
建設業許可は実績ゼロ(創業直後)でも取得できるのか?熊本の行政書士が徹底解説
行政書士法人塩永事務所(熊本市中央区)|認定経営革新等支援機関・登録支援機関
「これから建設業を立ち上げたいが、まだ工事実績がない…」 「法人設立直後で売上ゼロだが、建設業許可は取れるのだろうか?」
熊本で新規独立や事業拡大を目指す事業者様から、このようなご相談を数多くいただきます。
結論からお伝えすると、建設業許可は工事実績がゼロ(創業直後・売上ゼロ)であっても取得可能です。本記事では、実績ゼロでも許可が取れる法的な理由や、申請時の実務ポイント、将来的な公共工事参入に向けた注意点まで詳しく解説します。
✔ 結論:会社としての「工事実績」は建設業許可の要件に含まれない
建設業法において、建設業許可(一般建設業)を取得するために必要な要件は、主に以下の5つです。
1. 経営業務の管理を適正に行うための体制(経営業務管理責任者等)
常勤役員のうち1人が、建設業の経営業務について5年以上の経営経験を有していることが基本ルートです。
なお令和2年10月の建設業法改正により、経営者本人に建設業の経営経験が5年に満たない場合でも、①役員としての経験が2年以上あり、かつ財務・労務・業務運営を担当する「直接に補佐する者」を別途配置することで要件を満たせる補佐体制の特例が新設されています。これにより、創業直後の法人でも柔軟に対応できるケースが増えています。
2. 専任技術者(専技)の設置
各営業所に、国家資格保有者や一定の実務経験(10年など)を持つ専任技術者を配置することが必要です。
3. 誠実性
建築士法や宅建業法など他法令での取消処分歴がないこと、請負契約に関して不正・不誠実な行為を行うおそれがないことが求められます。
4. 財産的基礎(自己資本500万円以上)
自己資本が500万円以上、または500万円以上の資金調達能力(金融機関発行の預金残高証明書など)があることが必要です。
5. 欠格要件に該当しないこと
役員等が破産者で復権を得ていない場合や、一定の刑罰を受けてから5年を経過していない場合など、欠格事由に該当しないことが必要です。
👉 ご覧の通り、これらの要件の中に**「会社としての工事実績」や「過去の売上高」は一切含まれていません**。経営者個人や技術者個人が積んできた「過去の経験・資格」と、法人としての「資金力」が要件を満たしていれば、新設法人や創業直後の会社であっても問題なく許可申請が可能です。
📄 実績ゼロのときの「工事経歴書」の書き方
建設業許可の申請時には、過去の工事実績を報告する「工事経歴書」の添付が義務付けられています。
「実績がないのにどう書けばいいのか?」と不安になる方も多いのですが、実績ゼロの場合は以下のように記載して提出すれば問題ありません。
- 「新規設立のため実績なし」
- 「実績なし」
行政側(熊本県の担当窓口など)もこの記載を正式な書類として受領します。「実績ゼロ」と記載したことを理由に不許可になることはありませんのでご安心ください。
🏢 熊本の事業者が特に注意すべき3つのポイント
実績ゼロでも許可自体は取得できますが、許可取得後の事業展開においては次の点に注意が必要です。
① 公共工事(入札)を目指す場合は「完成工事高ゼロ」が影響する
熊本県や熊本市の公共工事に入札参加するには、許可取得後に**経営事項審査(経審)**を受ける必要があります。経審では「完成工事高(工事売上高)」が重要な評価項目の一つとなるため、実績ゼロの段階では評点(P点)が伸びず、格付け(等級)が低くなったり、希望する規模の工事に入札参加できなかったりする可能性があります。
👉 将来的に公共工事を狙う場合は、許可取得後に民間工事などで着実に完成工事高の実績を積んでいく計画が不可欠です。
② 将来的に「特定建設業許可」を目指す場合
元請として一定額以上の下請発注を行う「特定建設業許可」では、より厳格な財産要件(欠損比率20%以下、流動比率75%以上、資本金2,000万円以上かつ純資産合計4,000万円以上など)が求められます。創業後に赤字が続いて自己資本が毀損すると、将来的に特定許可へステップアップする際の障害となる可能性があります。
③ 業種追加を予定している場合
事業拡大に伴い他業種の許可を追加する「業種追加申請」を行う場合も、その時点で改めて財産的基礎の要件をクリアする必要があります。売上ゼロや赤字が続いて資金が減少すると、追加申請が通りにくくなるリスクがあります。
📌 許可要件と実績ゼロの影響一覧
| 許可要件・項目 | 実績ゼロ(創業直後)の影響 | 解説・注意点 |
|---|---|---|
| 経営業務管理責任者等 | 影響なし | 個人の過去の経営経験(原則5年以上)で判断。会社としての売上は不要。 |
| 専任技術者 | 影響なし | 個人の資格(施工管理技士等)や過去の実務経験で判断。 |
| 財産的基礎(500万円) | 影響なし | 創業時は預金残高証明書等でクリア可能。 |
| 工事経歴書 | 影響なし | 「新規設立のため実績なし」と記載して提出すればよい。 |
| 経営事項審査(経審) | 大きく影響 | 完成工事高が0円だと評点が下がり、格付けに直接響く。 |
| 公共工事(入札参加) | 大きく影響 | 実績・経審評点が入札参加資格審査で重要な要素となる。 |
🧱 創業期(実績ゼロ)に許可を取るメリット
実は、創業期に建設業許可を取得することには大きなメリットもあります。
- 書類の整理・確認がスムーズ:過去の決算書や帳簿が少ないため、要件確認や提出書類の準備が比較的シンプルに進みます。
- 取引先からの信用力を早期に獲得:500万円以上の工事(軽微な工事の範囲を超える案件)も含め、大型案件の受注チャンスを最初から逃さずに獲得できます。
- 融資や資金調達で有利に働く:建設業許可を保有していることで、金融機関やパートナー企業からの信用度が向上しやすくなります。
🏢 行政書士法人塩永事務所(熊本)が選ばれる理由
熊本県内の建設業許可は、担当窓口や地域ごとに確認書類の運用に独自の実務上のポイントが存在します。当事務所は認定経営革新等支援機関および登録支援機関として、単なる許可申請の代行にとどまらず、事業の将来を見据えた総合的なサポートを提供しています。
- 不許可リスクの事前チェック(要件・証明書類の精査)
- 経審・入札参加を見据えた「将来設計型」の許可申請サポート
- 技術者・経営経験を証明する過去書類の収集・調整ノウハウ
- 創業期でもスピーディーかつ確実に許可取得へ導く体制
「自分の経験で要件を満たせるか知りたい」「実績はないが早急に許可が必要」という熊本の事業者様は、ぜひお気軽にご相談ください。
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行政書士法人塩永事務所 電話番号:096-385-9002 所在地:熊本県熊本市中央区水前寺1丁目9-6 対応領域:建設業許可申請/経営事項審査(経審)/入札参加資格審査/各種許認可・補助金申請
