
貸切バス事業者安全性評価認定制度の申請手続き|熊本の行政書士法人塩永事務所が要件・必要書類・審査対策を解説
熊本で貸切バス事業者安全性評価認定制度(セーフティバス)の新規申請・更新申請をご検討中の事業者様へ。
貸切バス事業を営むうえで、安全管理体制の整備は、法令上の義務であると同時に、旅行会社や学校、自治体、法人顧客などから選ばれるための重要な経営課題です。
「貸切バス事業者安全性評価認定制度」は、貸切バス事業者の安全確保に向けた取組状況などを評価し、認定事業者を公表する制度です。認定を受けると、対象となる貸切バス車両に「SAFETY BUS(セーフティバス)」マークを表示でき、安全への取組を利用者や取引先にアピールできます。
熊本市を拠点とする行政書士法人塩永事務所では、貸切バス事業者の許認可手続きや安全管理に関する書類整備について、事業者様の状況に応じたサポートを行っています。
本記事では、制度の概要、申請要件、評価項目、必要書類、申請スケジュール、費用、認定取得に向けた準備について詳しく解説します。
※制度の正式な申請条件、提出書類、評価方法は年度ごとに変更される場合があります。実際の申請では、公益社団法人日本バス協会が公表する最新の申請案内書・実施要領をご確認ください。
1.貸切バス事業者安全性評価認定制度とは
貸切バス事業者安全性評価認定制度は、公益社団法人日本バス協会が運営する制度です。国土交通省も制度の普及を支援しています。
この制度は、貸切バス事業者の安全性に関する取組状況などを評価・認定し、利用者や旅行会社が安全への取組を確認しやすくすることを目的としています。
制度の詳細は、日本バス協会の公式サイトで公表されています。
- 日本バス協会:貸切バス事業者安全性評価認定制度
- 国土交通省:貸切バス事業者安全性評価認定制度
認定を取得するメリット
認定を取得することで、次のような効果が期待できます。
① 安全への取組を対外的に説明しやすくなる
安全管理体制、運転者教育、車両管理、健康管理などの取組を、一定の評価基準に基づいて示せます。
② 旅行会社や法人顧客への営業資料として活用できる
旅行会社、学校、自治体、企業などが貸切バス事業者を選定する際、安全性に関する取組を説明する材料になります。
ただし、認定取得が取引や受注を保証するものではありません。
③ 安全管理体制を見直す機会になる
申請準備を通じて、運行管理者・整備管理者の研修受講状況、点呼記録、運転者教育、事故・行政処分の状況などを総点検できます。
④ セーフティバスマークを活用できる
認定事業者は、制度上の条件に従い、認定対象となる貸切バス車両へのステッカー表示や、認定情報の営業活動への活用が可能です。
なお、本制度は安全への取組状況などを評価するものであり、事故が発生しないことを保証するものではありません。
2.2025年度以降の制度変更と五段階の評価
貸切バス事業者安全性評価認定制度は、2025年度申請から新しい評価基準に基づく審査へ移行しています。
従来の三段階評価から五段階評価へ変更され、運行管理や安全マネジメント、健康管理、先進安全技術の導入などについて、評価方法が見直されています。
五段階の認定区分
新基準における認定区分は、次のとおりです。
| 認定区分 | 審査点数の目安 | 認定上の条件 |
|---|---|---|
| 一ツ星 | 60~69点 | 新規申請でも取得可能 |
| 二ツ星 | 70~79点 | 原則として一ツ星以上の認定事業者 |
| 三ツ星 | 80~89点 | 原則として二ツ星以上の認定事業者 |
| 四ツ星 | 90~94点 | 原則として三ツ星以上の認定事業者 |
| 五ツ星 | 95点以上 | 原則として四ツ星以上の認定事業者 |
※上表は2025年度以降の新基準における区分の概要です。新規申請では、点数が70点以上であっても一ツ星となるなど、現在の認定区分によって適用条件が異なります。更新申請では、申請年度の規程を確認する必要があります。
点数だけで認定区分が決まるわけではありません。法令遵守事項を満たすことや、現在の認定区分に応じた条件を満たすことが必要です。
特に注意したい法令遵守事項
新基準では、法令遵守事項を評価できない場合、審査が中止され、認定を受けられないことがあります。
そのため、加点項目の充実よりも先に、法令上必要な運行管理・整備管理の体制が整っているか、必要な講習・研修を修了しているか、記録類が適切に保存されているかを確認することが重要です。
3.申請前に確認するべき要件
申請前には、事業者の基本情報と安全管理体制を整理し、申請年度の案内書に定める申請条件を満たしているかを確認します。
① 貸切バス事業の許可・営業状況
一般貸切旅客自動車運送事業の許可を受けて営業していることを前提に、許可内容、営業所、車両、運行管理体制などを確認します。
許可取得直後の事業者や、営業所・車両の変更があった事業者については、申請年度の条件に照らして申請できるかを事前に確認してください。
② 運行管理者の選任・講習受講状況
運行管理者が適切に選任され、必要な講習を受講しているかを確認します。
2026年度申請では、原則として、選任している運行管理者について2024年度または2025年度に基礎講習もしくは一般講習を修了していることなどが必須条件として示されていました。新たに選任された運行管理者には別の取扱いがあります。
2027年度申請については、必ず同年度の申請案内書で受講対象期間と必要条件を確認してください。
③ 整備管理者の選任・研修受講状況
整備管理者の選任状況と、必要な研修の受講状況を確認します。
2026年度申請では、原則として2024年度または2025年度の整備管理者研修の修了が求められ、2025年度に新たに選任された者などには経過的な取扱いが示されていました。
整備管理者の選任時期や研修受講履歴を整理し、申請年度の条件に適合しているか確認しましょう。
④ 事故・行政処分の状況
過去の事故、行政処分、違反点数などは評価に影響します。
行政処分等による減点は、配点を超える場合でも減点される仕組みに変更されています。過去の処分歴がある事業者は、申請前に内容と影響を確認することが重要です。
⑤ 安全管理に関する記録の整備
安全管理体制が実際に運用されていても、その内容を記録や資料で示せなければ、適切な評価につながらないことがあります。
日常的な点呼記録、運転者への指導・監督記録、健康管理記録、車両整備記録などを整理し、必要に応じて不足する記録を補完しましょう。
4.審査で評価される主な項目
評価項目の詳細や配点は年度ごとの申請案内書で確認する必要がありますが、主に次の分野が重要になります。
① 安全性に対する取組状況
事業者が安全確保のために実施している取組を評価します。
主な確認対象は次のとおりです。
- 運転者に対する指導・監督
- 点呼の実施と記録の管理
- アルコール検知器を用いた確認体制
- 運行管理者・整備管理者の選任と研修
- 車両の点検整備と記録
- 運転者の健康状態の把握
- ドライブレコーダーやデジタル式運行記録計などの活用
- 事故防止に向けた教育・訓練
- 先進安全自動車(ASV)などの安全技術の導入
- 睡眠時無呼吸症候群、脳・心臓疾患、視野障害などへの対応
設備を導入しているだけでなく、実際に活用し、運転者への指導や事故防止に結び付けていることを示す資料が重要です。
② 事故及び行政処分の状況
事故の発生状況や行政処分等の状況が評価されます。
事故の種類、発生時期、責任関係などによって取扱いが異なり、行政処分等については累積違反点数に応じた減点が行われます。
申請前には、事故記録や行政処分関係書類を整理し、申請書の記載内容との不一致がないようにしてください。
③ 運輸安全マネジメントの取組状況
安全方針を定めるだけではなく、方針に基づく取組を実行し、評価・改善する仕組みが求められます。
- 安全方針・安全目標の設定
- 安全目標の達成に向けた計画
- 運転者・運行管理者への周知
- 安全に関する教育・訓練
- 事故やヒヤリ・ハット情報の分析
- 内部点検や実施状況の確認
- 問題点の改善と継続的な見直し
- 輸送の安全に関する情報の公表
安全管理のPDCAサイクルを実際に運用し、その実施状況を説明できる状態にしておくことが重要です。
5.申請に必要となる主な書類
必要書類は申請年度や申請区分によって異なります。以下は準備のための主な資料例であり、すべてが一律に提出必須という意味ではありません。
事業者の基本情報に関する資料
- 申請書
- 事業者概要に関する資料
- 貸切バス事業の許可内容を確認できる資料
- 営業所・車両等の事業情報
- 申請担当者の連絡先
- その他、申請案内書で指定された資料
安全管理体制に関する資料
- 安全管理規程・安全方針等
- 運行管理者・整備管理者の選任状況
- 運行管理者講習の修了を確認できる資料
- 整備管理者研修の受講を確認できる資料
- 点呼記録、運行記録等
- 運転者への指導・監督の実施記録
- 健康管理に関する記録
- 車両の点検整備記録
- 事故防止活動や安全教育の実施記録
- 安全に関する情報の公表資料
事故・行政処分等に関する資料
- 事故発生状況を確認できる資料
- 行政処分等の状況を確認できる資料
- その他、申請案内書で求められる資料
加点項目に関する資料
- ASVなどの安全装置に関する資料
- 健康管理・検査等の実施状況を示す資料
- 運転技術向上訓練の実施資料
- その他、評価対象となる取組を証明する資料
重要なのは、申請書の記載と裏付け資料の内容を一致させることです。
提出資料の名称や様式、提出方法、保存対象期間は、最新の申請書・自己評価シート・申請案内書に従ってください。
6.申請から認定までの手続き
申請手続きは、日本バス協会が公表する年度別の案内に従って進めます。
STEP 1 申請区分と申請条件を確認する
新規申請か更新申請かを確認し、現在の認定区分、認定の有効期限、申請可能な年度を整理します。
更新対象となる事業者であっても、年度によって申請できる時期が異なる場合があります。
STEP 2 申請案内書・申請様式を入手する
日本バス協会の公式サイトから、申請年度の案内書、申請書、自己評価シート、記入例などを入手します。
過年度の様式を流用すると、評価基準や記載事項の変更に対応できないおそれがあります。必ず申請年度の書類を使用してください。
STEP 3 法令遵守事項を事前点検する
運行管理者・整備管理者の研修受講状況、法令に基づく安全管理体制、記録類の整備状況などを確認します。
法令遵守事項が評価できない場合、審査が中止され認定を受けられないことがあるため、最優先で確認します。
STEP 4 自己評価シートと申請書を作成する
各評価項目について、事業者の取組状況を確認し、自己評価シートと申請書を作成します。
加点対象となる取組については、単に実施していると記載するのではなく、実施日、対象者、実施内容、記録の保管場所などを整理し、客観的に説明できる状態にします。
STEP 5 申請書類を提出する
申請年度の受付期間内に、指定された提出先へ郵送等で申請書類を提出します。
提出期限は消印有効などの条件が設定される場合があります。受付方法と締切を必ず確認してください。
STEP 6 受付番号の取得と申請料の支払い
申請料の支払方法や振込期間は、日本バス協会の案内に従います。
年度によっては、申請書類の提出後に受付番号が通知され、その番号を指定の方法で振込人名義に付して申請料を支払う方式となっています。
書類提出前に振り込むことのないよう、申請年度の案内書を確認してください。
STEP 7 書面審査・必要に応じた確認への対応
提出された申請書類や自己評価シートをもとに審査が行われます。
確認や追加資料の提出を求められた場合には、期限内に正確な資料を提出できるよう、申請内容の根拠資料を整理しておきましょう。
STEP 8 認定結果の公表と認定後の対応
審査の結果、認定された事業者は日本バス協会の公式サイトで公表されます。
認定後は、認定区分に応じたマークや認定情報を適切に活用するとともに、事業者情報の変更届出や、認定取消事由に該当する事象が発生した場合の報告など、制度上の義務を確認してください。
7.2027年度の申請スケジュール
2026年10月26日現在、日本バス協会は2027年度申請の案内書類を公表しています。
公式案内による受付期間等は、次のとおりです。
| 項目 | 2027年度の予定 |
|---|---|
| 申請受付期間 | 2027年4月1日~4月30日 |
| 提出期限 | 4月30日の消印まで有効 |
| 申請料の振込期間 | 2027年4月1日~5月12日 |
| 新規申請の認定事業者公表 | 2027年9月下旬予定 |
| 更新申請の認定事業者公表 | 2027年12月下旬予定 |
※上記は2026年10月26日時点で公表されている予定です。変更される可能性があるため、申請時には日本バス協会の最新情報を確認してください。
2027年度申請では、2026年度の安全への取組状況が評価対象となります。申請直前に書類を作成するのではなく、2026年度中の教育、研修、点呼、健康管理、安全活動などの記録を継続的に整備することが重要です。
8.申請料はいくらかかるのか
2027年度申請の料金が別途変更されていないか、申請前に公式案内で確認する必要があります。
日本バス協会が公表している2027年度申請案内の申請料は、貸切バス車両数と日本バス協会への加入状況によって異なります。
| 貸切バス車両数 | バス協会会員 | 非会員 |
|---|---|---|
| 10両以下 | 93,000円 | 110,000円 |
| 11~30両 | 141,000円 | 166,000円 |
| 31両以上 | 188,000円 | 221,000円 |
※上記は事業者1者あたりの申請料(税込)です。新規申請・更新申請ともに申請料が必要です。振込手数料等は別途負担となる場合があります。
申請料のほか、申請書類の作成・整理を専門家へ依頼する場合には、別途報酬が発生します。
行政書士法人塩永事務所では、事業者の車両数、申請区分、既存資料の整備状況、追加資料の必要性などを確認したうえで、支援範囲と報酬のお見積りをご案内します。
9.認定取得に向けた実務上の注意点
① 法令遵守事項を最初に確認する
安全装置の導入や高度な訓練などの加点項目に注力する前に、必須となる法令遵守事項を満たしているか確認します。
運行管理者・整備管理者の講習・研修が未受講の場合、申請年度の条件によっては認定取得に影響します。
② 取組の実施状況を記録に残す
安全教育を実施していても、日時、参加者、内容、実施者などが記録されていなければ、取組の裏付けが不十分になることがあります。
日常的に記録を整備し、申請時に必要な資料を速やかに提出できる体制を構築しましょう。
③ 事故・行政処分の情報を正確に整理する
事故や行政処分に関する情報は、評価に直接影響する重要な項目です。
申請書の記載に誤りがないよう、社内記録や関係資料と照合しておくことが大切です。
④ 認定取得後も安全管理を継続する
認定を取得しても、安全管理体制の維持・改善が不要になるわけではありません。
点呼、運転者教育、健康管理、車両整備、事故防止活動を継続し、更新申請に備えて記録を整備しましょう。
10.熊本で貸切バス事業者安全性評価認定制度の申請をお考えなら
行政書士法人塩永事務所は、熊本市中央区水前寺を拠点に、運送・旅客運送関連の許認可手続きや事業運営に関する行政手続きの支援を行っています。
貸切バス事業者安全性評価認定制度の申請では、申請書を作成するだけでなく、事業者の安全管理体制や記録類を整理し、評価基準に沿って説明できる状態に整えることが重要です。
当事務所では、事業者様の状況に応じて、次のような支援をご相談いただけます。
- 新規申請・更新申請に向けた事前相談
- 申請要件と申請区分の確認
- 必要書類・記録類の整理
- 自己評価シート・申請書の作成支援
- 運行管理・整備管理に関する資料の確認
- 安全管理体制の文書化・記録整備の支援
- 認定取得後の変更手続き等に関する相談
※支援範囲は、実際の案件内容や最新の制度要件を確認したうえで決定します。認定取得や特定の評価点数を保証するものではありません。
熊本県内の貸切バス事業者様はもちろん、県外の事業者様からのご相談についても、対応可能な業務範囲を確認のうえご案内します。
11.よくある質問(FAQ)
Q1.貸切バス事業者安全性評価認定制度は、取得しなければ営業できませんか?
本制度は、貸切バス事業の営業許可そのものとは別の評価・認定制度です。認定を取得していないことだけを理由に、直ちに貸切バス事業の営業ができなくなるものではありません。ただし、事業の営業には別途、関係法令に基づく許可や安全管理上の義務を満たす必要があります。
Q2.新規申請でも五ツ星を取得できますか?
新基準では、新規申請は点数が高くても一ツ星となります。二ツ星以上は、原則として現在の認定区分に関する条件があるため、段階的な認定取得を目指すことになります。
Q3.申請は毎年できますか?
申請受付は年度ごとに設定されていますが、更新対象となる時期や申請可能な事業者は、認定の有効期限や申請年度の規程によって異なります。日本バス協会の最新の申請案内で確認してください。
Q4.認定を取得すれば事故が起きないということですか?
いいえ。本制度は、安全性に対する取組状況などを評価するものであり、事故が発生しないことを保証するものではありません。認定後も安全管理の継続的な改善が必要です。
Q5.熊本県外の貸切バス事業者でも相談できますか?
当事務所では全国対応の案件も取り扱っています。具体的な対応範囲や必要な現地対応の有無については、事業者様の所在地、申請内容、支援範囲を確認したうえでご案内します。
12.貸切バス事業者安全性評価認定制度の申請相談は行政書士法人塩永事務所へ
貸切バス事業者安全性評価認定制度の申請では、年度ごとの審査基準を正確に把握し、法令遵守事項の確認、必要書類の整理、安全管理記録の整備を計画的に進めることが重要です。
「初めて申請するので、何から準備すればよいかわからない」
「更新申請の期限が近づいている」
「運行管理者・整備管理者の研修受講状況を確認したい」
「自己評価シートや申請書類の作成を支援してほしい」
「安全管理体制を見直し、次回の申請に備えたい」
このようなお悩みがございましたら、行政書士法人塩永事務所へご相談ください。
熊本の貸切バス事業者様の状況を確認し、最新の制度要件に沿って、申請準備から書類整備まで必要な支援をご案内します。
行政書士法人塩永事務所
所在地:熊本市中央区水前寺
電話:096-385-9002
メール:info@shionagaoffice.jp
貸切バス事業者安全性評価認定制度の新規申請・更新申請について、まずはお気軽にお問い合わせください。
※認定の可否・評価点数は制度運営主体による審査で決定されます。当事務所は認定取得や受注増加を保証するものではありません。
