可」となることがあります。ただし、技術的基準、周辺住民への周知、検査等の取扱いがすべて同一になるとは限らないため、開発許可と盛土規制法の両方を確認する必要があります。
行政書士法人塩永事務所のサポート内容
行政書士法人塩永事務所では、盛土規制法の許可申請一式について、次の業務を行います。
事前調査・事前相談
-
規制区域の確認。
-
許可・届出・対象外の判定。
-
盛土・切土・土石の堆積の分類。
-
高さ・面積・土量の算定。
-
一体盛土に該当するかの確認。
-
既存盛土の確認。
-
事前相談資料の作成。
-
行政窓口との協議。
-
他法令の許認可の洗い出し。
設計・図面調整
-
現況資料の整理。
-
位置図・区域図・現況図の準備。
-
造成計画平面図・断面図の作成調整。
-
排水計画図の作成調整。
-
擁壁図・構造計算書の取得・確認。
-
流量計算書・安定計算書の整理。
-
土木設計者、測量士、土地家屋調査士、建築士等との連携。
-
申請書と図面の整合性確認。
行政書士は、許可申請書、添付書類、行政庁との協議、補正対応等を担当します。擁壁の構造計算、地盤の安定計算、測量、土木構造物の詳細設計など、専門資格や専門技術が必要となる業務については、適切な有資格者と連携して進めます。
申請・工事中・完了検査
-
許可申請書の作成。
-
関係権利者の調査・同意書の収集支援。
-
周辺住民への周知資料の作成。
-
事前周知報告書の作成。
-
工事主の資力・信用関係書類の整理。
-
工事施行者関係書類の確認。
-
他法令の許可証・届出書の整理。
-
許可後の標識、工事着手届の確認。
-
変更許可・変更届の対応。
-
定期報告書の作成支援。
-
中間検査申請の準備。
-
施工写真・出来形資料の確認。
-
完了検査申請書の作成。
-
完了検査に向けた行政協議。
-
検査済証受領までの進捗管理。
ご相談時に準備いただきたい資料
初回相談では、次の資料をご準備いただくと、許可・届出の要否を速やかに判断できます。
-
所在地または地番。
-
公図・地積測量図。
-
登記事項証明書。
-
現地写真。
-
現況の土地利用図。
-
造成予定図。
-
盛土・切土の高さ。
-
盛土・切土の面積。
-
盛土・切土の土量。
-
土石を堆積する場合は最大高さ・面積・土量。
-
工事の目的。
-
工事主の情報。
-
土地所有者の情報。
-
工事施行者の情報。
-
着手予定日・完了予定日。
-
既存擁壁、排水路、井戸、湧水等の状況。
-
農地、森林、太陽光発電、資材置場等の利用目的。
図面がまだ完成していない段階でも相談可能です。むしろ、詳細設計や契約、工事着手の前に事前相談を行うことで、後から設計変更や追加許認可が発生するリスクを抑えられます。
まとめ
盛土規制法の手続きは、許可申請書を提出するだけの制度ではありません。規制区域と対象規模の確認、事前相談、事前審査、関係権利者の同意、周辺住民への周知、造成・排水・擁壁の設計、工事着手届、中間検査、定期報告、完了検査まで、工事全体を通じた対応が必要です。
特に、農地造成、太陽光発電施設、資材置場、駐車場、残土置場、建設発生土の仮置きでは、盛土規制法以外の許可や届出が同時に必要となることがあります。
工事着手後に無許可や設計不適合が判明すると、計画変更、工事停止、是正工事、検査の長期化などにつながる可能性があります。行政書士法人塩永事務所では、土木・測量・設計の専門家と連携し、事前相談から完了検査まで、案件の規模と内容に応じた申請手続きを一括して支援します。
