
【2026年10月最新版】企業向け外国人雇用・在留資格手続き完全ガイド|在留更新・特定技能(農業)・税金社会保険の注意点
外国人材の雇用・定着が進む一方、企業や事業者様においては「在留管理の不備によるリスク」や「法令・手続きの変更への対応」が極めて重要な課題となっています。
本記事では、熊本をはじめ全国の事業者様の外国人雇用を支援する「行政書士法人塩永事務所(国認定:認定経営革新等支援機関)」が、主要7テーマについて分かりやすく解説します。
1.在留期間更新、在留資格変更および申請時の注意点(印紙代の手数料改定)
外国人材を継続して雇用するには「在留期間更新許可」、業務内容を変更・昇進させるには「在留資格変更許可」が必要です。審査では、従事する業務の妥当性、報酬水準(日本人と同等以上)、企業の健全性に加え、本人の素行や公的義務の履行状況が厳しく見られます。
【重要】2026年10月1日施行「在留許可手数料の段階制改定」
2026年10月1日受付分より、改正入管法施行令に基づき、従来の「一律6,000円(オンライン5,500円)」の固定手数料から、「許可される在留期間に応じた段階制手数料」へ改定されました。
■ 改定後の手数料体系(2026年10月1日以降受付)
| 許可される在留期間 | 窓口申請(収入印紙) | オンライン申請(別途決済手数料が必要) |
| 3か月以下 | 10,000円 | 10,000円 |
| 3か月超~6か月以下 | 18,000円 | 15,000円 |
| 6か月超~1年未満 | 25,000円 | 21,000円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,000円 |
| 1年超~3年未満 | 48,000円 | 42,000円 |
| 3年以上~5年未満 | 64,000円 | 56,000円 |
| 5年以上 | 75,000円 | 65,000円 |
実務上の注意点
-
確定のタイミング: 手数料は「申請時」ではなく「実際に許可された期間」で確定します。1年許可を毎年繰り返すと企業・本人のコスト負担が跳ね上がるため、長期の在留期間(3年や5年)を取得できる適正な雇用管理と確実な立証書類の調製が不可欠です。
-
納付方法の変更: オンライン申請の場合、従来の収入印紙は利用できず、クレジットカード・コンビニ決済・銀行決済(Pay-easy)によるデジタル納付へ移行しています。
2.農業分野において認められる業務の範囲と注意事項
農業分野(特定技能1号・2号など)では、任せられる作業の範囲に明確なルールが存在します。「農業だから何でも任せて良い」という認識は非常に危険です。
(1)対象業務(必須業務)
-
耕種農業全般: 栽培管理、農産物の集出荷・選別など
-
畜産農業全般: 飼養管理、畜産物の集出荷・選別など
(2)関連業務(付随作業)の注意点
主たる業務(栽培・飼養管理)に関連する作業として、農畜産物の加工、販売、資材運搬、自社農場内の除雪作業などに従事させることができます。
【注意:専従違反の禁止】
農産物加工場での作業のみ、配送・販売のみ、あるいは他人の農地での請負作業のみに専従させることは**「不法就労活動」**にあたり、在留資格取消しや処分対象となります。
3.特定技能1号から2号への移行要件および申請実務
特定技能1号の通算上限(5年)を超えて長期雇用・家族帯同・永住申請への道を開く「特定技能2号」への移行が進んでいます。
主な移行要件(農業分野)
-
技能要件: 「2号農業技能測定試験(耕種・畜産)」への合格
-
実務経験要件(リーダー経験): 農業現場において、複数の作業員を指導・指揮しながら工程管理を行った「現場監督・班長レベル」の経験(2年以上等)の立証。
-
公的義務の履行: 税金・年金・社会保険の未納がないこと。
申請実務のポイント
単に労働していた証明ではなく、「どのような工程管理や作業指示を担っていたか」を企業側が「実務経験証明書」として客観的・具体的に立証・調製することが申請通過のカギとなります。
4.転職・退職・一時帰国に伴う届出や手続き
外国人材の雇用環境に変化が生じた際、企業と本人の双方に厳格な届出義務が課されます。
-
14日ルールの徹底: 退職や転職、契約終了が生じた場合、外国人本人は14日以内に出入国在留管理庁へ「所属機関に関する届出」を行わなければなりません。
-
特定技能所属機関の届出: 受入企業も、雇用契約終了や受入継続困難が生じた際、所定の届出を行う義務があります。
-
一時帰国時の対応: 1年以内に再入国する一時帰国の際は、「みなし再入国許可」手続きを正しく行うよう指導し、在留期限切れを起こさない管理体制を整えます。
5.税金・年金・社会保険の未納等が在留資格の審査に与える影響
近年の在留審査において、「公的義務の履行」は合否を分ける最重要項目となっています。
-
住民税・所得税の未納・遅延: 納期限を守っていない場合、更新・変更が不許可となるか、在留期間が「1年」へ短縮される大きな原因となります。
-
社会保険・年金の未納: 厚生年金・健康保険への適正加入はもちろん、未納履歴がある場合は事前納付や理由書の提出等、専門的なリカバリー対応が必要です。
-
企業側の雇用管理責任: 「外国人だから社会保険に加入させない」といった運用は明確な法令違反であり、受入企業全体の不交付リスクに直結します。
6.在留資格取消しや不法就労を防ぐために知っておくべき事項
企業が意図せず不法就労に関与してしまった場合でも、「不法就労助長罪(3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金)」が適用される恐れがあります。
企業のコンプライアンス対策
-
原本・ICチップの確認: 採用時に在留カード原本とICチップ(専用アプリ等)を突合し、偽造や期限切れを防止する。
-
無活動状態の回避(3か月ルール): 退職後、正当な理由なく3か月以上就労活動を行わない状態は「在留資格取消対象」となります。
-
許可外業務の禁止: 資格外活動許可の範囲を超えた残業・アルバイトや、指定された分野外での業務をさせない。
7.2026年10月時点の制度改正と今後の留意点
-
手数料値上げに伴うコスト試算と社内規定調整:
手数料の段階制導入により、更新コストが大幅に増加します。会社負担とするか本人負担とするかのガイドラインを社内で整備し、3年・5年ビザを取得させる長期育成プログラムを構築することがコスト削減のポイントです。
-
育成就労制度(2027年4月施行予定)への移行準備:
技能実習制度に代わる「育成就労制度」の運用を見据え、転籍要件やキャリアパス、外国人材の権利保護に対応した受入環境の整備が求められています。
外国人雇用・在留資格のご相談は「行政書士法人塩永事務所」へ
外国人雇用の手続き、特定技能の受入れ、在留管理体制の構築、制度改正への対応でお悩みの事業者様は、お気軽に当事務所までご相談ください。
-
事務所名: 行政書士法人塩永事務所(国認定:認定経営革新等支援機関)
-
所在地: 〒862-0950 熊本県熊本市中央区水前寺1-9-6
-
お電話: 096-385-9002(受付:平日 9:00~18:00)
-
対応エリア: 熊本県内全域・九州各県・全国オンライン対応
