
1. 制度の目的と近年の制度改正
貸切バス事業者安全性評価認定制度(通称「セーフティバス制度」)は、公益社団法人日本バス協会が実施する認定制度です。貸切バス事業者からの申請に基づき、安全性の確保に向けた取組状況や運行管理体制等を評価し、その結果を認定・公表することで、利用者や旅行会社が安全性の高い事業者を選択できる環境を整備することを目的としています。制度は2011年度から運用されており、日本バス協会の会員・非会員を問わず申請することができます。
認定を受けた事業者は、国土交通省及び日本バス協会のホームページ上で公表されるほか、「SAFETY BUS(セーフティバス)」マークを車両やホームページ、名刺等に表示することができます。このマークは、安全確保に継続的に取り組む貸切バス事業者であることを示す指標として広く活用されています。
近年、本制度は制度開始以来初となる大幅な見直しが行われました。国土交通省及び日本バス協会は、貸切バスの事故防止対策の強化や、2024年4月からの運行管理に関する規制強化への対応を踏まえ、2024年度申請から行政処分に対する減点制度を厳格化し、2025年度申請からは審査項目や配点を全面的に見直しています。
また、評価区分についても従来の「一ツ星から三ツ星まで」の3段階評価から、「一ツ星から五ツ星まで」の5段階評価へ移行しました。新基準による認定は2025年度申請分から開始されており、2025年度の更新認定では制度改正後初となる四ツ星認定事業者が誕生しています。なお、五ツ星認定については、制度上の認定要件及び更新周期の関係から、2028年度以降に初めて誕生する見込みです。
こうした制度改正の背景には、軽井沢スキーバス事故や静岡県で発生した貸切バス横転事故などを踏まえ、より実効性の高い安全管理体制の構築を促進する狙いがあります。現在の制度では、単に法令を遵守しているだけでなく、健康管理、先進安全技術の導入、運輸安全マネジメントの継続的改善など、より高度な安全対策への取組も評価対象となっています。
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