
海外在住者の在留資格認定証明書(COE)取得手続き|申請の流れ・必要書類・注意点を解説
行政書士法人塩永事務所|在留資格・ビザ申請サポート
海外に住んでいる外国人の方が、日本で就職する、日本人の配偶者と生活する、日本の学校に留学するなどの目的で日本へ中長期滞在する場合、原則として、入国前に在留資格認定証明書(Certificate of Eligibility:COE)の交付申請を検討します。
COEは、日本で行おうとする活動が在留資格に関する上陸条件に適合していることなどを、入国前に審査するための証明書です。
ただし、COEを取得すれば、その時点で日本への入国が確定するわけではありません。通常は、その後に在外公館で査証(ビザ)を申請し、日本到着時の上陸審査を受ける必要があります。
行政書士法人塩永事務所では、海外在住の外国人の方や、日本で外国人の受入れを予定している企業・ご家族に向けて、在留資格の検討から申請書類の作成、申請取次ぎまで、個別の事情に応じたサポートを行っています。
1.在留資格認定証明書(COE)とは
在留資格認定証明書は、日本に入国して中長期の在留を希望する外国人について、予定している活動が在留資格に関する上陸条件に適合するかなどを、入国前に審査するための証明書です。
根拠となる規定は、出入国管理及び難民認定法第7条の2です。
主に、次のようなケースで利用されます。
- 日本人と結婚した外国人が、日本で夫婦生活を送る場合
- 日本の企業に就職するために海外から来日する場合
- 日本の大学、日本語学校などに留学する場合
- 日本で事業を経営するために来日する場合
- 日本で生活する家族を呼び寄せる場合
- その他、中長期の在留資格で日本への入国を希望する場合
ただし、すべての入国にCOEが必要なわけではありません。短期滞在など、目的や在留資格によって手続きが異なります。
また、COEの交付申請では、来日目的に適合する在留資格を選ぶことが重要です。希望する在留資格の名称だけで判断するのではなく、実際の活動内容、家族関係、雇用関係、生活基盤などを確認して申請方針を決める必要があります。
2.海外在住者がCOEを取得するまでの流れ
一般的な手続きは、次のとおりです。
STEP 1 来日の目的と在留資格を確認する
最初に、日本でどのような生活・活動を予定しているのかを確認します。
例えば、日本人の配偶者として日本で暮らす場合は「日本人の配偶者等」、日本の企業で専門的な業務に従事する場合は「技術・人文知識・国際業務」など、活動や身分関係に応じた在留資格を検討します。
ただし、同じような目的であっても、本人の経歴、家族関係、雇用条件、収入、生活状況などによって、該当する在留資格や必要書類が異なります。
この段階で、在留資格の該当性や申請上の問題点を整理しておくことが重要です。
STEP 2 申請人と日本側の関係者を確認する
COE申請では、申請人である外国人本人の情報だけでなく、日本で受入れを行う側の状況も確認します。
例えば、次のような事項です。
- 日本で受け入れる企業・学校・家族などの有無
- 日本側の受入れ担当者や申請書類を提出できる方の有無
- 日本での住居や生活拠点
- 滞在費・生活費を負担する方と、その収入状況
- 日本で予定している活動内容
- 過去の在留歴、出入国歴、申請歴など
海外にいる申請人本人が日本へ来る前に手続きを進めるため、日本側で申請に対応できる方がいるかどうかも、早い段階で確認します。
STEP 3 必要書類を収集する
必要書類は、申請する在留資格や個別事情によって異なります。
主な資料としては、次のようなものがあります。
外国人本人に関する資料
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 写真
- パスポートの写しなど、本人確認に必要な資料
- 学歴・職歴・資格などを証明する資料(在留資格に応じて)
- 出生、婚姻、親子関係などを証明する公的書類(該当する場合)
日本側の受入れに関する資料
- 受入れ機関や雇用先に関する資料(該当する場合)
- 日本人配偶者の戸籍謄本など、身分関係を証明する資料(該当する場合)
- 日本での滞在費・生活費を証明する資料
- 住居や生活基盤に関する資料
- その他、申請する在留資格や個別事情に応じた説明資料
上記は一般的な例であり、すべての申請で一律に必要となるわけではありません。申請する在留資格の最新の提出書類一覧に従って準備する必要があります。
海外で発行された公的書類については、発行機関、書類の内容、提出先の取扱いなどにより、翻訳や追加資料が必要となることがあります。
STEP 4 申請書類と理由書を作成する
収集した資料を確認し、申請書の記載内容と添付資料に矛盾がないように整えます。
個別事情の説明が重要な案件では、理由書や補足説明資料を作成することもあります。
例えば、次のようなケースです。
- 日本人の配偶者が海外に残り、外国人配偶者だけが先に日本へ移住する
- 夫婦が別居して生活する合理的な事情がある
- 過去に離婚した後、復縁して再婚・婚姻関係を継続している
- 海外からの送金によって日本での生活費を負担する
- 日本での就労内容や雇用条件について詳細な説明が必要である
理由書は、単に本人の希望を記載するものではありません。申請する在留資格の要件に照らし、事実関係を整理したうえで、客観的資料と整合する説明を行うことが大切です。
STEP 5 COEの交付申請を行う
COEの申請先は、原則として、申請人本人が日本で予定している活動や受入れ先の所在地などに応じた地方出入国在留管理官署です。
申請は、申請人本人、法令で定められた代理人、または所定の要件を満たす申請取次者などが、定められた方法で行います。
行政書士が申請取次ぎを行う場合も、誰が申請書類を提出できるのか、申請人や代理人の居住状況などを確認する必要があります。
特に、申請人も日本側の配偶者も海外に居住しているケースでは、日本国内の申請提出者に関する要件を事前に確認しなければなりません。すべてのケースで、海外在住者からの依頼だけで行政書士が直接申請できるとは限りません。
なお、在留申請オンラインシステムを利用できる場合もありますが、利用者の資格や申請方法など、所定の条件があります。
STEP 6 入管の審査・追加資料への対応
申請後は、出入国在留管理庁による審査が行われます。
審査の過程で、追加資料の提出や事情説明を求められる場合があります。
その場合は、求められた事項を確認し、提出期限や指示に従って対応します。
審査期間は、申請する在留資格、申請先、個別の事情、追加資料の有無などによって異なります。審査期間を一律に約束することはできないため、入国希望日までに余裕を持って準備することが重要です。
STEP 7 COEの交付を受ける
審査の結果、交付が認められた場合は、COEが交付されます。
現在は、電子メールでCOEを受領できる仕組みがあり、海外にいる本人へメールを転送して利用することも可能です。紙の証明書を海外へ郵送する必要がないため、手続きの時間や費用を抑えられる場合があります。
ただし、受領方法や電子メールの利用手順については、申請方法や交付時の案内に従う必要があります。
STEP 8 在外公館で査証を申請し、日本へ入国する
COEの交付後は、通常、申請人本人が居住地などを管轄する日本大使館・総領事館等で査証を申請します。
査証の申請に必要な書類や予約方法は、国・地域や在外公館によって異なります。
査証が発給された後、渡航準備を進め、日本到着時に上陸審査を受けます。
COEの交付、査証の発給、日本への上陸許可は、それぞれ別の段階です。 COEが交付されても査証が必ず発給されるとは限らず、最終的な入国の可否は上陸審査によって判断されます。
3.海外在住者がCOE申請で注意すべきポイント
① 申請する在留資格の選択
来日の目的や家族関係に応じて、適切な在留資格を検討する必要があります。
例えば、日本人と婚姻関係にある外国人の場合、「日本人の配偶者等」が候補となりますが、婚姻の事実だけで許可が保証されるわけではありません。
実際の婚姻関係、共同生活の状況、別居している場合の事情、日本での生活計画などを総合的に説明する必要があります。
② 日本での生活費・扶養能力
日本での生活費をどのように確保するかは、申請内容に応じて確認されます。
日本で働く予定がある場合、海外から送金を受ける場合、預貯金を取り崩して生活する場合など、それぞれの状況に応じた資料を準備します。
預貯金の金額だけで判断されるわけではありませんが、収入の継続性、送金の実態、住居費や生活費の見通しなどを、資料に基づいて説明できるようにすることが重要です。
③ 海外で発行された書類の確認
婚姻証明書、出生証明書、卒業証明書、在職証明書など、海外の機関が発行する書類を使用する場合は、書類の種類や発行国、申請する在留資格に応じて確認が必要です。
翻訳の要否、原本の提出要否、追加資料の必要性などを事前に確認し、書類の不備による遅延を防ぎましょう。
④ 過去の在留歴・申請歴など
過去の日本への入国、在留資格の申請、不許可歴、退去強制歴など、申請に影響し得る事情がある場合は、早い段階で整理しておく必要があります。
個別の事情を隠したり、事実と異なる説明をしたりすることは避け、必要に応じて経緯を説明する資料を準備します。
⑤ 入国希望日から逆算して準備する
COEの審査期間だけでなく、追加資料の準備、査証申請、渡航準備などにも時間が必要です。
特定の入国日や入学日、勤務開始日が決まっている場合は、直前の申請を避け、余裕を持って準備を始めることをおすすめします。
4.海外在住者のCOE申請で行政書士に依頼できる業務
行政書士法人塩永事務所では、案件の内容と法令上の取扱いを確認したうえで、次のような業務をサポートします。
- 来日の目的や家族関係などに応じた在留資格の検討
- 申請要件や必要書類の確認
- 申請書類の作成
- 個別事情を説明する理由書・補足資料の作成
- 提出書類の確認・整理
- 法令上認められる範囲での申請取次ぎ
- 審査中に追加資料を求められた場合の対応支援
- COE交付後の査証申請・入国に向けた手続きの案内
なお、外国の公的機関からの書類取得、翻訳、査証の発給判断、入国許可そのものなど、行政書士の業務範囲外の手続きや、別途費用が必要となる業務については、事前に確認・説明します。
5.報酬・費用について
COE申請の報酬は、在留資格の種類、申請人の状況、必要書類の量、理由書の作成や個別事情の立証の必要性などによって異なります。
一般的な申請と、複雑な家族関係・別居事情・扶養能力などの説明が必要な申請では、必要となる作業量が異なります。
そのため、当事務所では、事前に状況を確認したうえで、業務範囲と報酬額をご案内します。
また、報酬とは別に、外国書類の取得費用、翻訳費用、郵送費などの実費が発生する場合があります。
正式なご依頼の前に、業務内容、報酬、実費、追加対応の範囲などを確認し、納得いただいたうえで手続きを進めます。
6.よくある質問
Q1.海外に住んでいてもCOEを申請できますか?
はい。海外在住の外国人本人が日本への入国を希望する場合、COEの交付申請を行うことができます。
ただし、申請書類を提出できる方には法令上の要件があるため、日本側の受入れ機関や代理人などの状況を確認する必要があります。
Q2.行政書士にすべて任せることはできますか?
申請書類の作成、必要資料の整理、理由書の作成、法令上認められる範囲での申請取次ぎなどを依頼できます。
ただし、本人による署名・情報提供、公的書類の取得、翻訳、在外公館での査証申請など、申請人本人や第三者による対応が必要な事項もあります。すべての手続きを行政書士だけで完結できるとは限りません。
Q3.COEの交付までどのくらいかかりますか?
審査期間は在留資格や個別事情、申請先、追加資料の有無などによって異なります。
さらに、COE交付後に査証申請や渡航準備が必要となるため、入国希望日から逆算して準備することが重要です。
Q4.夫婦が別居していても「日本人の配偶者等」を申請できますか?
夫婦が別居しているという事情だけで、一律に申請できないと決まるわけではありません。
ただし、別居の理由、婚姻関係の実態、今後の生活計画、生活費の負担方法などを具体的に確認し、必要に応じて客観的資料を提出する必要があります。許可の可否は個別の事情を踏まえて判断されます。
Q5.COEが交付されれば、必ず日本に入国できますか?
いいえ。COEは査証や上陸許可そのものではありません。通常は、COEを利用して在外公館で査証を申請し、日本到着時に上陸審査を受ける必要があります。
7.海外在住者のCOE申請は行政書士法人塩永事務所へ
海外から日本へ移住するためのCOE申請では、申請する在留資格の選択、必要書類の準備、日本での生活基盤の説明など、事前に確認しておきたい事項が多くあります。
特に、夫婦の一方が海外に残る場合、海外からの仕送りを生活費とする場合、過去の婚姻・離婚歴がある場合などは、一般的な必要書類をそろえるだけでなく、個別事情を整理した説明が重要になることがあります。
行政書士法人塩永事務所では、ご相談内容を確認し、適切な申請方針と必要な準備についてご案内します。
「海外在住の家族を日本に呼び寄せたい」「日本人の配偶者として日本で生活したい」「海外からの就職・転居に向けてCOEを取得したい」など、在留資格に関するお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
行政書士法人塩永事務所
所在地:熊本県熊本市中央区水前寺1-9-6
電話:096-385-9002
公式サイト:https://shionagaoffice.jp
※本記事は一般的な制度の説明です。実際の必要書類、申請方法、申請取次ぎの可否は、申請する在留資格や個別事情、最新の公的案内により異なります。許可・交付を保証するものではありません。
