
【監理団体向け】行政書士法と在留資格手続の留意点
監理団体は、技能実習制度の適正な運用を支える重要な存在です。多くの団体が制度に則り、実習生と実習実施者の双方を支援しています。しかし、実務の中には行政書士法との境界が曖昧になりやすい領域があり、注意が必要です。
■ 監理団体が特に注意すべきポイント
① 技能実習関連書類は「官公署提出書類」
以下の書類は行政書士法の対象となり、無資格者が報酬を得て作成することは違法です。
- 技能実習計画認定申請(OTIT)
- 実習実施者届出(厚生労働省・OTIT)
- 在留資格申請書類(入管庁)
- 分野別届出(例:国土交通省)
監理団体が日常的に関与する書類の多くが、行政書士の独占業務に該当し得ます。
② 「監理費に含まれている」と判断されるリスク
監理費の名目に書類作成が明記されていなくても、
- 実質的に書類作成を行っている
- 監理サービスの一部として当然視されている
と評価されれば、「報酬を得て書類作成をしている」と判断される可能性があります。
③ 「本人作成に見せかけた代筆」は違法
よくある違反例:
- 職員が書類を作成し、実習生に署名だけさせる
- 雛形をほぼ完成させて渡す
- 反復・継続的に書類作成を行う
形式ではなく「実態」が判断されます。
■ 監理団体ができること・できないこと
| 行為 | 可否 | 備考 |
|---|---|---|
| 本人作成書類の提出(取次) | 条件付きで可 | 申請取次者として認定された行政書士等に限る |
| 書類作成・署名代行 | ❌ 違法 | 行政書士法違反 |
| 雛形提供・記入補助 | ⚠️ 要注意 | 実質代筆と評価される可能性 |
| 生活支援・相談対応 | ✅ 合法 | 業務範囲内 |
■ 行政書士との連携が不可欠
監理団体は、制度上「書類作成」を担う立場ではありません。 適正な運用のためには、
- 行政書士との業務連携
- 書類作成フローの明確化
- 実習生本人が理解して記入できる環境整備
が重要です。
