【実務直結】日本版DBS認定制度対応チェックリスト
行政書士法人塩永事務所（熊本）
2026年12月の本格運用開始に向け、教育・保育事業者は「日本版DBS認定制度」への対応が必須となります。以下は、認定取得に向けて事業者が直ちに着手すべき実務ステップです。
✅ ステップ1：犯罪事実確認体制の整備
- 新規採用時：雇用契約前に必ず確認。採用フローへ組み込み。
- 緊急時対応：代替措置の条件を明文化。事後確認期限を設定。
- 現職者確認：既存従業員を一括確認。段階的計画を策定。
- 定期再確認：5年周期で更新。スケジュール管理表を作成。
- 責任者選任：確認業務の専任責任者を指名。
✅ ステップ2：児童対象性暴力等対処規程の策定
- 防止措置：従業員研修プログラムを定期実施。未然防止策を明文化。
- 調査措置：初動対応マニュアルを作成。証拠保全ルールを整備。
- 保護・支援措置：被害児童支援体制を確立。関係機関との連携窓口を設定。
- 規程変更時：オンライン届出必須。共同認定の場合は双方合意を文書化。
✅ ステップ3：共同認定制度への対応
- 対象確認：指定管理者・委託管理者は認定対象。維持管理のみは対象外。
- 役割分担表：犯罪事実確認・安全確保措置・情報管理を分担表に明記。
- 責任連帯性：認定取消は両者に及ぶため、協力体制を契約書で担保。
✅ ステップ4：認定申請手続き
- 申請方法：e-Govで電子申請。こども家庭庁へ提出。
- 処理期間：通常1〜2ヶ月。補正が必要な場合は延長。
- 添付書類準備：
- 定款・登記簿謄本
- 事業資料（URL・パンフレット）
- 児童対象性暴力等対処規程
- 犯罪事実確認誓約書
- 情報管理規程
- 欠格事由非該当誓約書
- （共同認定の場合）役割分担表・契約書・協定書
✅ ステップ5：戦略的準備
- 現行体制の点検：不足要素を洗い出し、補強。
- 規程類の整備：ガイドライン準拠で策定。
- 従業員研修：制度内容を周知し、理解度を確認。
- 専門家相談：行政書士・弁護士・社労士等へ早期相談。
📌 実務対応のポイント
- 認定取得は事業継続の前提条件。未取得は信頼性低下リスク。
- 記録・規程類の整備が認定の鍵。
- 共同認定の場合は「責任の連帯性」に特に注意。
結論
日本版DBS認定制度への対応は、「確認体制の実効性」と「記録・規程の整備」が両輪です。施行直前の混乱を避けるため、今から計画的に準備を進めることが不可欠です。
行政書士法人塩永事務所では、各事業者の状況に応じた認定取得支援を行い、児童の安全確保と事業継続の両立をサポートいたします。