
犯罪歴・罰金歴がある外国人のビザ申請ガイド
〜更新・変更を諦める前に。許可の可能性を専門家が解説〜
行政書士法人塩永事務所では、過去に犯罪歴や罰金歴があるものの、現在は反省し、日本での生活・就労の継続を強く希望される外国人の方を対象に、在留資格(ビザ)の更新・変更申請をサポートしています。
「一度罰金を受けたから、もう日本にはいられない」
そう決めつける必要はありません。
重要なのは、事実を隠さず、誠実に申告し、法的観点から適切に説明できるかどうかです。
1. 犯罪歴・罰金歴はビザ審査にどう影響するのか
出入国在留管理庁(以下「入管」)は、在留資格の審査において**「素行が善良であるか」**を重要な判断要素としています。
ただし、
過去に処分歴がある = 即不許可
というわけではありません。
入管は、以下の要素を総合的に考慮して判断します。
審査の主な観点
| 審査の観点 | 判断のポイント |
|---|---|
| 違反の内容・重大性 | 薬物犯罪、飲酒運転、性犯罪、不法就労助長などは特に厳格に審査される |
| 虚偽申告の有無 | 最重要要素。隠蔽や虚偽記載があると不許可の可能性が極めて高い |
| 反省の状況 | 本人の認識・反省の深さ、再発防止への具体的行動 |
| 頻度・反復性 | 軽微な違反でも、繰り返している場合は不利に働く |
| 在留状況全体 | 就労・納税状況、家族関係、地域社会との関わり |
2. 実際の不許可事例から見る判断基準
入管公表事例より
事例①:経営・管理ビザ更新不許可
内容: 不法就労助長罪により罰金刑
判断理由:
経営者自らが法令違反を行った点について、「事業運営者としての適格性・遵法性に欠ける」と評価されました。経営管理ビザは事業の適正な運営が前提となるため、特に厳格に審査されます。
事例②:定住者ビザ更新不許可(執行猶予中)
内容: 詐欺・窃盗により懲役刑(執行猶予付判決)
判断理由:
執行猶予中であっても、懲役刑を受けた事実は重く評価されます。刑の確定から間もない時期であり、社会的影響を考慮し在留継続は不適当と判断されました。
事例③:配偶者ビザ変更不許可(虚偽申告)
内容: 実際は別居しているにもかかわらず、同居と虚偽記載
判断理由:
虚偽記載は申請の信頼性を根本から損なうため、他の要件の適合性以前に不許可と判断されました。虚偽申告は、犯罪歴そのものよりも重大な不許可事由となります。
3. 不許可となった場合の在留と再申請の考え方
万が一不許可となった場合でも、状況により対応方法は異なります。
在留期間が残っている場合
- 入管で不許可理由を確認
- 指摘された点を改善
- 資料を補強した上で再申請が可能なケースあり
重要: 在留期間内であれば、再申請の機会があります。
在留期間満了後の場合
不許可後、在留期間が満了すると、**「特定活動(出国準備)」**が付与されることがあります。
31日付与の場合
- 国内での在留資格変更が認められる可能性あり
- 追加資料を準備して再申請を検討
30日付与の場合
- 原則として国内での在留資格変更は困難
- 出国後、在留資格認定証明書(COE)からやり直す必要あり
- 一定期間経過後の再申請を検討
※いずれもケース判断となるため、専門家による早期対応が極めて重要です。
4. 犯罪・処分歴は必ず正直に申告する必要があります
在留資格申請書の「犯罪・処分歴」欄には、国内外を問わず、すべての処分歴を記載する義務があります。
記載対象となるもの
✓ 罰金刑・懲役刑・禁錮刑(執行猶予を含む)
✓ 日本国外での刑事処分
✓ 交通違反による罰金(反則金・青切符を含む)
✓ 略式命令による罰金
✓ 少年事件による処分
※「何年前だから書かなくていい」という期限はありません。
虚偽申告のリスク
自己判断で省略することが、最大の不許可リスクです。
- 入管は警察・検察・裁判所等の関係機関と情報照合が可能です
- 虚偽が発覚すると、犯罪歴そのものより重く評価されます
- 今後の申請すべてに悪影響を及ぼします
- 最悪の場合、在留資格取消しや退去強制の対象となります
5. 許可の可能性を高めるための書類対応
処分歴がある場合、単なる申請書提出では極めて不十分です。
当事務所では、以下を組み合わせて戦略的に申請します。
① 反省文(本人作成)
申請者本人が自らの言葉で作成します。
記載内容:
- 違反に至った経緯
- 自身の非に対する認識
- 被害者や社会への謝罪
- 現在の反省状況
- 具体的な再発防止策
- 今後の生活への決意
② 客観的資料
反省を裏付ける客観的な証拠を提出します。
提出例:
- 罰金納付書の写し
- 判決書の写し(必要に応じて)
- 勤務先の在職証明書・推薦状
- 給与明細・納税証明書
- 地域活動への参加証明
- 家族構成を示す資料
- 反省の裏付けとなる行動の記録
③ 理由書(行政書士作成)
専門家の視点から、法的根拠に基づいて作成します。
記載内容:
- 審査要領・過去事例に基づく法的説明
- 違反の軽重・社会的影響の分析
- 現在の生活状況と在留の必要性
- 在留継続が社会的に合理的であることの論証
- 本人の更生状況の客観的評価
- 総合的な許可相当性の主張
6. 特に慎重な対応が必要なケース
以下のケースは特に慎重な対応が必要です。
重大犯罪(薬物・性犯罪など)
- 原則として許可は極めて困難
- 相当期間の経過と更生の実績が必須
執行猶予期間中
- 刑の確定から間もない時期は不利
- 執行猶予満了後の申請も検討
複数回の違反歴
- 反復性が問題視される
- より詳細な説明と証拠が必要
虚偽申告の前歴
- 信頼性回復が最優先課題
- 全ての事実を明確に開示
まとめ|一人で判断せず、必ず専門家へ
犯罪歴・罰金歴がある場合のビザ申請は、通常申請よりも格段に専門性が求められます。
専門家が必要な理由
- 何を書き、何をどう説明するか
- どのタイミングで、どの在留資格を選ぶか
- どの資料を、どう組み合わせるか
これらを誤ると、本来可能性のあった許可も失われかねません。
「過去に問題はあったが、今は日本で真面目に生活している」
そうした方こそ、正しい手続きと適切な説明が必要です。
犯罪歴・罰金歴がある方のビザ申請はご相談ください
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