
行政書士法人塩永事務所
2.1 事前準備
- 事業計画の策定(営業所・車庫、車両台数、運行管理体制、資金計画)
- 物件の法令適合確認(都市計画法、建築基準法、農地法など)
- 必要書類の収集(財務証明、役員履歴書、車両関係書類、資格証明書など)
2.2 申請書類の提出
主な書類例:
- 一般貨物自動車運送事業経営許可申請書
- 事業計画書(配置図、運行計画、収支見込み)
- 資金計画書(預金残高証明、融資契約書など)
- 役員名簿・履歴書
- 運行管理者・整備管理者の資格証明書
- 車両の車検証写し
- 法令試験受験申込関連書類
2.3 法令試験の受験
申請受理後、申請者本人(法人の場合は常勤役員)が受験します。出題範囲は貨物自動車運送事業法、道路運送車両法、労働基準法、道路交通法、改善基準告示など。30問中24問以上(80%)で合格、試験時間約50分。奇数月に実施されることが多く、不合格の場合は原則1回再受験可能です。合格率は運輸局や時期により30〜90%程度と幅がありますが、準備なしでは難しいケースが多く、過去問演習が有効です。
2.4 審査プロセス
書類の完全性、事業計画の実現可能性、資金計画の妥当性、法令遵守体制などを審査。標準処理期間はおおむね3〜6か月(補正や試験結果により変動)。
2.5 許可取得と運輸開始
許可後に必要な手続き:
- 運輸開始届の提出
- 運行管理者・整備管理者の選任届出
- 事業用車両の登録(緑ナンバー取得)
許可取得後1年以内に事業を開始しない場合、許可は失効します。登録免許税(12万円)が必要です。
3. 許可取得の主な要件(2026年現在)許可基準は人・物(車両・施設)・資金・法令遵守などに区分されます。
3.1 人的要件
- 運行管理者:車両台数に応じた人数(原則、被けん引車を除く車両数を30で除した数+1。30台未満で1名以上)。資格者証必須。
- 整備管理者:自動車整備士資格(2級以上など)または一定の実務経験+講習修了者。
- 役員の適格性:破産者、禁錮以上の刑、直近5年以内の許可取消歴などの欠格事由がないこと。
- 運転者の確保計画も求められます。
3.2 施設要件
- 営業所:事務機能を有し、関係法令(都市計画法・建築基準法など)に適合。使用権限の証明が必要。
- 車庫:原則営業所に併設。併設できない場合は、各地方運輸局の公示基準による距離以内(地域により直線距離で5〜20km程度。例:関東の一部で20km、多くの地域で5〜10km)。全車両を収容可能で、車両間・境界との間隔50cm以上を確保。前面道路の安全性も確認されます。
- 休憩・睡眠施設:必要な場合に営業所内または外部で確保。
3.3 車両要件
- 営業所ごとに原則5台以上の事業用自動車(緑ナンバー)。軽自動車(三輪以上の軽自動車・二輪)は対象外。けん引車と被けん引車は合わせて1両として数える場合があります。
- 車検証の用途が「貨物」であること。
- 所有またはリースなどによる使用権限の証明。
3.4 資金要件
事業開始に要する「所要資金」の全額以上を自己資金で常時確保(申請から許可までの間)。所要資金は車両費、施設費、人件費(おおむね6か月分)、燃料・修繕費、保険料、税金などを積み上げて算定します。実務上の目安は事業規模により1,500万円〜3,500万円程度(中古車やリース活用で圧縮可能な場合あり)。預金残高証明書などで証明し、「見せ金」は認められません。
3.5 法令遵守・その他要件
- 法令試験合格
- 社会保険加入、損害賠償能力(任意保険など)
- 労働時間管理、点呼体制などのコンプライアンス体制
4. 2025年以降の主な法改正ポイント2025年4月施行
- 運送契約締結時等の書面交付義務(運賃、燃料サーチャージ、待機時間料、附帯作業料などを明記)
- 実運送体制管理簿の作成・保存義務
- 下請け適正化に関する努力義務や一定規模事業者への管理規程・管理者選任義務
事業計画書にはこれらを反映した契約管理や運行管理体制の記載が重要です。
2025年6月公布の改正(一部2026年4月施行、許可更新制などは公布から3年以内に施行予定)
- 委託次数を2次までに制限する努力義務
- 無許可業者(白トラ)への委託禁止の強化(荷主側への規制も)
- 許可の5年ごとの更新制の導入(将来の更新を見据えた安全・法令遵守体制が重要)
- 適正原価を下回る運賃制限などの規定(施行時期に注意)
環境対応(低排出ガス車両など)を事業計画に盛り込むと好印象となる場合があります。
5. 申請書類作成の実務ポイント
- 事業計画の具体性:運行ルート、品目、頻度、収支予測(複数年)を現実的に記載。
- 資金計画の透明性:出所と内訳を明確に。金額の整合性を徹底。
- 法令試験対策:過去問反復と条文集の理解が有効。
- 書類間の整合性:車両台数と管理者数、施設と運行計画などの一致を確認。
6. 許可取得後の手続きと継続義務
- 運輸開始届、管理者選任届出
- 事業報告書・事業実績報告書の提出(事業年度終了後おおむね100日以内。オンライン対応拡大中)
- 変更届出(営業所・車庫移転、車両増減、役員変更など)
- 巡回指導への対応(点呼記録、整備記録、労働時間管理など)
- 将来の5年更新を見据えた法令遵守・安全管理体制の維持
7. 行政書士に依頼するメリット複雑な要件と改正への対応が求められるため、専門家の活用が有効です。
- 正確な書類作成による補正・不許可リスクの低減
- スケジュール管理とオンライン申請対応
- 許可後の届出・報告・巡回指導サポート
- 最新の法令・運輸局運用の反映
当事務所は熊本を拠点に全国対応(オンライン相談可)し、運送業許可に実績があります。
8. よくある質問(FAQ)
Q1. 許可取得までどのくらいかかる?
書類不備がなければ申請受理からおおむね3〜6か月。試験や補正で延びる場合があります。
Q2. 最低車両台数は?
原則営業所ごとに5台以上の事業用車両(緑ナンバー)。軽自動車は算入不可。
Q3. 自己資金の目安は?
所要資金の全額以上。実務上1,500万円〜3,500万円程度が目安(規模・車両条件による)。
Q4. 法令試験の難易度は?
運輸局により差がありますが、準備が重要。合格基準は80%以上。再受験は原則1回可能。
Q5. 個人事業主でも申請可能?
可能です。法人と同等の要件を満たす必要があります。
9. 行政書士法人塩永事務所のサポート内容
- 無料初期相談(事業計画・要件確認、対面・オンライン)
- 書類作成から提出までの代行
- 許可後の各種届出・事業報告・巡回指導対策
- 改正法を踏まえた事業計画の最適化
お問い合わせ先
電話:096-385-9002(平日9:00〜18:00)
メール:info@shionagaoffice.jp
X公式アカウント:
10. まとめ
一般貨物自動車運送事業の許可申請は厳格な要件と手続きを伴いますが、適切な準備と専門家の支援により確実に進められます。2025年以降の改正により、書面交付義務や下請け管理、将来の更新制などコンプライアンスの重要性が一層高まっています。行政書士法人塩永事務所は、事業者様のニーズに合わせたサポートを提供します。
緑ナンバーで新たな事業を始める第一歩を、ぜひご相談ください。まずは無料相談で事業計画をお聞かせください。
