
熊本の焼酎を中国に輸出したい!許可手続きの流れ・必要書類・行政書士費用を徹底解説
中国は東電福島原発事故の影響で宮城・福島・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・新潟・長野の10都県からの食品の輸入を停止しています。熊本産焼酎はこの規制対象外ですが、国税局発行の産地証明書の添付が必要です(2024年11月時点のJETRO情報)。
問屋から焼酎を仕入れて中国に輸出するには、①日本国内で輸出酒類卸売業免許を取得し、②中国側の輸入食品製造企業登録を対応し、③各種証明書・通関書類を揃える、という3つの柱があります。手続きは複数省庁・複数言語にまたがり煩雑ですが、行政書士が一括サポートできます。
STEP 1|まず確認:輸出酒類卸売業免許の取得(税務署)
問屋から焼酎を仕入れて自社で輸出する場合、「輸出酒類卸売業免許」(酒税法に基づく免許)が必要です。製造元(蔵元)が自社製品を直接輸出する場合は不要ですが、流通業者が間に入る今回のケースでは必須です。
免許取得の要件(概要)
- 税金の滞納がないこと(過去2年以内の滞納処分なし)
- 申請前1年以内に銀行取引停止処分を受けていないこと
- 酒類販売に関する知識・能力があること
- 法律違反等の欠格事由に該当しないこと
- 販売場(事務所)の使用権限があること
- 飲食店等と明確に区分された場所であること
- 直近決算で繰越損失が資本等の額を超えていないこと
- 国内仕入先と海外販売先の取引承諾書があること
申請の流れ
免許申請前に、熊本の問屋(仕入先)と中国側輸入業者の双方から取引承諾書を取得する必要があります。
法人の場合は登記事項証明書・決算書・定款など。個人の場合は住民票・履歴書等。行政書士が一括作成します。
熊本市内であれば熊本税務署が窓口。申請から免許交付まで標準2ヶ月程度かかります。
登録免許税:9万円(申請時に納付)
免許証を受領後、焼酎の仕入れ・輸出が可能になります。
STEP 2|中国向け特有の手続き(2022年以降の新規制)
2022年1月に施行された中国の「輸入食品海外製造企業登録管理規定」(税関総署令第248号)により、中国向けに酒類を輸出する国外の製造・加工・貯蔵企業は、中国政府の「輸入食品海外製造企業登録管理システム」への登録が義務付けられています。問屋(卸売業者)が輸出者となる場合も登録対象になります。
登録番号の表示義務
2022年1月1日以降に製造された輸出酒類には、外装(輸送用包装)および内装(販売単位)に中国当局から付与される登録番号(例:CJPN12345678901234)を表示することが求められています。ラベル制作時に必ず盛り込む必要があります。
産地証明書(国税局発行)
10都県以外で生産されたすべての食品については、日本の政府機関が発行する産地証明書の添付が求められており、酒類の産地証明書は国税局が発行します。熊本産焼酎の場合は熊本国税局に申請します。令和3年4月からはインターネットの輸出証明書発給システム(GビズID必要)で申請可能です。
STEP 3|輸出時に必要な書類一覧
| 書類名 | 取得・作成先 | 備考 |
|---|---|---|
| 輸出酒類卸売業免許証(写し)必須 | 税務署(要申請) | 免許取得後に保有 |
| 産地証明書必須 | 熊本国税局(オンライン申請可) | 輸出ごとに申請。GビズID要 |
| 輸出申告書(Export Declaration)必須 | 税関(通関業者経由) | 輸出許可番号を取得 |
| インボイス(商業送り状)必須 | 輸出者が作成 | 商品名・数量・金額・HS番号を記載 |
| パッキングリスト必須 | 輸出者が作成 | 梱包内容・重量の明細 |
| 船荷証券(B/L)またはAir Waybill必須 | 船会社・航空会社 | 輸送方法により異なる |
| 中国登録番号(製造企業登録)必須 | 中国国際貿易シングルウィンドウ | 外装・内装への番号表示も必要 |
| 成分分析報告書場合による | 検査機関(蔵元が手配) | 中国側税関の要求により異なる |
| 衛生証明書場合による | 商工会議所 等 | 中国バイヤーの要求による |
| 原産地証明書(RCEP協定用)任意 | 商工会議所 | RCEP協定税率の適用を受ける場合 |
STEP 4|中国語ラベルの対応
中国の食品安全法では「中国が輸入する包装食品は、中文ラベル・中文説明書がなければならない」と規定されています。日本語ラベルの上に中文ラベルを重ねて貼ることは認められています。
- 商品名(中国語)
- アルコール度数
- 製造業者名・所在地
- 製造年月日
- 賞味期限(期限表示対象の場合)
- 原材料名・添加物(化学名まで)
- 原産国(日本)
- 中国登録番号
- 飲酒に関する警告文
- 輸入業者名・所在地
中国では製造年月日と賞味期限の両方をラベルに記載することが求められます。日本では賞味期限のみの表示が一般的ですが、中文ラベルには両方の日付が必要です。また添加物は化学名まで詳細に記載する必要があります。事前に蔵元に確認のうえ、ラベルを作成してください。
よくある疑問
「輸出入酒類卸売業免許」と「輸出酒類卸売業免許」は違う?
「輸出酒類卸売業免許」は自社で輸出する場合の免許です。将来的に中国から日本へ輸入する(逆輸入・並行輸入も含む)場合は「輸入酒類卸売業免許」も必要になります。輸出入両方を行う場合は同時申請が効率的で、費用も抑えられます。
RCEP協定を使うと関税が安くなる?
日本と中国を含む15カ国が加盟するRCEP協定が2022年1月1日に発効しており、日本から中国に輸出する製品にはMFN税率またはRCEP協定税率が適用されます。RCEP協定税率の適用を受けるには原産地規則の要件を満たす必要があり、商工会議所発行の原産地証明書が必要です。焼酎(蒸留酒)の関税率は品目ごとに確認してください。
熊本以外の焼酎(宮崎・鹿児島)の場合は?
宮崎・鹿児島・大分など九州各県の焼酎も、10都県の規制対象外であるため産地証明書を取得すれば中国に輸出できます。仕入先の蔵元の所在地ごとに管轄の国税局が発行する産地証明書が必要です。
輸出酒類卸売業免許の取得から産地証明書の取得代行、中国登録サポートまで、熊本の行政書士事務所が一貫してサポートします。初回相談無料。
