
くるみん認定とは
経営事項審査の評点Wに含まれる「ワーク・ライフ・バランスに関する取組の状況」では、「女性活躍推進法(えるぼし)」「次世代育成支援対策推進法(くるみん)」「若者雇用促進法(ユースエール)」の認定取得により、最大5点が加算されます。ここでは「くるみん認定」について解説します。
くるみん認定
次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業が、優良な次世代育成支援の取り組みを行っている場合、厚生労働大臣から認定される制度です。認定企業は「くるみんマーク」を商品、広告、求人などに使用できます。
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プラチナくるみん認定: くるみん認定済み企業で、より高い水準の取り組みを行った企業が対象。
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トライくるみん認定: くるみん認定の基準に満たないが、一定の基準を満たした企業が対象。
認定基準
トライくるみん・くるみん共通基準
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雇用環境整備のための適切な行動計画の策定。
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計画期間が2~5年。
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計画の目標達成。
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計画の公表と労働者への周知。
トライくるみん特有基準
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男性労働者の育児休業等取得率:
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7%以上、または育児休業+独自休暇制度利用率合計15%以上(取得者1人以上)。
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労働者300人以下の特例:以下のいずれかで基準充足。
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子の看護休暇取得(1歳未満除く)。
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中学校卒業前の子への短時間勤務措置利用。
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計画期間+直前3年で取得率7%以上。
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小学校就学前の子がいない場合、独自休暇制度利用。
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女性労働者の育児休業等取得率75%以上(300人以下は直前3年含む特例あり)。
くるみん特有基準
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男性労働者の育児休業等取得率:
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10%以上(「両立支援のひろば」で公表)、または育児休業+独自休暇利用率合計20%以上(公表、取得者1人以上)。
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労働者300人以下の特例:トライくるみんと同様(公表必須)。
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女性労働者の育児休業等取得率75%以上(公表必須、300人以下は直前3年含む特例あり)。
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3歳~小学校就学前の子を持つ労働者向けの育児休業・労働時間短縮等の制度整備。
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労働時間:
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フルタイム労働者の法定外・休日労働:月平均45時間未満。
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月60時間以上の労働者なし。
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以下のいずれかの措置の実施:
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所定外労働削減。
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年次有給休暇取得促進。
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短時間勤務・テレワーク等の多様な労働条件整備。
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法令違反がないこと。
プラチナくるみん基準
1~4. トライくるみん・くるみんと同一。 5. 男性労働者の育児休業等取得率:
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30%以上、または育児休業+独自休暇利用率合計50%以上(取得者1人以上)。
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労働者300人以下の特例:トライくるみんと同様。 6~8. トライくるみん・くるみんと同一。
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所定外労働削減・有給取得促進・多様な労働条件整備のすべてを実施し、少なくとも1つで定量目標を達成。
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子を出産した女性労働者の1歳誕生日までの在職率:
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90%以上、または出産・退職者含む在職率70%以上(300人以下は直前3年含む特例あり)。
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育児を行う女性労働者の就業継続・キャリア支援の計画策定・実施。
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法令違反がないこと。
認定のメリット
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認定マークの使用:
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くるみんマークを商品、広告、事業場、求人などに使用可能。
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公共調達の加点:
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経営事項審査の評点Wで加点(プラチナくるみん:5点、くるみん・トライくるみん:3点)。
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助成金:
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中小企業向け「くるみん助成金」(上限50万円)。
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ご相談・お問い合わせ
行政書士法人塩永事務所までお気軽にご連絡ください。