国際結婚の手続きガイド（日本人と外国人の場合）行政書士法人塩永事務所

国際結婚とは、日本人と外国人が法的に婚姻関係を結ぶことを指します。日本の法律に加え、相手国の法律や制度が関わるため、手続きが複雑になります。本ガイドでは、日本人と外国人が結婚する場合の主な手続きを、最新の情報に基づいて専門的に解説します。注意: 手続きは相手の国籍や個別事情により異なります。必ず市区町村役場、在日大使館・領事館、出入国在留管理局に事前確認してください。 国際結婚の基本ステップ国際結婚の手続きは、主に以下の2段階に分かれます：

1. 婚姻の成立（日本および相手国での届出）
2. 在留資格の手続き（外国人配偶者が日本に滞在する場合）

順序を誤ると婚姻が無効になったり、在留資格取得が困難になる可能性があるため、慎重に進めてください。① 婚姻要件具備証明書の取得日本で婚姻届を提出する場合、外国人配偶者は自国法で婚姻が可能であることを証明する「婚姻要件具備証明書」（独身証明書とも呼ばれる）が必要です。

• 発行機関: 相手国の政府機関または在日大使館・領事館
• 主な記載内容: 氏名、生年月日、国籍、独身であること、自国法で婚姻可能であること、法的障害がないこと

証明書が発行されない国籍の場合、宣誓書（Affidavit）や出生証明書などで代用可能（役場確認必須）。
すべての外国語書類には日本語翻訳が必要で、翻訳者の氏名・署名を記載します（公証が必要な場合あり）。② 日本での婚姻届提出証明書取得後、市区町村役場に婚姻届を提出します。受理されれば日本で婚姻が成立します（通常即日～数日）。

• 日本人配偶者が用意する書類:
  • 戸籍謄本（全部事項証明書。本籍地以外で提出する場合）
  • 本人確認書類（運転免許証、パスポートなど）
• 外国人配偶者が用意する書類:
  • パスポート
  • 婚姻要件具備証明書（日本語翻訳付き）
  • 出生証明書（必要に応じて）
  • 離婚歴がある場合: 離婚証明書など

※ 自治体により追加書類を求められる可能性あり。事前相談をおすすめします。③ 相手国への婚姻報告（報告的届出）日本で婚姻成立後、相手国でも婚姻を登録する必要があります。これにより相手国で法的な夫婦と認められます。

• 主な提出書類（国により異なる）:
  • 日本の婚姻届受理証明書
  • 戸籍謄本（婚姻事実記載済み）
  • 各種翻訳文（公証・アポスティーユが必要な場合あり）

在日大使館・領事館で手続き可能な国が多いです。④ 在留資格の手続き（「日本人の配偶者等」）婚姻成立後、外国人配偶者が日本に滞在・居住するには、在留資格「日本人の配偶者等」の取得・変更が必要です。

• 日本在住の場合（在留資格変更許可申請）:
  • 提出先: 居住地を管轄する出入国在留管理局
  • 手数料: 許可時6,000円（収入印紙。2025年時点）
  • 主な必要書類:
    • 申請書、写真（4cm×3cm）
    • パスポート、在留カード
    • 戸籍謄本（婚姻記載済み）、住民票（世帯全員・続柄記載）
    • 日本人配偶者の課税・納税証明書（直近分）
    • 結婚証明書（相手国発行の場合）
    • 交際経緯説明書、夫婦写真、スナップ写真など（婚姻の真実性を証明）
• 相手国在住の場合（在留資格認定証明書交付申請）:
  • 日本人配偶者が日本国内で申請
  • 証明書交付後、外国人配偶者が現地の日本大使館・領事館で査証（ビザ）申請
  • 来日後、在留カード交付

審査期間: 通常1～3ヶ月（場合により追加書類・面接あり） 手続き上の注意点

• 婚姻の真実性証明: 偽装結婚防止のため、入管審査で交際経緯、生活実態、写真、SNS記録などを厳しく確認。年齢差大・短期間交際・出会い系経由などは追加説明が必要。
• 経済的要件: 日本人配偶者に外国人配偶者を扶養できる安定収入が必要（課税・納税証明で証明）。
• 翻訳の正確性: 外国語書類の日本語訳は正確に。誤訳で不許可リスクあり。専門家翻訳を推奨。
• 有効期限: 書類の多くに3～6ヶ月の有効期限あり。計画的に準備。

国籍別の主な特記事項（例）

• 中国: 「単身証明書」（独身証明）が必要。中国公証役場での手続きに時間がかかる場合多し。
• 韓国: 家族関係登録簿に基づく証明書発行。手続き比較的スムーズ。
• 欧米諸国（米国など）: 婚姻要件具備証明書が宣誓書（Affidavit of Eligibility to Marry）形式。公証人認証が必要な場合あり。

手続きにかかる期間の目安（2025年時点）

全体で数ヶ月～半年以上かかるケースが多いです。余裕を持って準備を。 専門家への相談をおすすめします国際結婚は国籍・状況により大きく異なり、不備が在留資格不許可につながるリスクがあります。行政書士法人塩永事務所では、豊富な経験に基づき、書類準備から申請サポートまで個別対応いたします。 初回相談無料。お気軽にご連絡ください。
行政書士法人塩永事務所
TEL：096-385-9002
Email：info@shionagaoffice.jp
営業時間：平日 9:00〜18:00