ものづくり補助金 完全ガイド（2025年11月最新版）

行政書士法人塩永事務所は、中小企業・小規模事業者の事業革新を専門に支援する認定経営革新等支援機関です。ものづくり補助金の申請から採択後の交付申請・実績報告までをワンストップ対応。熊本を拠点に全国の事業者をご支援し、事業再構築補助金・IT導入補助金など他制度の相談も可能です。

制度の概要

ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者の革新的な新製品・新サービス開発、生産プロセスの省力化・高度化に必要な投資を支援する国の補助制度です。2025年度（令和6年度補正）では、生産性向上に加え、持続的な賃上げの実現を重視し、「付加価値創出」と「地域経済活性化」につながる投資を後押しします。

2025年の公募状況

• 第19次公募: 2025年4月11日～4月25日（終了）
• 第20次公募: 2025年7月1日～7月25日（終了）
• 第21次公募: 2025年10月3日～10月24日（終了）
• 第22次公募: 2025年10月24日に公募要領公開済み

公募は年間複数回実施され、継続的な募集が見込まれます。

補助対象となる取り組み例

• 革新的サービス開発: AI・IoTを活用したスマート業務システムの構築
• 試作品開発: 新製品プロトタイプのための専用機械導入
• 生産プロセス改善: ロボットアームや自動化ラインの高度化による省力化
• その他の採択事例: 最新型複合旋盤導入／高機能溶接ロボット導入／3D-CADによる鉄骨製作図面の高度化／菓子製造ラインの自動化／国内外市場開拓のための新商品開発

補助枠・上限額・補助率（2025年度）

2025年度は申請枠が「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」に集約されています。

製品・サービス高付加価値化枠

対象事業: 革新的な新製品・新サービス開発を通じた生産性向上・付加価値化

グローバル枠

対象事業: 海外展開・輸出促進による国内生産性向上

大幅賃上げによる上限引上げ

• 増額要件:
  • 給与支給総額: 年平均成長率+6.0%以上
  • 事業所内最低賃金: 地域別最低賃金+50円以上
• 最大補助額:
  • 製品・サービス高付加価値化枠: 最大3,500万円
  • グローバル枠: 最大4,000万円

最低賃金引上げ特例

• 特例の趣旨: 地域別最低賃金+50円以上の従業員が全体の30%以上の場合、中小企業の補助率が2/3に引き上げ。

申請の基本要件

• 事業計画期間: 3～5年の事業計画を策定（認定経営革新等支援機関と共同策定）
• 付加価値額: 年平均成長率+3.0%以上
• 給与支給総額: 年平均成長率+1.5%以上
• 事業場内最低賃金: 地域別最低賃金+30円以上
• 重要事項: 要件未達の場合、補助金の返還義務が生じます。

主な補助対象経費

• 機械装置・システム構築費: 専用機械、測定機器、ソフトウェア購入費
• 技術導入費: 特許ライセンス料、技術移転費用
• 専門家経費: コンサルタント・技術者への報酬・旅費
• 運搬費: 設備の輸送・設置費用
• クラウドサービス利用料: 補助事業向けSaaS/PaaS/IaaS費用
• グローバル枠の追加対象: 海外旅費、通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費

対象外となる経費

• 汎用PC・タブレット等の既存事業向け物品
• 用途が不明確な支出
• 公募開始前の発注・購入分
• 補助事業実施期間外の支出

2025年度の重要な制度変更

• 収益納付不要: 補助事業で収益が生じても国庫への返納が不要に。事業者負担が軽減。
• 従業員要件の明確化: 応募時点で従業員0名の事業者は申請不可（賃上げ要件を満たせないため）。
• 補足資料のページ数拡大: 事業計画補足資料（PDF）の上限がA4判3ページから5ページ以内へ。
• 申請枠の集約: 従来の「通常枠」「GX枠」「DX枠」等を2枠へ整理。

採択の要点

• 革新性と実現可能性: 設備・システムの独自性、実行スケジュール・体制の具体性を明示
• 収益性: 投資効果を定量化（例：ROI、売上増、コスト減、賃上げ見込み）
• 政策との整合性: 賃上げ、DX、脱炭素、グローバル化など国策との連動を明確化
• 口頭審査への対応: 高額申請ではオンラインで口頭審査あり。経営者本人が自ら説明できる準備を

採択率の動向

• 直近の目安: 30～50%程度で推移、足元は低下傾向
• 例: 第18次公募35.8%、平均採択率約49%／第19次は厳しい水準予想
• 示唆: 半数以上が不採択となるため、質の高い事業計画書と専門支援が重要

申請の流れとスケジュール

1. 事前準備: GビズIDプライムアカウント取得（目安2～3週間）
2. 公募要領の確認: 最新の公募要領を精読し、対象要件をチェック
3. 事業計画書の作成: jGrantsへ直接入力、補足資料はA4判5ページ以内のPDFで添付
4. 電子申請: 締切直前は混雑するため、余裕をもって申請
5. 審査・採択発表: 申請から約3ヶ月後に結果公表
6. 交付申請・事業実施: 採択後に交付申請し、承認後に事業を実施
7. 実績報告・交付: 事業完了後に実績報告→審査→補助金交付

塩永事務所の支援内容

• 戦略立案から伴走: 設備選定、数値シミュレーション、ストーリー構築で採択率向上を支援
• 申請書類作成・電子申請代行: GビズIDプライム手続き、添付書類整備を代行
• 採択後フォロー: 実績報告書、交付申請、中間監査対応までトータル支援
• 迅速・丁寧対応: 公募スケジュールに合わせた実務的アドバイス（最新情報はXでも発信）

まとめ

ものづくり補助金は、事業の飛躍を後押しする有力な制度です。2025年度は収益納付不要となり、最大4,000万円の支援が可能。一方で採択率は低下傾向にあり、緻密で実行可能性の高い事業計画が不可欠です。採択可能性を最大化するために、専門支援の活用をご検討ください。

お問い合わせ

• 問い合わせ先: 行政書士法人塩永事務所
• 対応エリア: 熊本拠点・全国対応
• 専門分野: ものづくり補助金／事業再構築補助金／IT導入補助金 ほか

重要: 最新の公募要領・募集スケジュールは、必ずものづくり補助金公式サイトでご確認ください。