🛬 はじめに：短期滞在ビザとは
短期滞在ビザ（Short-Term Stay Visa）は、日本への一時的な訪問を希望する外国人が取得する在留資格で、観光・商用・親族訪問・学術交流など多目的に対応し、最大90日間の滞在が可能です。報酬を伴う就労は認められず、長期滞在や資格変更も原則不可です。
2025年現在、ビザ免除対象国は74カ国・地域に拡大され、電子申請（e-Visa）の導入により手続きの迅速化が進む一方、審査の厳格化により正確な書類準備が不可欠となっています。
🌍 滞在期間と目的の分類
| 滞在期間 | 対象例 | 備考 |
|---|---|---|
| 15日以内 | インドネシア、タイ | 観光向け、審査簡易 |
| 30日以内 | ブルネイ、カタール | 商用向け |
| 90日以内 | 多数の国・地域 | 親族訪問・文化交流向け、延長不可 |
主な滞在目的は以下の通り：
- 観光：寺院巡り、自然体験、テーマパーク訪問など
- 商用：会議、展示会参加（報酬なし）
- 親族訪問：結婚式出席、家族との交流
- 学術交流：学会参加、講演
- 芸術・スポーツ：公演、競技会出場
- 研修・視察：企業見学、技術研修
- その他：医療受診、冠婚葬祭
🌐 ビザ免除制度（2025年10月時点）
ビザ免除対象国（抜粋）：
- アジア：韓国、台湾、香港、インドネシア（90日へ延長）
- 欧州：EU27カ国、英国、スイス
- 北米：米国、カナダ
- 中南米：メキシコ、ペルー（2025年7月から90日免除）
- 中東・アフリカ：UAE、南アフリカ（一部30日）
免除条件：
- 滞在目的：観光・商用・親族訪問に限定
- 滞在期間：90日以内（累積履歴考慮）
- 復路航空券・資金証明・健康状態・犯罪歴なし
📝 申請手続きの流れ（e-Visa対応）
| 段階 | 内容 | 所要時間 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ① 事前準備 | 滞在目的明確化、必要書類確認 | 1〜2週間 | 外務省サイト参照 |
| ② 書類準備 | 翻訳・公証・招聘人連携 | 2〜4週間 | 不備防止に専門家活用 |
| ③ 申請 | 大使館提出、面接あり | 当日 | 一部国は予約制 |
| ④ 審査 | 外務省・入管連携 | 5〜10営業日 | 不許可率10〜20% |
| ⑤ 査証発給 | パスポート返却時に貼付 | 1〜3日 | e-Visaは電子証明書 |
| ⑥ 入国 | 空港審査 | 当日 | 混雑注意、資金証明提示あり |
📄 必要書類（目的別）
共通書類：
- 有効なパスポート（残存6ヶ月以上）
- 査証申請書（オンライン可）
- 写真（背景白、6ヶ月以内）
- 往復航空券予約確認書
- 滞在予定表（詳細な日程）
観光目的：
- 銀行残高証明（10万円以上）
- 在職証明または家族保証書
- 宿泊証明（ホテル予約等）
- 詳細な旅行計画書
商用・親族訪問：
- 招聘理由書、会社概要、在職証明
- 親族関係証明、課税証明、住民票等
🔍 審査のポイントと不許可対策
審査項目：
- 滞在目的の真正性
- 経済力（1日1万円×滞在日数）
- 帰国意思（職・家族・資産）
- 招聘人の信頼性
- 過去の入出国履歴
不許可理由と対策例：
| 理由 | 対策 |
|---|---|
| 滞在目的不明確 | 詳細な予定表・地図添付 |
| 経済力不足 | 複数の残高証明・保証人追加 |
| 帰国意思疑義 | 本国の資産・家族証明提示 |
| 書類不備 | 行政書士による添削推奨 |
🧭 滞在中の注意点と特殊ケース
- 就労禁止：報酬を伴う活動は不可
- 延長不可：原則認められず、例外は入管申請
- 数次ビザ：頻繁渡航者向け（1〜5年有効）
- 資格変更：定住者・特定活動のみ限定的に可能
📢 最新制度動向（2025年）
- e-Visa拡大：対象国にUK、米国、台湾など追加
- eTA導入準備：2028年本格化予定
- 書類簡素化：東南アジア中心に緩和傾向
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