
再入国許可申請と資格外活動許可申請の手続きガイド
はじめに
外国人の方が日本で安心して生活し、活動するために必要な手続きについて、行政書士法人塩永事務所が詳しく解説いたします。今回は、特に重要な「再入国許可申請」と「資格外活動許可申請」の手続きについて、実務経験に基づいた詳細な情報をお伝えします。
再入国許可申請について
再入国許可とは
再入国許可とは、有効な在留資格を持つ外国人が一時的に日本を離れ、再び日本に入国する際に必要な許可です。この許可を得ることで、在留資格を失うことなく日本への再入国が可能となります。
再入国許可の種類
1. 一回限りの再入国許可
- 有効期間:最長5年(在留期間を超えない範囲)
- 使用回数:1回のみ
- 申請手数料:3,000円
2. 数次再入国許可
- 有効期間:最長5年(在留期間を超えない範囲)
- 使用回数:有効期間内であれば何度でも利用可能
- 申請手数料:6,000円
みなし再入国許可
有効な旅券と在留カードを所持し、出国後1年以内(特別永住者は2年以内)に再入国する場合は、再入国許可を受けることなく再入国が可能です。ただし、この制度を利用する場合は、出国時に再入国出国記録(ED)カードの該当欄にチェックを入れる必要があります。
申請に必要な書類
- 再入国許可申請書
- 申請人本人が記入・署名
- 代理人申請の場合は代理人も記入・署名
- 写真
- 縦4cm×横3cm
- 無帽、無背景
- 申請前3か月以内に撮影
- 旅券
- 有効期間が十分に残っているもの
- 在留カード
- 有効なもの
- 手数料
- 収入印紙で納付
申請手続きの流れ
- 書類準備
- 必要書類を揃え、申請書を記入
- 申請
- 住居地を管轄する出入国在留管理局に申請
- 窓口受付時間:平日9:00~16:00
- 審査
- 通常1週間~2週間程度
- 許可・交付
- 許可された場合、旅券に再入国許可のスタンプが押印
資格外活動許可申請について
資格外活動許可とは
現在の在留資格で認められた活動以外の活動を行う場合に必要な許可です。主にアルバイトや副業を行う際に申請が必要となります。
資格外活動許可の種類
1. 包括的許可
- 内容:週28時間以内のアルバイト
- 対象:留学生、家族滞在者など
- 申請手数料:無料
2. 個別許可
- 内容:具体的な活動内容を指定
- 対象:特定の職種や業務内容
- 申請手数料:無料
申請に必要な書類
包括的許可の場合
- 資格外活動許可申請書
- 旅券
- 在留カード
- 申請理由書(必要に応じて)
個別許可の場合
- 資格外活動許可申請書
- 旅券
- 在留カード
- 活動内容を明らかにする書類
- 雇用契約書
- 委託契約書
- 活動内容説明書など
申請手続きの流れ
- 事前相談
- 活動内容が許可対象かどうか確認
- 書類準備
- 必要書類を揃え、申請書を記入
- 申請
- 住居地を管轄する出入国在留管理局に申請
- 審査
- 通常2週間~1か月程度
- 許可・交付
- 許可された場合、在留カードに記載
注意事項
再入国許可申請
- 出国前に必ず申請を完了すること
- 有効期間内に再入国すること
- みなし再入国許可の条件を正確に理解すること
資格外活動許可申請
- 許可を得る前に活動を開始しないこと
- 許可された範囲内での活動に留めること
- 風俗営業等関連業務は原則として許可されない
専門家へのご相談
これらの手続きは在留資格や個人の状況により異なる場合があります。不明な点や複雑なケースについては、行政書士などの専門家にご相談することをお勧めします。
行政書士法人塩永事務所では、豊富な経験と実績を基に、お客様一人ひとりの状況に応じた最適なサポートを提供いたします。手続きに関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。