
第一種大麻草採取栽培者免許
― 審査で最も重視される「リスク管理の具体性」を中心に徹底解説 ―
第一種大麻草採取栽培者免許は、単に書類を揃えるだけでは許可されません。 特に、審査で最も重視されるのが 「リスク管理の具体性」 です。
- 盗難・逸脱利用をどう防ぐのか
- THC基準をどう担保するのか
- 栽培から出荷までの管理をどう可視化するのか
これらが曖昧な申請は、目的や事業計画がどれだけ立派でも不許可になりやすいのが実務の現実です。
ここでは、行政書士法人塩永事務所の視点から、 「リスク管理が弱い案件が落ちる理由」と 「リスク管理を具体化することで通過しやすくなるポイント」 をわかりやすく整理します。
不許可になりやすい案件に共通する「リスク管理の弱さ」
1. 盗難防止・出入り管理が抽象的
審査基準では、盗難防止措置は必須と明記されています。 しかし実務では、次のような説明が最も落ちやすい典型例です。
- 「施錠します」「見回りします」だけで終わっている
- フェンスの高さ・材質・出入口数が不明
- カメラの位置や録画保存期間が示されていない
- 栽培責任者が常駐せず、巡回頻度も決まっていない
「具体的にどう防ぐのか」が見えない計画は、審査で評価されません。
2. 種子の入手・THC管理の証明が不十分
第一種免許では、THC濃度が基準値以下であることの証明が不可欠です。
不許可につながる例:
- 海外サイト・個人輸入で入手し、合法性の説明が弱い
- THC分析証明書が古い、ロットと紐づかない
- 分析機関の信頼性が示されていない
審査側は「不正栽培由来の種子ではないか」を厳しく見ています。 証拠が弱いと、それだけで不許可になることもあります。
3. 栽培〜出荷までの管理フローが途切れている
リスク管理は、盗難防止だけではありません。 「どこで誰が管理し、どこでリスクが発生し得るか」を明確にする必要があります。
NG例:
- 栽培面積と収穫量の数字が合わない
- 加工先・保管庫・物流の流れが不明
- 帳簿管理の方法が示されていない
管理フローが曖昧だと、 「必要以上の大麻を栽培するおそれがある」 と判断され、不許可につながります。
4. 社内規程・管理ルールが存在しない
審査では、「組織として管理できるか」も重要です。
よくある不備:
- 鍵管理者が決まっていない
- 第三者の立入りルールがない
- 異常発生時の報告フローがない
「個人の善意に依存した管理」は、審査では通用しません。
通過しやすい案件に共通する「リスク管理の具体性」
1. 設備・管理体制が図面と数値で可視化されている
成功例では、次のような資料が整っています。
- フェンスの高さ・材質・出入口の位置
- 監視カメラの設置位置・録画期間
- 鍵の種類・管理者・保管方法
- 栽培地・保管庫の構造図
「この設備なら盗難リスクは低い」と一目でわかる状態が理想です。
2. 種子・THC管理のエビデンスが揃っている
成功案件では、次のように説明できます。
- どのロットの種子を
- どの分析機関で測定し
- どの圃場に播種するか
これにより、 「不正由来の種子ではない」 「THC基準を超えるリスクが低い」 ことを明確に示せます。
3. 栽培〜出荷までの工程が途切れず説明されている
成功例では、工程が「数字と図」で整理されています。
- 栽培面積 → 想定収穫量 → 出荷量 → 売上
- 廃棄量・在庫量の管理方法
- 加工委託先・物流ルート
- 帳簿管理の方法と責任者
工程が明確だと、 「余剰大麻が発生しない」 ことを証明できます。
4. 社内規程・役割分担が明確
成功案件では、次のような体制が整っています。
- 栽培責任者・保管責任者・帳簿管理者の役割分担
- 鍵管理ルール
- 異常時の報告フロー
- 年間報告・事故届の社内手続き
「組織として管理できる」ことが、審査で高く評価されます。
行政書士法人塩永事務所が重視するポイント
― リスク管理の弱点を事前に潰す ―
実務では、不許可になる案件ほど、リスク管理の穴が放置されたまま申請されていることが多いです。 当事務所では、次のようなプロセスでリスクを徹底的に洗い出します。
1. 企画段階から「リスク管理」を軸に再設計
審査基準を踏まえ、 「どのリスクを、どう防ぐか」 を中心に事業コンセプトを組み立て直します。
2. 事前相談で行政の懸念を把握
都道府県の審査基準を読み込み、担当部署との事前相談に同行し、 行政が特に重視するリスクポイントを把握します。
3. 設備・体制・フローを「見える化」
- 図面
- フロー図
- 規程類
- 数値計画
これらをセットで整備し、 「この計画ならリスクは十分に管理されている」 と伝わる書類を作成します。
4. 免許取得後の運用まで設計
年間報告・在庫管理・事故届など、 取得後のリスク管理まで含めて体制を構築します。
まとめ
第一種大麻草採取栽培者免許の合否を分ける最大のポイントは、 「リスク管理の具体性」です。
- 盗難防止
- THC管理
- 工程管理
- 社内規程
- 設備の可視化
これらをどこまで丁寧に説明できるかが、審査の通過率を大きく左右します。
計画段階でのご相談が最も効果的です。 お気軽にお問い合わせください。
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