
日本は自然災害の多い国です。過去の阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震に加え、最近では2024年の能登半島地震や台風10号による大雨被害、2025年のトカラ列島群発地震、九州地方の大雨、さらには2026年初頭の大雪や島根県東部地震など、多くの企業が物的・人的な甚大な損害を受け、事業継続が困難となり倒産に追い込まれるケースが相次いでいます。
また、2020年代前半に人類を苦しめた新型コロナウイルス禍では、変異株の発生により収束が遅れ、経済活動に深刻な影響を及ぼしました。現在も、感染症の再流行リスクは残っています。
自然災害、感染症、火災、テロなど、人間は予期せぬ緊急事態の前では無力ですが、日頃からこれらを想定し、有事に備えることが可能です。
こうした緊急事態に備えて策定するのが事業継続計画(BCP)です。
BCPでは、主に以下の点を事前に定めます。
- 優先して継続・復旧すべき中核事業を特定する
- 緊急時における中核事業の目標復旧時間を設定する
- 緊急時に提供できるサービスのレベルについて顧客と事前協議する
- 事業拠点、生産設備、仕入品調達などの代替策を準備する
- 全従業員と事業継続に関するコミュニケーションを図る
緊急事態下では、業務が制限されるため、真っ先に復旧すべき中核事業を事前に特定しておくことが重要です。「有事の際、中核事業を〇日以内に復旧させる」という具体的な目標を設定し、それに基づいた計画を立てることで、事業復旧の見通しが立ち、顧客との調整もスムーズになります。
復旧が長期化する場合の代替策も検討し、何より従業員全員で有事の備えを共有することが鍵です。中核事業を迅速に再開できた企業と、すべてを同時に復旧しようとして混乱した企業では、結果に大きな差が生じます。
準備不足の企業は倒産の危機に直面したり、初動の遅れで事業縮小を余儀なくされたりします。一方、早期に中核事業を復旧させた企業は、全体の回復も速く、災害前を上回る業績向上さえ実現可能です。ピンチをチャンスに変える好例です。国は、こうした災害に強い企業を支援しています。
事業継続力強化計画としてBCPを策定し、経済産業大臣の認定を受けると、さまざまな優遇措置が適用されます。
例えば、計画に記載された防災設備の取得時には特別償却や税額控除などの税制優遇が受けられます。また、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫から低金利融資が利用可能で、中小企業向け補助金(例: ものづくり補助金)の審査で加点され、採択率が向上します。
これらの制度は、2026年1月時点で最新の手引きに基づき更新されており、認定件数も着実に増加しています。企業経営では「転ばぬ先の杖」が不可欠です。
BCP策定プロセスを通じて、自社の新たな強みや課題を発見できれば、それは単なる備え以上の価値を生み出します。
行政書士法人塩永事務所は、中小企業庁認定の経営革新等支援機関として、熊本を中心に全国の企業様のBCP策定を専門的にサポートしています。
補助金申請や許認可手続きも含め、ワンストップでご相談いただけます。
お気軽にお問い合わせください。
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