
【実務解説】特定原産地証明書の発給手続きと原産品判定の流れ(行政書士法人塩永事務所)
EPA(経済連携協定)を利用して輸出関税の減免を受けるためには、日本商工会議所から「特定原産地証明書」の発給を受ける必要があります。
本記事では、特定原産地証明書の取得に必要な手続きの流れを、実務担当者向けに事務的に分かりやすく解説いたします。
特定原産地証明書 取得までの5ステップ
特定原産地証明書の取得は、大きく分けて以下の5つのステップで進行します。 (※自社で手続きを行う場合、および当事務所が代行する場合の共通の流れです)
ステップ1:日本商工会議所への企業登録(初回のみ)
手続きを始めるための前提条件として、日本商工会議所の「EPA貿易経済連携発給システム」へ企業登録を行います。 登録完了後、システムへログインするためのID・パスワードが発給されます。
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必要なもの: 登記簿謄本(履歴事項全部証明書)、印鑑証明書など
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審査期間: 約2〜3営業日
ステップ2:原産品判定に必要な「資料の整理」
対象の貨物が「日本の原産品であること」を証明するための根拠資料を準備します。特定原産地証明書の手続きにおいて、最も重要かつ工数がかかるステップです。
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主な必要資料:
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完成品および非原産材料(海外から仕入れた部品など)のHSコード(税則番号)
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製品がどのように作られたかを示す製造工程図・製造工程説明書
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原産地規則(関税分類変更基準や付加価値基準など)を満たしていることを証明する対比表・計算書
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ステップ3:日本商工会議所への「原産品判定依頼」
ステップ2で準備した資料をオンラインシステム上にアップロードし、日本商工会議所に対して「この商品は日本の原産品である」という判定を依頼します。
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審査期間: 原則2営業日(内容に不備や修正指摘がある場合は、その都度日数が延びます)
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結果: 審査を通過すると、品目ごとに「原産品判定番号」が発給されます。
ステップ4:特定原産地証明書の「発給申請」
原産品判定が完了(判定番号を取得)したら、実際の輸出インボイス等の情報をもとに、システム上で特定原産地証明書の発給申請を行います。
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審査期間: 申請後、原則2営業日
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費用(商工会議所手数料): 基本料 2,000円 +(産品数 × 加算単価 500円※) (※同一判定番号の利用が21回目以降の場合は1産品50円に減額されます)
ステップ5:証明書の交付・船積み書類への反映
商工会議所の審査が完了すると、特定原産地証明書がデータまたは紙で交付されます。交付された証明書の内容を、インボイスやB/L(船荷証券)などの船積み書類と照合し、現地税関での関税減免手続きに使用します。
実務上の重要な注意点
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HSコードの整合性 日本側(輸出時)のHSコードと、相手国(輸入時)の税関が認識しているHSコードに齟齬がないか、事前に確認が必要です。ここがずれていると、現地で減免が受けられないリスクが生じます。
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根拠資料の7年間保存義務 特定原産地証明書を発給された輸出者は、原産品判定に使用した資料一式を発給日から7年間保存する義務があります。事後検認(相手国税関からの真偽確認調査)が入った際、すぐに提示できるように管理しなければなりません。
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スケジュールには十分な余裕を 商工会議所の審査自体はそれぞれ「原則2営業日」ですが、書類の不備による差し戻しや、品目数が多い場合のチェック工数を考慮すると、初回案件では全体で数週間〜1ヶ月程度の余裕を見ておくのが実務上安全です。
行政書士法人塩永事務所の申請代行サポート
特定原産地証明書の取得は、貿易実務の知識に加えて、協定ごとの複雑な「原産地規則」を読み解く法的な専門知識が必要となります。
当事務所(熊本市中央区・認定経営革新等支援機関)では、輸出事業者様に代わり、以下の実務をワンストップでサポートしております。
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商工会議所への企業登録手続きの代行
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対象品目の原産地規則の特定および適合性の確認
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原産品判定依頼に必要な書類(対比表、製造工程書等)の作成・確認
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システムを使用した判定依頼・発給申請の代理入力
「社内に専門知識を持つスタッフがいない」「出荷期日が迫っており、一発で審査を通したい」といった場合は、お早めに当事務所までご相談ください。貴社のスムーズな海外展開・輸出実務を専門家の立場から迅速にバックアップいたします。
