
太陽光発電システムの名義変更手続き・完全ガイド
売電権利を確実に承継し、収益を守るための必須実務
はじめに
太陽光発電システムの所有者が変わる際、単なる不動産の名義変更だけでは不十分です。FIT(固定価格買取制度)に基づき売電を継続するためには、経済産業省(JPEA)への事業計画認定の変更手続きが法的に義務付けられています。
この手続きを怠ると、売電収入の一時停止、最悪の場合は認定の取消し、さらにはメーカー保証が無効になるリスクがあります。
本記事では、行政書士法人塩永事務所が、最新の制度変更を踏まえた名義変更のポイントを徹底解説します。
1. 名義変更が必要となる主なケース
-
不動産売買: 中古住宅(太陽光付き)や野立て太陽光用地の売買。
-
相続: 所有者死亡に伴う遺産分割協議による承継。
-
贈与・法人成り: 生前贈与や、個人事業主から法人への資産移転。
-
M&A・事業承継: 発電事業そのものの譲渡、会社分割・合併。
2. 完了すべき「3つ」の主要手続き
太陽光の名義変更は、以下の3箇所すべてで完了させる必要があります。
① 経済産業省(JPEA)への変更申請(最重要)
-
概要: FIT認定(事業計画認定)上の事業者名を書き換えます。
-
システム: 「再生可能エネルギー電子申請システム(FIT-Portal)」を利用。
-
注意: 2024年4月の改正により、軽微な変更を除き、原則として**「事前の承継承認」**が必要となりました。
② 電力会社との受給契約変更
-
概要: 売電金の振込先口座や契約者名を変更します。
-
対象: 九州電力、東京電力等の各地域電力、および新電力会社。
③ 設備保証・メンテナンス契約の承継
-
概要: パネル・パワコンのメーカー保証(10〜25年)や、保守点検契約の権利を引き継ぎます。
3. 【重要】50kW以上(産業用)の特別な制約
産業用(10kW〜50kW以上)の場合、現在以下の運用に注意が必要です。
-
JPEAの申請期限: 毎年度、年度末(3月)に向けて申請が集中するため、JPEA側で締切日が設定されます。期限を過ぎると次年度扱いとなり、手続きが数ヶ月停滞する恐れがあります。
-
廃棄費用の積立義務: 2024年4月より、10kW以上の全設備を対象に廃棄費用の源泉積立が始まっています。名義変更時には、この積立設定の引き継ぎも重要項目となります。
4. 理由別・必要書類チェックリスト
| 区分 | 経済産業省への提出書類(主なもの) | 電力会社への提出書類 |
| 売買・譲渡 | 譲渡証明書(原本)、印鑑証明書(両者)、戸籍謄本または登記事項証明書 | 売買契約書の写し、新振込口座情報 |
| 相続 | 被相続人の除籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、遺産分割協議書、印鑑証明書 | 死亡の事実がわかる書類、遺産分割協議書 |
| 贈与 | 贈与契約書(原本)、印鑑証明書、住民票(個人の場合) | 贈与契約書の写し、本人確認書類 |
5. 手続きの流れと所要期間
-
事前準備(1〜2週間): 設備IDの確認、戸籍や印鑑証明の取得。
-
経済産業省(JPEA)申請(1〜3ヶ月): 審査期間が長期化する傾向にあります。
-
電力会社手続き(2〜4週間): JPEAの受理通知をもって最終手続きを行う場合が多いです。
-
保証承継(1週間): メーカーへの届出。
6. 手続き上の落とし穴と注意点
-
「ID・パスワード」の紛失: 前所有者がFIT-Portalのログイン情報を紛失している場合、再発行手続きに1ヶ月以上かかることがあります。
-
設置業者との連絡途絶: 施工業者が廃業している場合、保守点検計画の作成などで専門的な知識が必要になります。
-
地上設置(野立て)の注意: 土地の権利関係(登記)と発電事業の権利が一致していないと、申請が却下されます。
行政書士法人塩永事務所にお任せください
太陽光発電の名義変更は、法改正が頻繁であり、独自の電子申請システムへの習熟が求められます。
-
「IDがわからず進められない」
-
「相続案件で戸籍の収集が大変」
-
「産業用なので廃棄費用の制度がよくわからない」
このようなお悩みに対し、当事務所では書類収集から電子申請、電力会社への対応までワンストップでサポートいたします。売電収益を1円も無駄にしないよう、迅速かつ確実に手続きを完了させます。
【初回相談無料】
行政書士法人塩永事務所
電話:096-385-9002
(自動車登録・補助金・太陽光申請まで、専門チームが対応いたします)
