【2025年版】日本のビザ申請および在留資格の最新動向と手続きのポイント

行政書士法人塩永事務所
最終更新日：2025年6月

1. ビザと在留資格の基礎知識

日本の出入国管理制度において、「ビザ（査証）」と「在留資格」は明確に区別されます。

ビザ（査証）：日本大使館・領事館が発給する、入国審査を受けるための推薦状。
在留資格：日本入国後に必要な、特定の活動（就労・留学など）を認める法的資格。入国時の審査によって付与され、滞在中の活動内容や期間を定めるものです。

2025年時点では、在留資格は30種類以上に分類されており、以下のように分類されます：

就労系：技術・人文知識・国際業務、特定技能、高度専門職、経営・管理など
非就労系：留学、家族滞在、文化活動など
身分系：永住者、日本人の配偶者等、定住者など
短期滞在：観光、短期商用、親族訪問（原則90日以内）

2. 2025年の主な動向・制度変更

(1) デジタルノマドビザの本格運用

2024年より導入された「指定活動（デジタルノマド）」は、国外企業に雇用されているリモートワーカーやフリーランス向けの在留資格です。

対象者：一定の収入（年収1,000万円以上）、ビザ免除対象国の国籍保有者
滞在期間：最大6か月（延長不可）
同伴可：配偶者・子どもの帯同可能

行政書士法人塩永事務所では、収入証明や活動計画書の作成支援を行っています。

(2) eVISA対象国の拡大

外務省のオンライン査証申請システム（eVISA）は、2025年時点で以下の国・地域の国民を対象に展開：

対象国：オーストラリア、カナダ、米国、英国、ドイツ、フランス、ブラジル、UAE、サウジアラビア、シンガポール（計10か国）

短期滞在ビザ（観光・商用）が対象で、申請から許可までが迅速に処理される一方、入力ミスや不備による審査遅延が課題です。

(3) 在留資格関連手数料の引き上げ

2025年4月より、以下の手続きで手数料が改定されました：

手続き	改定前	改定後
在留資格変更申請	4,000円	6,000円
在留期間更新申請	4,000円	6,000円

費用面の影響を踏まえ、早期の予算計画と相談が重要です。

(4) 高度専門職制度の緩和と迅速化

J-Skip（高度専門職）やJ-Find（特定高度人材）は、以下の点で優遇されています：

永住申請までの期間：最短1年に短縮（従来は3年）
ポイント制評価の基準が緩和（学歴・職歴加点の強化）
家族帯同、就労制限緩和、税制優遇措置など

(5) 入国制限の完全撤廃と観光需要の回復

コロナ禍の影響で一時停止されていたビザ免除措置は、2022年10月に全面再開され、現在は以下が適用：

ビザ免除対象国（68か国）：観光・短期商用で90日以内の滞在が可能
2025年の特需：大阪・関西万博に伴い、観光ビザの申請件数が急増中

3. ビザ・在留資格申請の要件

(1) ビザ申請の要件（日本国外から）

基本書類：パスポート、申請書、写真、招聘状、財務証明、日程表など
目的に応じた追加書類：例）就労→雇用契約書、留学→入学許可証など
健康要件：一部の国籍については、結核検査の証明が求められる

(2) 在留資格（日本入国後・中長期滞在）の要件

在留資格認定証明書（COE）：長期滞在（就労・留学等）の場合、原則として事前取得が必要（有効期限：発行日から3か月以内）
経済的基盤の証明：預金残高証明、給与明細、奨学金証明など
法令順守歴：犯罪歴や過去の入管違反がないこと

4. 手続きの流れ

(1) ビザ申請（日本国外から）

必要書類の収集
COEがある場合は、受領後に申請
大使館・領事館またはeVISAから申請
審査期間：通常5～10営業日（繁忙期や追加資料要求時は延長）
ビザ発行後、3か月以内に入国

(2) 在留資格手続き（日本国内）

COE申請：雇用主・学校などの日本国内の受入機関が行う
在留カードの取得：主要空港で入国時に即日交付
期間更新・変更申請：有効期限の3か月前から申請可能。審査期間は通常2〜4週間

5. 留意点・注意事項

書類の正確性：虚偽・不備は不許可や今後のビザ取得制限につながります
有効期限管理：更新申請の遅れは、不法滞在や再入国禁止のリスク
大使館ごとの運用差：申請国により、必要書類・面接要件が異なるため、事前確認が必須
在留カードの管理：住所変更や氏名変更は14日以内に届出。常時携帯義務あり

6. 行政書士法人塩永事務所の支援内容

当事務所は、外国籍の方々が安心して日本に滞在できるよう、以下の専門サービスを提供しています：

各種ビザ申請の代行：観光・商用ビザ、就労・配偶者ビザなど
在留資格手続き全般のサポート：認定・変更・更新・永住・帰化申請など
デジタルノマド・高度人材申請の支援
個別コンサルティング：申請戦略の立案、オンライン相談も対応可
入国後のアフターサポート：在留カード取得、住民登録、再入国許可等

当事務所は、最新の制度動向に基づいた正確な対応と、迅速な手続きを心がけています。

7. お問い合わせ

行政書士法人塩永事務所
〒862-0950 熊本市中央区水前寺1-9-6
📞 096-385-9002
📩 info@shionagaoffice.jp

ビザ・在留資格に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。初回相談無料、オンライン対応可能です。