
熊本で始める一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー・ハイヤー)許可ガイド
認定経営革新等支援機関の行政書士法人が、許可取得から資金計画・開業後の経営まで伴走します
1. 一般乗用旅客自動車運送事業とは
定義: 道路運送法に基づき、他人の需要に応じ、有償で、一個の契約により乗車定員11人未満(10人以下)の自動車を貸し切って旅客を運送する事業です。
主な形態: 法人タクシー、ハイヤー、個人タクシー、介護タクシー(福祉輸送限定)
他の旅客運送事業との違い
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 一般乗合旅客自動車運送事業 | 路線バスなど、乗合旅客を運送する事業 |
| 一般貸切旅客自動車運送事業 | 貸切バスなど、乗車定員11人以上の自動車を貸し切る事業 |
| 特定旅客自動車運送事業 | 特定の者の需要に応じて運送する事業(企業送迎、スクールバスなど) |
許可: 道路運送法に基づく国土交通大臣(地方運輸局長)の許可が必要です。熊本県内の事業所は、九州運輸局(熊本運輸支局) が申請の窓口になります。
地域規制: 特措法(特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法)の改正法は、平成26年1月27日に施行されました。特定地域・準特定地域に指定された地域では、新規許可や増車が制限される場合があります。熊本県内で営業予定の区域が指定地域に当たるかは、申請前に運輸支局で確認してください。
2. 事業の種類
2.1 ハイヤー
- 営業所・車庫からの配車による完全予約制で、街頭での客待ち・流し営業はできません。
- 都市部では、ビジネス利用や訪日観光客向けの需要が中心です。
- タクシーは流し営業ができる点が異なります。ハイヤーも許可の区分上は一般乗用旅客自動車運送事業に含まれますが、許可基準や総量規制の扱いに違いがあります。
2.2 個人タクシー
- 個人事業主が1人1車で営業します。
- 法人タクシーとは審査基準が異なり、申請者の年齢、運転経歴、事故・違反歴、資金、法令試験、地理試験などが審査されます。
- 経歴要件は運輸局ごとに異なるため、個人タクシー開業ガイドや管轄運輸局で確認してください。
2.3 介護タクシー
- 要介護者や障害者などを対象とし、車いす・ストレッチャー対応の福祉車両を使用します。
- 許可の区分は、一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)です。
- 運転者には二種免許のほか、介護関連資格または福祉輸送に関する研修修了などが求められる場合があります。手続や車両条件は通常のタクシーと異なります。
3. 許可基準
3.1 営業区域
- 地方運輸局長が定める営業区域(交通圏)が単位です。定めのない場合は、原則として市郡単位となります。
- 営業所は営業区域内に設置します。複数区域で営業する場合は、各区域に設置が必要です。
3.2 営業所
- 営業区域内に設置すること。
- 使用権原があること(自己所有は登記事項証明書、賃貸は賃貸借契約書で証明。使用期間は概ね3年以上が目安で、自動更新条項があれば認められる場合あり)。
- 建築基準法、都市計画法、消防法、農地法などの関係法令に適合していること。
- 運行管理や顧客対応に支障のない規模であること。
3.3 事業用自動車
- 申請者が使用権原を有すること(リースの場合は契約期間1年以上が目安)。
- 車いす専用車両など、一般の需要に応じられない車両は、最低車両数に含まれません。
- 提出書類:車両の使用権原を証明する書類(売買契約書、リース契約書など)
3.4 車両数
- 営業区域ごとに運輸局が定める最低車両数を配置します。
- 同一区域内に複数の営業所がある場合は、合計で基準を満たせば足ります。ただし各営業所の最低配置台数の基準もあるため、運輸支局に確認してください。
3.5 自動車車庫
- 原則として営業所に併設します。併設できない場合は、営業所から直線距離2km以内とします。
- 全車両を収容でき、車両間および境界との間隔は50cm以上確保します。
- 他の用途と明確に区画されていること。
- 使用権原を有すること(概ね3年以上が目安)。
- 建築基準法、消防法などの関係法令に適合していること。
- 点検・整備・清掃のための施設があること。
- 前面道路が車両制限令に適合していること(私道の場合は、所有者の使用承諾書と、接続する公道の適合を示す書類が必要)。
- 提出書類:使用権原証明書、道路幅員証明書(必要な場合)
3.6 休憩・仮眠施設
- 原則として営業所または車庫に併設します(併設できない場合は2km以内)。
- 運転者が常時使用できる独立した施設であること。
- 使用権原を有し、関係法令に適合していること。
3.7 管理運営体制
- 法人役員のうち1名以上が、常勤で専従すること。
- 営業所ごとに、常勤の運行管理者(資格者)を車両数に応じて配置すること。
- 運行管理の指揮命令系統を明確にすること。
- 車庫が営業所と離れている場合は、緊密な連絡体制と点呼体制を整えること。
- 事故防止教育、緊急時の連絡体制、運行管理規程を整備すること。
- 運転者への指導監督体制(地理・接客指導、指導主任者の選任)を整えること。
- 常勤の整備管理者を選任すること(業務の外部委託は可能だが、実施体制が必要)。
- 苦情処理体制を整備すること。
3.8 運転者
- 二種免許保有者を、車両台数以上確保します。
- 労働関係法令に適合した乗務割、労働時間、給与体系とします。
- 次の者は、必要な運転者数に算入できません。
- 日々雇い入れる者
- 2か月以内の期間を定めて使用される者
- 試用期間中の者(14日を超えて引き続き使用されるに至った者を除く)
- 定時制乗務員を置く場合は、適切な就業規則と乗務割を定めます。
3.9 資金計画
所要資金の50%以上、かつ事業開始当初に必要な資金の100%以上を自己資金で確保します。申請から許可まで継続して確保する必要があります。資金計画は合理的かつ確実であることが求められます。
所要資金の内訳
- 車両費:一括購入は全額、割賦は頭金+1年分、リースは1年分
- 土地・建物費:購入は全額、割賦は頭金+1年分、賃借は初期費用+1年分
- 保険料:自賠責・任意保険の1年分
- 租税公課:1年分(自動車税〔環境性能割〕を含む)
- 創業費:従業員給与、宣伝費、タクシー協会入会金など全額
- 運転資金:人件費、燃料費、修繕費などの2か月分
- 登録免許税:3万円
- 事業開始当初に必要な資金:車両費・土地建物費(割賦・リース・賃借は2か月分)、運転資金(2か月分)など
証明: 金融機関の預貯金残高証明書が原則です。流動資産は、運輸局の判断で例外的に認められる場合があります。
注意: 一時的に資金を用意する「見せ金」は認められません。
認定経営革新等支援機関としてのサポート
資金計画は、許可審査の中でも特に重要な項目です。当事務所は国の認定を受けた認定経営革新等支援機関として、行政書士の許可申請業務に加え、収支計画・資金繰りの整理や、金融機関への融資相談を見据えた事業計画の策定をお手伝いします。許可の取得だけでなく、開業後に安定して経営できる計画づくりまで一貫して対応できることが強みです。
3.10 法令遵守体制
法令試験
- 対象者は、個人申請の場合は申請者、法人の場合は代表取締役(または運輸局の指定する役員)です。
- 実施回数・時期は運輸局ごとに異なるため、事前に確認してください。
- 出題は30問(正誤式、語群選択式、記述式)で、正解率80%以上で合格です。資料の持ち込みは制限付きで可能です。
- 不合格の場合は再試験を1回受けられます。再度不合格となると申請が却下され、再申請が必要です。
申請者の欠格事由(道路運送法第7条)
- 1年以上の懲役・禁錮の刑に処せられ、執行終了等から5年を経過しない者
- 許可を取り消され、5年を経過しない者(取消処分を受けた法人の役員だった者を含む)
- 取消しの聴聞通知後に、正当な理由なく事業廃止届を出して5年を経過しない者
- 未成年者の場合は法定代理人、法人の場合は役員が、上記に該当する場合
法令遵守に関する審査事項(役員を含む)
- 過去2年以内に、道路運送法等の違反による使用停止・事業停止等の処分を受けていないこと
- 申請前1年以内に、重大事故や悪質な道路交通法違反(飲酒運転、ひき逃げなど)がないこと
- 報告書の提出義務を履行していること
3.11 損害賠償能力
- 全車両が、任意保険または共済に加入すること(対人8,000万円以上、対物200万円以上)。
- 提出書類:保険加入計画書
4. 許可申請の流れ
- 事前相談: 熊本運輸支局に予約のうえ相談します。事業計画書や図面を持参するとスムーズです。
- 許可申請: 営業所を管轄する運輸支局に申請書類を提出します。
- 共通:許可申請書、運行管理体制・資金計画・休憩施設の概要、損害賠償能力を示す書類、欠格事由に該当しない旨の誓約書
- 法人:定款、登記事項証明書、役員名簿・履歴書、貸借対照表
- 設立予定法人:定款謄本、発起人名簿・履歴書、株式引受状況
- 組合:組合契約書、組合員の資産目録・履歴書
- 個人:資産目録、履歴書(その他、運輸局が求める書類)
- 審査: 運輸支局・運輸局が書類審査を行います。標準処理期間は3~4か月です。
- 法令試験: 申請受理後、運輸局の指定する日程で実施されます。
- 許可: 法令試験合格などの審査を経て、許可が決定します。
- 登録免許税の納付: 3万円を金融機関で納付します(コンビニ不可)。
- 許可書交付: 運輸支局で交付されます(事業者または役員が出席)。あわせて運行管理者選任届などを提出します。
- 現地確認(立入審査): 運輸支局職員が営業所・車庫を確認します。実施時期は運輸局の運用によります。
- 事業用ナンバー取得: 車両を事業用(緑ナンバー)に変更し、新しい車検証を取得します。
- 各種届出: 新車検証の写し、社会保険加入証明、運輸開始届、運賃料金設定届などを提出します。
- 事業開始
5. 注意点
- 総量規制: 特定地域・準特定地域など、新規許可や増車が制限される地域があります。熊本県内の営業予定区域について、事前に確認してください。
- 資金確保: 自己資金は申請から許可まで継続して確保する必要があり、残高証明書で厳格に確認されます。
- 法令試験: 準備不足では不合格のリスクがあります。過去問や専門家の指導を活用してください。
- 許可後の義務: 運行管理、労務管理、事故防止体制の維持が求められます。
- 地域差: 車両数などの基準は営業区域ごとに異なるため、管轄運輸局で確認してください。
6. 熊本の認定経営革新等支援機関「行政書士法人塩永事務所」のサポート
熊本の許可申請に、経営支援のプロが伴走します
当事務所は、国から認定を受けた認定経営革新等支援機関です。タクシー・ハイヤー事業の許可申請を専門とする行政書士として、熊本県内の運輸支局での手続に対応するとともに、資金計画・事業計画の面から開業と経営の安定を支えます。
サービス内容
- 新規許可申請サポート(書類作成、運輸局との調整)
- 資金計画・事業計画の策定支援(認定経営革新等支援機関として対応)
- 既存事業者向けコンプライアンスコンサルティング
- ハイヤー・個人タクシー・介護タクシーの申請代行
料金例(税込)
- 一般乗用旅客自動車運送事業許可:440,000円~
- 個人タクシー許可:275,000円~
- 介護タクシー許可:132,000円~
特徴
- 認定経営革新等支援機関ならではの、許可取得後の経営まで見据えた提案
- 柔軟な対応と、市場価格を反映した報酬
- 熊本全域に対応
お問い合わせ
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