
【2026年最新版】育成就労制度の監理支援機関・新規許可申請ガイド|許可要件・必要書類・外部監査人・手数料を解説
育成就労制度の監理支援機関の許可申請・外部監査人の就任相談は、行政書士法人塩永事務所へ
2027年4月1日から、外国人材の育成と就労を目的とする「育成就労制度」が施行されます。
2024年6月に成立した改正法により、従来の技能実習制度は育成就労制度へ移行します。これに伴い、従来の監理団体に代わる「監理支援機関」が設けられ、監理・支援体制や許可要件が見直されました。
2026年10月現在、監理支援機関の許可に係る施行日前申請は、すでに受付が開始されています。これから新たに監理支援機関を設立する法人や、技能実習制度の監理団体から育成就労制度への移行を検討している団体は、現行の許可基準と申請手続きを確認し、早めに準備を進めることが重要です。
行政書士法人塩永事務所では、熊本を拠点に、育成就労制度に関する許可申請支援、外部監査人への就任相談、監理支援機関の運営体制整備などについて、全国の法人・団体からのご相談を承っています。
本記事では、2026年10月時点の公表資料に基づき、監理支援機関の許可要件、必要書類、外部監査人の要件、申請スケジュール、費用面の注意点を解説します。
1.育成就労制度とは
育成就労制度は、外国人が日本で就労しながら技能を習得し、一定の要件の下で特定技能1号水準の技能を身に付けることを目指す制度です。
2027年4月1日に施行され、技能実習制度からの制度移行が進められます。
従来の技能実習制度が、技能移転を通じた国際貢献を主な目的としていたのに対し、育成就労制度は、人材育成と人材確保を目的として位置付けられています。
主な特徴は次のとおりです。
- 原則として3年間の育成就労を通じ、特定技能1号水準の技能を有する人材の育成を目指す
- 外国人本人の意向による転籍について、一定の要件の下で制度化する
- 日本語能力や技能に関する要件を設ける
- 外国人の保護と受入れ機関への監督・支援体制を強化する
- 監理支援機関に対する許可基準を見直し、独立性や運営基盤を重視する
なお、育成就労から特定技能1号への移行は自動的に認められるものではありません。技能試験、日本語能力等の要件や、在留資格変更に関する要件を満たす必要があります。
2.監理支援機関とは
監理支援機関とは、主務大臣の許可を受けて、監理型育成就労に関する職業紹介、育成就労実施者への監理・指導、育成就労外国人の保護・支援などを行う機関です。
従来の技能実習制度における監理団体と類似する役割を担いますが、制度上は別の許可が必要です。
従来の監理団体が、現在の許可をそのまま引き継いで監理支援機関として活動できるわけではありません。 育成就労制度における監理支援機関として業務を行うには、新たに許可を受ける必要があります。
監理支援機関の主な業務
- 育成就労実施者と外国人との雇用関係成立のあっせん
- 育成就労実施者に対する監理・指導
- 育成就労計画に基づく適正な育成就労の実施に関する確認
- 育成就労外国人の相談対応と保護
- 転籍を希望する外国人に関する関係機関との連絡調整
- 制度に基づく報告、記録の作成・保存など
監理支援機関には、外国人の保護と適正な制度運営の両立が求められます。
3.監理支援機関の新規許可申請に必要な主な要件
監理支援機関の許可基準は、従来の監理団体の許可基準よりも厳格化されています。
主な要件は、法人格、財産的基礎、監理支援体制、外部監査人、欠格事由への非該当などです。
3-1.法人であること
監理支援機関の許可申請者は、法令に定める法人である必要があります。
申請に当たっては、法人の目的、定款、登記事項、役員構成などを確認し、監理支援事業を適法に行える組織体制を整えます。
法人の種類や定款の目的によっては、事前の確認や変更手続きが必要となる場合があります。
3-2.欠格事由に該当しないこと
申請者、役員、監理支援責任者、外部監査人などについて、法令に定める欠格事由に該当しないことが必要です。
過去の法令違反、一定の刑事処分、許可取消し等に関する事項など、対象者や事由に応じて確認します。
単に誓約書を提出すれば足りるというものではなく、申請に関わる関係者の適格性を事前に確認することが重要です。
3-3.財産的基礎を有すること
監理支援機関には、安定して事業を運営できる財産的基礎が求められます。
許可基準上、債務超過の状態にないことが要件の一つとされています。
決算書、貸借対照表その他の財務資料により、法人の財務状況を確認し、許可基準を満たすかを検討します。
赤字決算であることだけで直ちに要件不適合となるとは限りませんが、債務超過の有無や財務状況は重要な確認事項です。
3-4.監理支援体制を確保すること
監理支援機関には、業務を適切に遂行するための人員と組織体制が必要です。
主な基準として、次の事項が設けられています。
- 監理支援を行う育成就労実施者の数は、原則として2者以上であること
- 監理支援事業の実務に従事する常勤の役職員が2人以上であること
- 常勤役職員の数が、監理支援を行う育成就労実施者数を8で除した数を上回ること
- 常勤役職員の数が、監理支援を行う育成就労外国人数を40で除した数を上回ること
これらは基本的な許可基準の一部です。端数処理、対象人数の算定方法、業種別の上乗せ基準などについては、最新の法令・運用要領に従って確認する必要があります。
また、監理支援責任者を選任し、監理支援業務を適切に実施できる体制を整えることも重要です。
3-5.外部監査人を設置すること
監理支援機関には、外部監査人を設置することが求められます。
外部監査人は、監理支援機関の業務が適切に行われているかを外部の立場から監査する役割を担います。
監理支援機関の役職員や関係事業者との関係によって監査の公正性が損なわれないよう、独立性を確保しなければなりません。
外部監査人の要件については、次の第4章で詳しく説明します。
4.外部監査人の要件と役割
育成就労制度では、監理支援機関に外部監査人の設置が求められます。
外部監査人は、単に資格を有するだけで就任できるわけではありません。法令上の資格・知識要件、養成講習、独立性、欠格事由などを満たす必要があります。
4-1.外部監査人に求められる主な要件
公表されている制度資料では、主に次の要件が示されています。
① 所定の養成講習を受講していること
外部監査人には、制度に関する所定の養成講習の受講が求められます。過去に監理責任者等の講習を受講している場合でも、外部監査人に必要な講習要件を満たしているか、別途確認が必要です。
② 必要な専門的知見を有すること
弁護士、社会保険労務士、行政書士その他育成就労制度に関する知見を有する者など、法令・運用要領に定める要件を満たす必要があります。法人についても、一定の要件の下で対象となります。
③ 育成就労実施者と密接な関係を有しないこと
監査対象となる育成就労実施者との関係により、公正な監査が妨げられるおそれがある場合は、外部監査人として認められない可能性があります。
例えば、過去5年以内に監査対象となる育成就労実施者の役職員であった場合や、監査の公正性に影響する密接な関係がある場合などは、慎重な確認が必要です。
④ 外部性を確保していること
監理支援機関や監査対象との関係において、外部監査人としての独立性が確保されていなければなりません。
⑤ 欠格事由に該当しないこと
法令に定める欠格事由に該当しないことが必要です。
なお、上記は主要な要件の概要です。個別の資格・経験、関係性、講習の取扱いについては、最新の法令と運用要領に基づく確認が必要です。
4-2.外部監査人の主な業務
外部監査人には、監理支援機関の監理支援業務について、外部の立場から監査する役割があります。
主な業務には、法令・運用要領に基づく監査、必要な記録や資料の確認、監査結果の報告などが含まれます。
具体的な監査の頻度、方法、記録、報告手順については、適用される法令・運用要領を確認し、監理支援機関側と適切な監査体制を構築することが重要です。
4-3.行政書士法人塩永事務所の外部監査人就任相談
行政書士法人塩永事務所では、育成就労制度の外部監査人への就任についてご相談を承っています。
ただし、就任の可否は、講習の受講状況、必要な専門的知見、監理支援機関・監査対象との関係、その他の法令上の要件を確認したうえで判断します。
監理支援機関の新規許可を検討している法人・団体は、外部監査人の選任を後回しにせず、許可申請の準備と並行して相談することをお勧めします。
5.監理支援機関の許可申請に必要な書類
監理支援機関の許可申請については、外国人技能実習機構が施行日前申請に関する申請書類一覧や様式を公表しています。
そのため、旧原稿のように「必要書類は今後定められる予定」とするのではなく、公表されている最新の申請書類一覧を基準に準備することが必要です。
主な書類には、次のようなものがあります。
| 書類 | 主な内容 |
|---|---|
| 監理支援機関許可申請書 | 申請者の基本情報、許可申請に関する事項 |
| 監理支援事業計画書 | 監理支援事業の実施計画 |
| 申請者の概要書 | 法人の概要や事業内容等 |
| 申請者の誓約書 | 法令上の要件等に関する誓約 |
| 申請者の役員の履歴書 | 役員の経歴等 |
| 監理支援責任者の就任承諾書・誓約書・履歴書 | 責任者の選任と適格性に関する書類 |
| 外部監査人の就任承諾書・誓約書・概要書 | 外部監査人の就任、要件、概要に関する書類 |
| 育成就労計画作成指導者の履歴書 | 計画作成指導者に関する書類 |
| 申請者の会員・組合員等一覧表 | 会員・組合員等に関する情報 |
| 役職員の業務体制 | 人員配置や業務分担に関する情報 |
| 監理型育成就労の取扱職種の範囲等 | 取り扱う職種等に関する情報 |
| 監理支援費表 | 監理支援費に関する情報 |
| 調査手数料払込申告書等 | 手数料納付に関する書類 |
このほか、法人の登記事項証明書、定款、財務資料、その他の添付資料など、申請内容に応じて必要となる書類があります。
提出書類の種類、添付資料、提出方法、様式は更新されることがあるため、申請時点の外国人技能実習機構の公式ページで確認してください。
6.申請スケジュールと準備の進め方
育成就労制度の施行日は、2027年4月1日です。
監理支援機関の許可に係る施行日前申請は、2026年4月15日から受付が開始されています。2026年10月現在、これから申請を検討する法人・団体も、すでに公表されている申請要領に基づいて準備を進める段階にあります。
申請準備で進めておきたい事項
第1段階:法人・組織体制の確認
- 法人の目的・定款・登記事項の確認
- 役員構成と欠格事由の確認
- 財務状況と債務超過の有無の確認
- 常勤役職員の確保と業務分担の整理
第2段階:監理支援体制の整備
- 監理支援責任者の選任準備
- 外部監査人の候補者選定と要件確認
- 育成就労実施者の確保見込みの確認
- 監理支援を行う人数に応じた人員配置の検討
- 相談・保護・記録管理の体制整備
第3段階:申請書類の作成
- 監理支援機関許可申請書の作成
- 監理支援事業計画書の作成
- 役員・責任者・外部監査人の必要書類の整備
- 財務資料等の添付書類の確認
- 調査手数料等の納付準備
第4段階:申請・補正対応
申請書類を提出し、審査過程で補正や追加資料の提出を求められた場合は、期限内に対応します。
審査に要する期間は、申請内容、書類の完成度、審査状況などによって異なります。許可取得や事業開始の時期を一律に保証することはできません。
また、介護、工業製品製造業、自動車整備、物流倉庫、漁業など、一部の分野では分野別の上乗せ基準が設けられる場合があります。対象分野を取り扱う予定がある場合は、該当する告示・運用要領と提出資料を確認してから申請を進める必要があります。
7.申請手数料・登録免許税などの費用
監理支援機関の許可申請に当たっては、申請に伴う調査手数料や登録免許税など、制度上定められた費用を確認する必要があります。
旧技能実習制度の監理団体許可申請に関する費用を、そのまま育成就労制度の申請費用として扱うことは適切ではありません。
また、申請に伴う法定費用と、行政書士等に依頼する場合の報酬は別のものです。
費用を確認する際のポイント
- 監理支援機関の許可申請に係る調査手数料
- 登録免許税などの法定費用
- 必要書類の取得費用
- 外部監査人への報酬
- 行政書士等に依頼する場合の申請支援報酬
- 設立・運営体制整備に伴うその他の費用
具体的な金額は、申請時点の外国人技能実習機構の手数料案内と納付要領で確認してください。 旧制度の金額を参考に推測したり、確認できない金額を確定額として掲載したりすることは避ける必要があります。
行政書士法人塩永事務所へのご依頼を検討される場合は、法人の状況、申請内容、外部監査人の選任の有無などを確認したうえで、業務範囲と報酬をご案内します。
8.監理支援機関の許可申請で注意したいポイント
監理支援機関の許可申請では、外部監査人を確保するだけでなく、法人の財務状況、人員体制、受入れ機関数、申請書類の整合性などを総合的に確認する必要があります。
特に注意したい事項は次のとおりです。
8-1.外部監査人の要件を早期に確認する
外部監査人は、所定の講習や専門的知見、独立性などの要件を満たす必要があります。
また、監査対象となる育成就労実施者との関係によっては就任できない場合があるため、候補者を選定する段階で確認することが重要です。
8-2.財務要件を確認する
債務超過の状態にないことが許可基準の一つとなっています。
直近の決算書や財務資料を確認し、必要に応じて申請前に財務状況を整理しましょう。
8-3.必要な常勤役職員を確保する
常勤役職員の最低人数だけでなく、監理支援を行う育成就労実施者数や外国人数に応じた配置基準を満たす必要があります。
申請後に人員不足が判明することのないよう、事業規模を踏まえて体制を整えることが重要です。
8-4.分野別の上乗せ基準を確認する
取り扱う育成就労産業分野によっては、基本的な許可基準に加えて上乗せ基準が適用される場合があります。
該当する分野を取り扱う場合は、一般的な申請書類だけで判断せず、分野別の告示・運用要領を確認してください。
9.行政書士法人塩永事務所のサポート
行政書士法人塩永事務所では、育成就労制度の監理支援機関に関する許可申請や外部監査人の就任について、法人・団体の状況に応じたご相談を承っています。
主なサポート内容
- 監理支援機関の許可要件の確認
- 申請前の組織・財務・人員体制の整理
- 監理支援機関の許可申請書類の作成支援
- 監理支援事業計画書等の作成支援
- 外部監査人の要件確認・就任相談
- 申請に必要な書類の整理と補正対応支援
- 育成就労制度の運営体制整備に関する相談
当事務所代表は、監理責任者講習の修了および申請取次行政書士としての登録を有しています。ただし、これらの経歴だけで外部監査人としての要件を満たすと断定できるわけではなく、外部監査人に必要な講習その他の要件について個別に確認したうえで対応します。
外部監査人への就任についても、独立性や監査対象との関係など、法令上の要件を確認したうえでご相談を承ります。
10.よくある質問
Q1.育成就労制度はいつから始まりますか?
2027年4月1日に施行されます。監理支援機関の許可に係る施行日前申請は、2026年4月15日から受付が開始されています。
Q2.従来の監理団体は、そのまま監理支援機関になれますか?
そのまま移行できるわけではありません。育成就労制度の監理支援機関として業務を行うには、新たに許可を受ける必要があります。
Q3.外部監査人は行政書士であれば誰でも就任できますか?
行政書士であれば無条件に就任できるわけではありません。所定の養成講習、専門的知見、監査対象との独立性、欠格事由などの要件を満たす必要があります。
Q4.監理支援機関の許可申請にはどのような書類が必要ですか?
許可申請書、監理支援事業計画書、申請者の概要書、役員の履歴書、監理支援責任者や外部監査人に関する書類などが必要となります。具体的な書類は、外国人技能実習機構が公表する最新の申請書類一覧で確認してください。
Q5.申請手数料はいくらですか?
申請に伴う調査手数料や登録免許税などを確認する必要があります。金額と納付方法は、申請時点の外国人技能実習機構の公式案内をご確認ください。専門家への依頼報酬は別途必要となります。
Q6.全国から相談できますか?
行政書士法人塩永事務所では、オンライン等を活用した全国からのご相談に対応しています。申請内容、法人の所在地、所管機関、外部監査人の要件などを確認したうえでご案内します。
11.まとめ|監理支援機関の許可申請は早期の準備が重要です
育成就労制度は、2027年4月1日に施行されます。監理支援機関の許可に係る施行日前申請はすでに受付が始まっており、申請を検討する法人・団体は、現行の許可基準と必要書類に基づいて準備を進める必要があります。
特に、次の事項は早期に確認することをお勧めします。
- 法人の目的・定款・役員構成
- 債務超過の有無などの財務要件
- 常勤役職員の人数と監理支援体制
- 受入れ機関数・外国人数に応じた人員配置
- 外部監査人の講習・知識・独立性の要件
- 申請書類、調査手数料、登録免許税などの確認
- 取り扱う産業分野に応じた上乗せ基準
行政書士法人塩永事務所では、監理支援機関の許可申請支援、外部監査人への就任相談、育成就労制度の運営体制整備について、全国の法人・団体からのご相談を承っています。
育成就労制度への移行や、新たな監理支援機関の設立をご検討中の方は、早めにご相談ください。
お問い合わせ先
行政書士法人塩永事務所
所在地:熊本市中央区水前寺1-9-6
電話:096-385-9002
全国対応・オンライン相談可。
監理支援機関の許可要件、外部監査人の選任、申請書類の整備など、現在の状況をお聞きしたうえで必要な準備をご案内します。
