
遺産分割協議書の作成と相続財産の名義変更|熊本の相続手続きを行政書士が解説
熊本市中央区の行政書士法人塩永事務所
ご家族が亡くなられた後、相続人が複数いる場合には、遺産の分け方を決め、預貯金や不動産、自動車などの相続手続きを進める必要があります。
「遺産分割協議書をどう作ればよいか分からない」
「相続人が多く、戸籍謄本の収集が大変」
「銀行口座の解約や不動産の名義変更に必要な書類を知りたい」
「何年も前に亡くなった家族名義の不動産を整理したい」
このようなお悩みはありませんか。
行政書士法人塩永事務所では、相続関係の調査、戸籍などの必要書類の収集、遺産分割協議書の作成など、行政書士が対応できる範囲で相続手続きをサポートしています。
不動産の相続登記や相続税の申告など、別の専門家による対応が必要な手続きについては、必要に応じて司法書士・税理士などへの相談をご案内します。
熊本市をはじめ、熊本県内で相続手続きにお困りの方は、お気軽にご相談ください。
1.遺産分割協議書とは?
遺産分割協議書とは、相続人間で合意した遺産の分け方を書面にまとめたものです。
亡くなられた方(被相続人)が遺言書を残していない場合など、相続人間で遺産分割協議を行ったときに作成します。
例えば、次のような内容を記載します。
- 誰がどの不動産を取得するのか
- 預貯金を誰が取得するのか
- 株式や自動車などを誰が引き継ぐのか
- 代償金を支払う場合の金額や条件
- その他、相続人間で合意した遺産分割の内容
遺産分割協議書は、預貯金の解約・払戻しや不動産の相続登記などの手続きで使用される重要な書類です。
ただし、遺産分割協議書を作成すれば相続手続きがすべて完了するわけではありません。財産の種類に応じて、金融機関への届出、登記申請、登録手続きなどを別途行う必要があります。
また、遺産分割協議書の作成にあたっては、相続人全員の合意が必要です。相続人の一部が協議に参加していない場合や、合意が成立していない場合には、適切に手続きを進めることができません。
2.遺産分割協議書を作成するまでの流れ
STEP 1 遺言書の有無を確認する
まず、被相続人が遺言書を残していないかを確認します。
有効な遺言書があり、その内容によって財産の承継方法が定められている場合には、遺言に基づいて手続きを進めることがあります。
遺言書があっても、すべての財産が対象になっているとは限りません。遺言書の内容や対象財産を確認し、遺産分割協議が必要かどうかを判断します。
STEP 2 相続人を調査する
次に、戸籍謄本や除籍謄本、改製原戸籍などを収集し、相続人を調査します。
被相続人の出生から死亡までの戸籍を確認することで、婚姻歴や子どもの有無などをたどり、相続関係を確認します。
相続人の中に先に亡くなった方がいる場合には、代襲相続などによって相続人の範囲が変わることもあります。
相続人を正確に確定することは、遺産分割協議書を作成するための重要な前提です。
STEP 3 相続財産を調査する
相続人の調査と並行して、被相続人が所有していた財産を確認します。
主な調査対象は次のとおりです。
- 預貯金、現金
- 土地、建物
- 株式、投資信託などの有価証券
- 自動車
- その他の財産
- 借入金、未払金などの債務
財産の調査では、通帳、金融機関からの通知、不動産の登記事項証明書、固定資産税の納税通知書などが参考になります。
借金などの債務がある場合には、相続放棄などの検討が必要となることもあります。相続放棄には原則として3か月の熟慮期間があるため、早めに確認しましょう。
STEP 4 相続人間で遺産分割協議を行う
相続人と相続財産が明らかになったら、相続人間で遺産の分け方について話し合います。
協議では、財産ごとの取得者や分割方法などを確認します。
なお、行政書士は、相続関係や財産に関する資料を整理し、遺産分割協議書の作成を支援することができますが、相続人間の紛争について代理人として交渉することはできません。
意見の対立がある場合や、交渉・調停などの法的対応が必要な場合には、弁護士への相談が適切です。
STEP 5 遺産分割協議書を作成する
相続人全員の合意が成立したら、その内容に基づいて遺産分割協議書を作成します。
不動産や預貯金などの財産を特定できるよう、必要な情報を正確に記載することが大切です。
作成後は、相続人全員で内容を確認し、必要な署名・押印などを行います。
3.遺産分割協議書に記載する主な事項
遺産分割協議書の記載事項は、財産の種類や手続きの内容によって異なります。
一般的には、次のような事項を記載します。
被相続人に関する情報
- 氏名
- 最後の住所
- 死亡年月日など
相続人に関する情報
- 相続人全員の氏名
- 住所など、書類の内容に応じて必要な情報
相続財産の内容
不動産の場合
登記事項証明書などを確認し、土地の所在・地番・地目・地積、建物の所在・家屋番号・種類・構造など、対象不動産を特定できる情報を記載します。
住居表示上の住所と登記上の所在・地番などは異なる場合があるため、登記情報に基づいて記載することが重要です。
預貯金の場合
金融機関名、支店名、預金種別、口座番号など、対象口座を特定できる情報を記載します。
自動車の場合
登録番号や車台番号など、車両を特定するための情報を確認します。
財産の取得者と分割方法
各財産を誰が取得するのか、代償金がある場合にはその金額や支払条件などを具体的に記載します。
記載内容が曖昧だと、金融機関などで追加資料や修正を求められる場合があります。手続き先の必要書類も確認しながら作成することが大切です。
4.遺産分割協議書の署名・押印と必要書類
遺産分割協議書の作成後は、相続人全員が協議内容を確認し、署名・押印などを行います。
不動産の相続登記や預貯金の相続手続きでは、遺産分割協議書のほかに、戸籍謄本や印鑑証明書などが求められることがあります。
ただし、必要な書類や押印の方法は手続き先によって異なります。印鑑証明書の有効期間についても一律ではなく、金融機関などが独自の取扱いを定めている場合があります。
遠方に住んでいる相続人がいる場合には、郵送で書類を取り交わす方法も考えられます。
なお、相続人全員の合意が成立していない段階で、合意済みであるかのような協議書を作成することはできません。
5.相続財産の名義変更は財産の種類によって異なります
遺産分割協議書を作成した後は、相続する財産に応じて必要な手続きを行います。
行政書士が対応できる書類作成・手続き支援と、司法書士など別の専門家による対応が必要な業務を区別することが大切です。
(1)不動産の相続登記
土地や建物を相続した場合には、法務局で相続登記を行います。
相続登記の申請代理や登記申請書の作成は、司法書士や弁護士など、法律上その業務を行うことができる専門家に依頼します。
相続登記では、一般的に次のような書類を使用します。
- 被相続人の戸籍謄本など
- 相続人の戸籍謄本など
- 遺産分割協議書(必要な場合)
- 相続人の印鑑証明書(必要な場合)
- 固定資産評価額を確認するための資料
- その他、登記内容に応じて必要となる書類
実際に必要となる書類は、相続の内容や登記の状況によって異なります。
相続登記は2024年4月1日から義務化されています。
不動産を相続で取得したことを知った日から原則3年以内に相続登記を申請する必要があります。また、遺産分割が成立した場合には、その成立日から3年以内に、遺産分割の内容に応じた登記を申請する義務もあります。
正当な理由なく義務に違反した場合には、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
2024年4月1日より前に発生した相続であっても、未登記の不動産は原則として義務化の対象です。過去の相続については、経過措置による期限も含めて確認する必要があります。
参考:法務省「相続登記の申請義務化について」
(2)預貯金の解約・払戻し
被相続人名義の預貯金については、金融機関所定の相続手続きを行います。
熊本県内では、肥後銀行、熊本銀行、信用金庫、JAバンクなどの金融機関を利用しているケースがあります。
一般的には、戸籍謄本などの相続関係書類、遺産分割協議書(必要な場合)、印鑑証明書、金融機関所定の相続手続依頼書などを提出します。
必要書類や手続き方法は金融機関によって異なります。口座の種類や相続の状況によっては、追加資料が必要となる場合もあります。
行政書士は、対応可能な範囲で必要書類の収集・作成を支援できます。金融機関での手続きの代理や払戻しの受領などについては、金融機関の取扱いと法令上の業務範囲を確認する必要があります。
(3)株式・投資信託などの名義変更
株式や投資信託などを相続した場合には、証券会社や株式の発行会社など、財産の管理先に応じた手続きが必要です。
必要書類や手続き方法は、証券会社や保有形態などによって異なります。
遺産分割協議書のほか、戸籍謄本、相続人の本人確認書類、金融機関所定の書類などが必要になる場合があります。
(4)自動車の名義変更
被相続人名義の自動車を相続した場合には、車両の種類や登録状況に応じた手続きが必要です。
普通自動車と軽自動車では手続き先や必要書類が異なります。
普通自動車の登録手続きは運輸支局など、軽自動車の手続きは軽自動車検査協会などで行います。
必要書類は、車検証、相続関係を証明する書類、遺産分割協議書などのほか、車両の状況や取得者などによって異なります。車庫証明の要否も、使用の本拠の位置や手続きの内容などによって確認が必要です。
行政書士が対応できる自動車登録関連業務については、具体的な手続き内容を確認したうえでご案内します。
6.相続手続きで必要になる主な書類
相続手続きでは、相続人の確認、財産の調査、名義変更など、それぞれの段階で書類が必要になります。
相続関係を確認する書類
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本など
- 相続人の戸籍謄本
- 被相続人の住民票の除票など
- 相続関係に応じたその他の戸籍資料
財産を確認する書類
- 預貯金通帳や金融機関の残高証明書など
- 不動産の登記事項証明書
- 固定資産税の納税通知書や固定資産評価証明書など
- 証券会社の残高報告書など
- 自動車検査証など
遺産分割や名義変更に関する書類
- 遺言書(存在する場合)
- 遺産分割協議書(必要な場合)
- 相続人の印鑑証明書(手続きに応じて)
- 金融機関などの所定の申請書類
すべての相続で同じ書類が必要になるわけではありません。まずは相続財産と相続人の状況を確認し、必要な書類を整理しましょう。
7.相続手続きの期限に注意しましょう
相続には、期限が定められている手続きがあります。
- 相続放棄・限定承認: 原則として、自分のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所で手続きを行います。
- 準確定申告: 被相続人について所得税の申告が必要な場合、原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に申告・納付します。
- 相続税の申告・納付: 必要な場合は、原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。
- 相続登記: 不動産を相続で取得したことを知った日から原則3年以内に申請します。遺産分割が成立した場合には、遺産分割成立日から3年以内の追加的な申請義務にも注意が必要です。
相続税の基礎控除額は、原則として「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。ただし、相続税の申告が必要かどうかは、財産や債務、各種特例などを踏まえて判断する必要があります。
相続税の申告や税務相談は税理士、相続放棄・限定承認の具体的な法的判断については弁護士など、必要な専門家への相談をご検討ください。
8.行政書士法人塩永事務所の相続サポート
行政書士法人塩永事務所では、相続関係や財産の状況を確認し、行政書士が対応できる範囲で、次のような業務をサポートしています。
相続人調査に必要な戸籍などの収集
相続関係を確認するための戸籍謄本などを収集し、相続人の調査に必要な資料を整理します。
転籍や戸籍の改製などによって複数の市区町村から戸籍を取り寄せる必要がある場合も、状況に応じて対応します。
相続財産に関する資料の整理
預貯金、不動産などの財産に関する資料を整理し、遺産分割協議書の作成や各種相続手続きに必要な情報を確認します。
遺産分割協議書の作成
相続人全員の合意が成立していることを前提に、その合意内容を遺産分割協議書にまとめます。
財産を特定できるように記載し、必要な手続きで使用できる書類となるよう、内容を確認しながら作成します。
各種相続手続きに必要な書類の作成支援
預貯金などの相続手続きについて、手続き先に応じた必要書類の確認や作成を支援します。
具体的な代理手続きが可能かどうかは、手続きの種類や金融機関などの取扱い、法令上の業務範囲を確認したうえでご案内します。
他の専門家への相談が必要な場合のご案内
相続登記や相続税申告、相続人間の紛争など、行政書士の業務範囲を超える手続きについては、司法書士・税理士・弁護士などの専門家への相談が必要となります。
当事務所では、相談内容を整理し、どのような手続きが必要なのかを確認したうえでご案内します。
9.行政書士に相続手続きを相談するメリット
必要書類を整理しやすくなる
相続では、戸籍謄本や財産に関する資料など、多くの書類を準備する必要があります。
必要な書類を整理し、取得先や使用目的を確認することで、手続きの見通しを立てやすくなります。
遺産分割協議書を適切に作成できる
遺産分割協議書は、相続人間で合意した内容を正確に反映することが重要です。
財産の特定や取得者の記載などを確認し、手続きに使用する書類として整えることを支援します。
専門家への相談が必要な手続きを整理できる
相続には、行政書士、司法書士、税理士、弁護士など、それぞれの専門家が対応する業務があります。
早い段階で必要な手続きを整理することで、適切な相談先を検討しやすくなります。
10.熊本県内の相続手続きはご相談ください
行政書士法人塩永事務所は、熊本市中央区水前寺を拠点に、相続に関する書類の収集・作成などをサポートしています。
熊本市内をはじめ、八代市、玉名市、山鹿市、菊池市、合志市、宇城市、天草市など、熊本県内で相続手続きにお困りの方はご相談ください。
相続人が多いケース、過去の相続が未整理のケース、不動産や預貯金など複数の財産があるケースなど、状況によって必要な手続きは異なります。
まずは現在の状況をお聞かせいただき、必要な書類や手続きの進め方を整理しましょう。
お問い合わせ|行政書士法人塩永事務所
遺産分割協議書の作成や相続関係の調査、相続手続きに必要な書類の収集などでお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。
行政書士法人塩永事務所
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- 電話:096-385-9002
- メール:info@shionagaoffice.jp
- 公式サイト:https://shionagaoffice.jp
- 受付時間:平日9:00~18:00
相続手続きは、早めに状況を整理することが大切です。行政書士法人塩永事務所では、必要な手続きと書類を分かりやすくご案内し、円滑な相続手続きに向けてサポートいたします。
※具体的な業務内容、対応方法、費用は、ご相談内容を確認したうえでご案内します。
