
遺産分割協議書の作成と財産の名義変更支援|熊本の相続手続きガイド
行政書士法人塩永事務所(熊本市中央区)
はじめに
ご家族が亡くなられた後は、遺産の分割や財産の名義変更といった手続きが必要になります。遺言書がない場合や遺言書で分け方が定められていない財産がある場合、相続人全員で遺産の分け方を話し合う「遺産分割協議」を行い、合意内容を書面にまとめた遺産分割協議書を作成するのが一般的です。この協議書は、不動産の相続登記や預貯金の払戻し・名義変更などの手続きで提出を求められるほか、将来の行き違いを防ぐ役割も果たします。
行政書士法人塩永事務所は、熊本市中央区水前寺に事務所を置き、熊本県内で相続手続きのサポートを行っています。行政書士が、遺産分割協議書や相続関係説明図などの書類作成、戸籍等の収集、金融機関などでの手続きを担当します。相続登記は提携の司法書士、相続税申告は提携の税理士と連携して進めますので、手続き全体をまとめてご相談いただけます。
1. 初回無料相談と状況確認
相続手続きの第一歩は、現状の把握です。初回相談(無料)では、次の点をお伺いします。
- 相続の概要:亡くなられた方(被相続人)の情報、相続人の範囲、遺言書の有無
- 遺産の内容:不動産、預貯金、有価証券、自動車など
- ご希望:遺産の分け方の方針、名義変更をしたい財産
- ご心配なこと:相続債務(借金)の有無、相続放棄の検討、相続人間の意見の相違など
相談方法は、対面(熊本市中央区水前寺の事務所)、電話、オンライン(Zoom等)からお選びいただけます。
所要時間は約30分〜1時間、費用は無料です。
なお、相続人間で意見が対立し、交渉や調停・訴訟が必要な場合は、行政書士は代理人として関与できません。その場合は弁護士をご紹介します。相続放棄や限定承認の申述書の作成(家庭裁判所への提出書類)も、司法書士または弁護士の業務となります。
2. 必要書類の収集と確認
ご依頼後、協議書の作成や名義変更に必要な書類を収集・確認します。
被相続人に関する書類
- 出生から死亡までの連続した戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍を含む)
- 住民票の除票(本籍地記載のもの)
相続人に関する書類
- 相続人全員の現在の戸籍謄本
- 相続人全員の印鑑証明書
- 相続人全員の住民票
印鑑証明書の有効期限は、法務局での相続登記では特に定めがありません。一方、金融機関では「発行後3か月または6か月以内」などと定めている場合があるため、提出先ごとに確認します。
遺産に関する書類
- 不動産:登記事項証明書、固定資産評価証明書(または固定資産税の納税通知書)、名寄帳
- 預貯金:通帳の写し、残高証明書(相続開始日現在)、取引履歴
- 有価証券:証券会社の残高報告書など
- 自動車:車検証
- 遺言書:公正証書遺言、検認済みの自筆証書遺言、または法務局(自筆証書遺言書保管制度)で保管されている遺言書(保管制度を利用した遺言書は検認が不要です)
戸籍謄本や残高証明書などの取得は、委任を受けて代行します。2024年3月からは戸籍証明書の広域交付制度が始まり、本籍地が複数の市町村にまたがる場合でも、集め方を効率化できる場合があります。ただし、制度の対象外となる戸籍もあるため、個別に確認します。
所要時間は約1〜3週間(書類の状況や各機関の対応による)です。書類取得の代行費用は基本サービスに含まれ、実費・郵送料は別途です。
3. 遺産分割協議書の作成
収集した書類をもとに、相続人全員で合意された内容を遺産分割協議書にまとめます。
① 分割内容の確認
行政書士は、法定相続分、特別受益、寄与分といった基本的な考え方を一般的な情報としてご説明し、相続人の皆様が話し合って決めた内容を整理します。特定の相続人の代理人として他の相続人と交渉したり、紛争を調整したりすることはできません。
② 協議書の起案
次の事項を、解釈に疑義が生じないよう具体的に記載します。
- 被相続人の氏名、最後の住所、本籍、死亡年月日
- 相続人全員の氏名、住所、続柄
- 遺産の特定(不動産は登記事項証明書どおりの所在・地番・家屋番号、預貯金は金融機関名・支店名・口座番号など)
- 各財産を取得する人と分割方法
- 代償金の支払条件、債務や費用の負担に関する定め(必要な場合)
③ 内容確認と修正
協議書案を相続人全員にご確認いただき、ご意見を反映して修正します。
相続人が遠方にお住まいの場合は、オンライン面談や書面のやり取りで進めます。
所要時間は約1〜2週間(協議の進み具合による)です。
4. 署名・押印
協議書が完成したら、相続人全員が署名し、実印で押印します。印鑑証明書を添付します。
- 福岡、東京など遠方の相続人の方には、郵送による署名・押印の手続きを案内します。
- 協議書は相続人の人数分を作成し、各自で保管いただきます。
所要時間は約3〜7日(相続人の対応による)です。
5. 財産の名義変更手続き
協議書に基づき、財産ごとに手続きを進めます。相続登記の申請は司法書士の業務であるため、提携司法書士が担当します。
(1)不動産の相続登記
- 不動産の所在地を管轄する法務局に、提携司法書士が申請します。
- 主な必要書類は、遺産分割協議書、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本・印鑑証明書、固定資産評価証明書などです。
- 登録免許税は固定資産評価額の0.4%です。
- 相続登記は2024年4月1日から義務化されています。 不動産を取得したことを知った日から3年以内の申請が必要で、遺産分割が成立した場合は、成立日から3年以内に登記をします。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象となる場合があります。2024年4月より前に発生した相続も対象で、2027年3月31日までの経過措置があります。
(2)預貯金の払戻し・名義変更
- 肥後銀行、熊本銀行、ゆうちょ銀行、JAバンク、信用金庫などの各金融機関に、協議書と必要書類を提出します。
- 手続きの内容は、解約して払戻しを受ける方法や、相続人名義の口座へ移す方法など、金融機関により異なります。
- 所定の相続手続依頼書などの書類取得・提出は、ご依頼に基づき代行します。
(3)有価証券(株式等)
- 証券会社に協議書や戸籍謄本などを提出し、相続人名義の口座への移管または売却の手続きを進めます。
- 上場株式は振替制度により、証券会社などの口座管理機関を通じて手続きをします。
(4)自動車
- 普通自動車は熊本運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会熊本事務所で手続きをします。
- 主な必要書類は、遺産分割協議書、車検証、被相続人の戸籍謄本、相続人の印鑑証明書などです。普通自動車では新所有者の車庫証明書も必要です。
- 提出書類や手続きの代理は、車種や状況により異なるため、個別にご案内します。
相続登記の義務化を踏まえ、提携司法書士と連携して期限を管理し、手続きを進めます。
所要時間は約1〜2か月(財産の種類や各機関の処理状況による)です。費用は名義変更代行費用(別途お見積り)と、登録免許税・手数料等の実費です。
6. 手続き完了とアフターフォロー
手続きが完了した段階で、次の書類をお渡しします。
- 遺産分割協議書の原本と写し
- 登記識別情報通知(相続登記の完了後)
- 預貯金・有価証券の手続き完了を示す書類
- 新しい車検証(自動車の名義変更をした場合)
相続税について
遺産総額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合は、相続税の申告が必要です。申告・納税の期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。相続税の申告は税理士の業務であるため、提携税理士をご紹介します。
アフターフォロー
- 協議書の訂正や追加の協議に関するご相談
- 二次相続(配偶者の方の相続など)に備えたご相談
- 相続放棄・限定承認のご相談(自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、熊本家庭裁判所へ申述が必要です。申述書の作成は司法書士・弁護士をご案内します)
費用について
初回相談で、状況に応じたお見積りをご提示します。追加費用が発生する場合は、事前にご説明します。
行政書士に依頼するメリット
- 書類作成の正確性:提出先の要件を踏まえ、記載漏れや不備のない協議書を作成します。
- 負担の軽減:戸籍収集や各窓口での手続きなどを、ご依頼に応じて代行します。
- 専門家との連携:登記は司法書士、税務は税理士、紛争性のある案件は弁護士と、内容に応じて適切な専門家につなぎます。
- 地域に密着した対応:熊本県内の窓口や手続きの流れを踏まえてご案内します。
- やり直しの防止:協議書の不備による手続きのやり直しを避けやすくなります。
対応エリア
熊本県内全域に対応しています。
熊本市(中央区、東区、西区、南区、北区)、八代市、人吉市、荒尾市、水俣市、玉名市、山鹿市、菊池市、宇土市、上天草市、宇城市、阿蘇市、天草市、合志市、その他県内各地
遠方の方やご来所が難しい方は、オンライン相談や出張相談もご利用いただけます。
お問い合わせ
遺産分割協議書の作成や財産の名義変更でお困りの方は、行政書士法人塩永事務所までお気軽にご相談ください。
- 電話:096-385-9002(受付時間:平日9:00〜18:00)
- メール:info@shionagaoffice.jp
- 所在地:〒862-0950 熊本県熊本市中央区水前寺1-9-6
- アクセス:市電「新水前寺駅」から徒歩3分、駐車場あり
