
古物商許可(熊本県公安委員会)
古物商許可とは
中古品を「買い取って販売する」「買い取って修理・加工して販売する」「委託を受けて売買する」などの営業を行う場合は、原則として古物営業法に基づく古物商許可が必要です。
リサイクルショップやスクラップ業者の中には、「金属しか扱わないから古物商許可は不要」と考えられる方もいらっしゃいますが、実際には取り扱う品目によって古物営業法の対象となるケースが少なくありません。
例えば、
- リサイクルショップ
- 中古工具販売
- 中古農機具販売
- 中古機械・工作機械の売買
- 中古家電の買取・販売
- OA機器の買取・販売
- インターネットによる中古品販売
- 出張買取
などは、古物営業法の対象となる可能性があります。
一方、自分で使用していた物を一度だけ売却するような場合や、営利目的ではない一時的な売買などは、通常は古物営業には該当しません。
古物営業法の目的
古物営業法は、盗品等の流通を防止し、被害品の早期発見を図ることを目的としています。
そのため、古物商には、
- 相手方の確認
- 帳簿等への記録
- 警察への協力
など、適正な営業を行うための義務が課されています。
熊本県での申請先
熊本県では、営業所の所在地を管轄する警察署を経由して熊本県公安委員会へ申請します。
申請後は、書類審査や営業所の確認などを経て許可証が交付されます。
主な提出書類
個人・法人で多少異なりますが、一般的には次の書類が必要です。
- 古物商許可申請書
- 住民票の写し
- 身分証明書
- 略歴書
- 誓約書
- 法人登記事項証明書
- 定款
- 営業所の使用権限を証する資料
- ホームページやECサイトを利用する場合はURLの疎明資料
役員や営業所管理者が複数いる場合は、それぞれについて必要書類を提出します。
許可取得後の主な義務
古物商許可を取得すれば終わりではありません。
営業開始後は、
- 管理者の選任
- 帳簿等の備付け
- 本人確認
- 標識(古物商プレート)の掲示
- 変更届
- 営業所の追加・廃止届
などの義務があります。
法人の役員変更や営業所移転なども届出が必要となるため、許可取得後の管理も重要です。
3 特定金属くず買受業届出(2026年施行)
新しい制度が始まりました
近年、全国で銅線ケーブル、マンホール、グレーチングなどの金属盗難が急増しました。
この状況を受け、盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律(いわゆる「金属盗対策法」)が制定され、令和8年(2026年)6月1日から施行されています。
この法律により、熊本県を含む全国で、特定金属くず買受業届出制度が始まりました。
届出が必要となる事業者
営業として特定金属くずを買い受ける場合は、営業所ごとに公安委員会への届出が必要です。
例えば、
- 銅線スクラップ
- 被覆銅線
- 電線くず
- 銅板
- 銅管
- 銅を主体とするスクラップ
などを買い取る事業者は、制度の対象となる可能性があります。
一方で、すべての金属スクラップが対象になるわけではなく、法律や政令で定められた範囲に該当するかを個別に確認する必要があります。
古物商許可とは別制度です
お問い合わせで特に多いのが、
「古物商許可を持っているから届出は不要ですよね?」
というご質問です。
答えは「別制度であるため、必要な場合があります。」
古物営業法と金属盗対策法は目的も制度も異なります。
そのため、
- 古物商許可
- 特定金属くず買受業届出
の両方が必要となる事業者も少なくありません。
また、産業廃棄物収集運搬業許可を取得している場合でも、特定金属くずを買い受ける営業を行うのであれば、別途届出が必要となるケースがあります。
主な義務
届出事業者には、次のような義務があります。
- 本人確認
- 取引記録の作成・保存
- 帳簿管理
- 警察への申告義務(盗品の疑いがある場合)
- 変更届
- 廃業届
営業開始後も継続的な法令遵守が求められます。
熊本県の事業者が注意すべきポイント
熊本県では、従来の県条例による規制ではなく、現在は全国共通の制度に基づく届出となっています。
そのため、
- スクラップ業者
- 非鉄金属回収業者
- 電線買取業者
- 金属リサイクル業者
などは、自社の取扱品目が制度の対象となるかを確認することが重要です。
特に、銅価格の高騰に伴い、銅スクラップを取り扱う事業者への法令遵守がより重要となっています。
行政書士へ依頼するメリット
新制度では、
- 対象となるかどうかの判断
- 必要書類の整理
- 届出書の作成
- 添付書類の確認
- 営業開始後の変更届
など、実務上判断に迷う場面が少なくありません。
行政書士法人塩永事務所では、
- 古物商許可
- 特定金属くず買受業届出
- 産業廃棄物収集運搬業許可
をまとめて確認し、事業内容に応じた最適な手続きをご提案しています。
「古物商だけで足りるのか分からない」「自社のスクラップが制度の対象になるか確認したい」といったご相談にも対応しております。
