
貸切バス事業者安全性評価認定制度(セーフティバス)とは?申請手続きの流れと取得のポイントを行政書士が解説
熊本の貸切バス事業者様へ|行政書士法人塩永事務所
貸切バス事業者の安全への取組みを第三者が評価する制度として、「貸切バス事業者安全性評価認定制度(セーフティバス)」があります。この制度は、公益社団法人日本バス協会が実施しており、安全性や安全確保に向けた取組状況を審査・認定し、その結果を公表する制度です。利用者や旅行会社が安全性の高い貸切バス事業者を選択しやすくするとともに、事業者の安全意識向上を目的としています。
近年は旅行会社や学校、自治体などが貸切バス事業者を選定する際に認定取得状況を重視する傾向が強まっており、受注機会の確保や企業イメージ向上の観点からも重要な制度となっています。
また、2025年度申請から制度の大幅な見直しが実施され、従来の三段階評価から五段階評価へ移行するとともに、行政処分に対する減点強化や安全管理体制に関する審査の厳格化が行われています。
この記事では、セーフティバス制度の概要から申請条件、具体的な手続きの流れ、取得後の注意点まで行政書士が実務的な視点で詳しく解説します。
セーフティバス制度の概要
貸切バス事業者安全性評価認定制度は、日本バス協会が貸切バス事業者からの申請を受け、安全性への取組状況を評価・認定する制度です。認定を受けた事業者は、
- セーフティバスマークの表示
- 日本バス協会ホームページへの掲載
- 国土交通省の安全情報公表制度への反映
- 自社ホームページやパンフレットでの認定表示
などが可能となります。
申請できる事業者の条件
申請にあたっては、貸切バス事業について次の要件を満たす必要があります。
- 事業許可取得後3年以上経過していること
- 法令遵守事項に違反がないこと
- 過去2年間に有責の第一当事者となる死亡事故がないこと
- 過去1年間に有責の第一当事者となる重傷事故がないこと
- 過去1年間に重大事故がないこと
- 悪質な法令違反による運行等がないこと
- 1営業所1回当たり50日車を超える行政処分を受けていないこと
- 認定取消しによる欠格期間に該当していないこと
法令遵守事項は加点評価ではなく、満たしていることが認定の前提条件となっています。違反が確認された場合には審査中止となるため注意が必要です。
審査内容と評価基準
審査は書類審査と訪問審査により行われます。
評価項目は以下の3区分です。
| 評価項目 | 配点 | 基準点 |
|---|---|---|
| 安全性に対する取組状況 | 55点 | 10点 |
| 事故及び行政処分の状況 | 20点 | 10点 |
| 運輸安全マネジメント取組状況 | 25点 | 10点 |
| 合計 | 100点 | 60点以上 |
認定には、
- 合計60点以上
- 各項目ごとに基準点以上
- 法令遵守事項に違反がない
ことが必要となります。
セーフティバス申請手続きの詳細な流れ
STEP1 申請資格の事前診断
まずは申請可能かどうかを確認します。
確認すべき主な事項は次のとおりです。
- 事業許可取得年月日
- 行政処分歴
- 事故発生状況
- 営業所数
- 保有車両数
- 認定取消履歴の有無
特に行政処分や事故歴は認定可否に直結するため、申請前に必ず整理しておく必要があります。
STEP2 自己評価シートの作成
日本バス協会が公開する自己評価シートを用いて、自社の安全管理体制を採点します。
主な確認項目は、
- 点呼実施状況
- 運行管理者の講習受講状況
- 乗務員教育の実施状況
- ドライブレコーダーの活用
- 健康管理体制
- 安全投資の実施状況
- 運輸安全マネジメントの実施状況
などです。
自己評価段階で不足項目が判明するケースも少なくありません。
STEP3 根拠資料の収集・整理
実務上、もっとも時間がかかる工程です。
具体的には以下の資料を収集します。
運行管理関係
- 点呼記録簿
- アルコールチェック記録
- 運転日報
- 運行指示書
- 運行管理者選任届
教育関係
- 乗務員教育実施記録
- 指導監督記録
- ドライブレコーダー活用記録
- 適性診断受診記録
車両管理関係
- 車両点検記録
- 整備管理記録
- ASV導入資料
安全マネジメント関係
- 安全方針
- 安全目標
- 安全管理規程
- 社内会議議事録
- PDCA運用記録
- 安全情報公表資料
訪問審査では提出資料と実際の運用が一致しているか確認されます。
STEP4 安全管理体制の改善
不足事項がある場合は申請前に改善します。
例えば、
- 点呼記録の様式見直し
- 教育実施記録の整備
- 安全管理規程の改訂
- 安全目標の設定
- ホームページでの安全情報公表
などの対応を行います。
新規申請で不認定となるケースの多くは、運用実績や証拠資料不足によるものです。
STEP5 申請書類提出
申請受付期間内に必要書類を提出します。
提出書類には、
- 申請書
- 自己評価シート
- 添付資料
- 各種証明書類
などがあります。
記載誤りや添付漏れがあると補正対応が必要になります。
STEP6 申請料の納付
受付番号の交付後、所定の期間内に申請料を納付します。
申請料は
- バス保有台数
- 日本バス協会会員・非会員
によって異なります。
STEP7 書類審査
提出資料をもとに審査が行われます。
審査では、
- 法令遵守状況
- 安全管理体制
- 行政処分歴
- 事故歴
などが総合的に確認されます。
STEP8 訪問審査
対象事業者に対して訪問審査が実施されます。
審査員が営業所を訪問し、
- 書類と実運用の整合性
- 点呼実施状況
- 安全管理体制
- 教育実施状況
などを確認します。
実際には「書類がある」だけでは不十分で、「継続して運用されているか」が重視されます。
STEP9 認定・公表
認定委員会による審議後、認定事業者として公表されます。
認定後はセーフティバスマークの使用が可能となり、対外的な信用力向上につながります。
認定取得後に注意すべきポイント
認定取得後も継続的な安全管理が必要です。
以下の場合には認定取消しとなる可能性があります。
- 死亡事故の発生
- 重傷事故の発生
- 重大な法令違反
- 重大な行政処分
- 不正申請
- 報告義務違反
認定取得はゴールではなく、日常的な安全管理体制の維持が重要です。
行政書士法人塩永事務所の支援内容・報酬額
貸切バス事業者安全性評価認定制度(セーフティバス)
| 業務内容 | 報酬額(税込) |
|---|---|
| 新規申請支援(1営業所) | 330,000円~ |
| 更新申請支援(1営業所) | 330,000円~ |
| コンサルティング(6か月) | 360,000円~ |
※2営業所以降は1営業所追加ごとに132,000円(税込)を申し受けます。
※新規申請の場合は、事前コンサルティングをご依頼いただいております。
運輸安全マネジメント評価支援
| 業務内容 | 報酬額(税込) |
|---|---|
| 運輸安全マネジメント評価支援(トラック) | 110,000円~ |
| 運輸安全マネジメント評価支援(貸切バス) | 132,000円~ |
| 運輸安全マネジメント評価支援(都市型ハイヤー) | 132,000円~ |
| コンサルティング(標準6か月) | 330,000円~ |
行政監査・巡回指導対策顧問
| 業種 | 月額報酬(税込) |
|---|---|
| 一般貨物自動車運送事業(トラック) | 33,000円~ |
| 一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス) | 55,000円~ |
| 一般乗用旅客自動車運送事業(都市型ハイヤー) | 33,000円~ |
熊本でセーフティバス認定取得を目指すなら行政書士法人塩永事務所へ
セーフティバス認定は、単なる申請書作成業務ではありません。日々の運行管理、安全教育、点呼、健康管理、運輸安全マネジメントなどの取組みを客観的な証拠資料によって示す必要があります。
行政書士法人塩永事務所では、
- 申請可能性の事前診断
- 自己評価シート作成支援
- 必要書類の収集・整理支援
- 安全管理規程の整備
- 運輸安全マネジメント運用支援
- 訪問審査対策
- 更新申請サポート
まで一貫して対応しております。
熊本県内で貸切バス事業を営まれている事業者様、セーフティバス認定取得や更新をご検討中の事業者様は、お気軽にご相談ください。
行政書士法人塩永事務所
TEL:096-385-9002
Mail:info@shionagaoffice.jp
※本記事は国土交通省および公益社団法人日本バス協会の公表資料に基づき作成しています。制度内容、申請要件、申請期間および審査基準は改正される場合がありますので、申請の際は最新の申請案内をご確認ください。
