
【令和8年熊本地震】農業者の皆様へ|「営農再開支援事業」の活用について
農業用機械・施設の修繕・再取得、撤去等を支援|熊本の行政書士法人塩永事務所
行政書士法人塩永事務所です。
令和8年熊本地震により被災された農業者の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
熊本県では、令和8年熊本地震により被害を受けた農業者の早期の営農再開を支援するため、**「令和8年熊本地震営農再開支援事業」**を実施しています。
本事業は、国の**「農地利用効率化等支援事業(被災農業者支援タイプ)」**を活用し、被災した農業用機械・施設等の修繕・再取得などを支援するものです。
熊本県の案内では、被災した施設等を復旧して営農を継続する農業者等を対象として、農畜産物の生産・加工に必要な施設、その附帯施設、農業用機械・加工用機械等の修繕・再取得のほか、被災施設の撤去や農業用ハウス等に流入した土砂の除去も対象とされています。
また、令和8年7月28日以降に取り組んだ(着工した)事業が対象とされています。
1.令和8年熊本地震「営農再開支援事業」とは?
令和8年熊本地震によって農業用機械や農業用施設等に被害を受けた農業者が、被災した設備等を修繕・再取得することなどにより、早期に営農を再開・継続するための支援制度です。
熊本県の公表資料では、国事業として「農地利用効率化等支援事業(被災農業者支援タイプ)」を活用する制度として位置付けられています。
申請については、市町村を通じて行う仕組みとなっており、具体的な申請書類や受付時期については、所在地の市町村農政担当部局への確認が必要です。
2.どのような農業者が対象となるのか?
熊本県の制度では、令和8年熊本地震により農業用機械・施設等に被害を受け、その被害について市町村長から証明を受けた農業者等が助成対象者とされています。
例えば、
- 個人農家
- 農業法人
- 農業者の団体
- その他、制度上対象となる農業者等
が考えられます。
ただし、実際の対象可否は、被害の内容、施設・機械の種類、所有・貸借関係、営農再開の状況などによって判断されます。
「農業者だから必ず対象になる」という制度ではありません。
3.主な補助対象となる農業用機械・施設
熊本県では、農畜産物の生産・加工に必要な施設及びその附帯施設、農業用機械・加工用機械及びその附帯設備等の再取得・修繕などが対象とされています。
具体的な対象例としては、制度・自治体の取扱いに応じて、
農業用機械
- トラクター
- コンバイン
- 田植機
- その他の農業用機械
- 加工用機械
などが挙げられます。
熊本市の制度案内では、トラクター、コンバイン、農業専用トラック等が具体例として示されています。
農業用施設
- 農業用ハウス
- 畜舎
- 農機具格納庫
- 農業用施設
- 農産物の生産・加工に必要な施設
- 施設の附帯設備
などが対象となる場合があります。
熊本市では、農業用ハウス、加温ボイラー、水耕栽培用ベンチ、畜舎、農機具格納庫等が具体例として示されています。
被災施設の撤去・土砂除去
被災した施設等の撤去や、農業用ハウス等に流入した土砂の除去も対象となる場合があります。
4.補助率は一律ではありません
本事業で特に注意したいのが、「補助率は一律○%」ではないという点です。
熊本県の案内では、原則として事業費の9/10以内とされていますが、助成対象外経費が含まれる場合などには、実際の助成額が単純に事業費×9/10となるとは限りません。また、園芸施設共済の対象となる施設については、加入状況等により補助率が異なります。
さらに、市町村の具体的な制度運用によって、事業区分ごとの補助率が設定されています。
熊本市の例
熊本市が公表している「農業用機械・施設等復旧支援」では、次のように区分されています。
| 支援内容 | 補助率等 |
|---|---|
| 農業用機械・畜舎・農機具格納庫等(園芸施設共済の対象外) | 事業費の9/10以内 |
| 農業用ハウス等(園芸施設共済の対象) | 事業費の7/10以内 |
| 被災した営農施設等の補強 | 事業費の7/10以内・上限700万円 |
| 被災施設等の撤去 | 8/10以内 |
熊本市では、園芸施設共済の加入状況に応じて補助金額が算定されるほか、撤去については施設の種類ごとの単価等による算定が行われる場合があります。
したがって、熊本市以外の市町村については、上記の補助率をそのまま適用できるとは限りません。
申請する市町村の最新の案内を確認する必要があります。
5.「原形復旧」だけが対象とは限らない点にも注意
災害復旧では、単純に「壊れる前とまったく同じ状態に戻す」という考え方だけで判断できない場合があります。
例えば熊本市の制度では、被災した営農施設について、タイバー、パイプ、支柱等を追加する補強も支援内容として明示されています。補強については、事業費の7/10以内、補助上限700万円とされています。
そのため、
「以前と同じものを修理する」
だけでなく、
「被災後の営農を継続するため、どのような復旧・補強が必要なのか」
という観点から制度への適合性を確認することが重要です。
6.貸借している農業用機械・施設も対象となる場合があります
熊本市の制度では、貸借している農業用機械・施設等の修繕・再取得や、複数の被災農業者が共同で利用する農業用機械等の取得も支援対象として示されています。
したがって、
「自分の所有物ではないから対象外だろう」
と自己判断するのではなく、借りている機械・施設が被災した場合も、市町村の農政担当部局に確認することをおすすめします。
7.修繕・再取得後の共済・保険加入にも注意
修繕・再取得した農業用機械・施設等については、熊本市の制度では、園芸施設共済、農機具共済、保険等への加入が必要とされています。
補助金を受け取ることだけを考えるのではなく、復旧後の災害リスクにも備える必要があります。
8.成果目標として「農業経営の維持」を設定
熊本市の農業用機械・施設等復旧支援では、事業の成果目標として、**「被災農業者の農業経営の維持」**が設定されています。
つまり、単に機械や施設を購入・修繕することが目的なのではなく、被災後も農業経営を継続するための復旧事業であることが重要です。
申請時には、被害状況だけでなく、
- これまでどのような営農を行っていたのか
- 何が被災したのか
- どのような復旧が必要なのか
- 復旧後どのように営農を継続するのか
を整理しておくことが重要です。
9.事前着工には特に注意
災害後は、一刻も早く営農を再開する必要があります。
そのため、通常の補助事業のように「交付決定まで何もできない」という扱いではありません。
熊本県は、令和8年7月28日以降に取り組んだ(着工した)事業を対象としています。
また、熊本市では、令和8年7月28日以降の取組(着工)であれば、計画承認等の手続き前の取組でも対象となる旨が案内されています。
ただし、これは**「どのような工事・購入でも無条件に補助される」という意味ではありません。**
事前着工の場合には、熊本市の案内でも、
- 被災状況の写真
- 撮影日時
- 全景
- 被災箇所・被災状況
- 機械等の型式番号プレート
- 作業を行った者
- 作業日
- 費用の額
- 発注書
- 納品書
- 請求書
- 領収書
などの記録・書類を保管するよう案内されています。
したがって、既に着工している場合でも、証拠書類を整理し、速やかに市町村の農政担当部局へ相談することが重要です。
10.「被災状況の写真」は非常に重要
災害復旧系の補助制度では、被災したことを客観的に確認できる資料が重要になります。
可能な限り、修理・撤去・処分等を行う前に、
- 被災した施設の全景
- 被災箇所のアップ
- 被災した機械
- 機械の型式・製造番号等が分かる部分
- ハウスの損壊状況
- 土砂の流入状況
- 被災場所の状況
- 作業前後の状況
などを写真・動画で記録してください。
熊本市も、事前着工の場合には、写真及び撮影日時、全景、被災箇所・状況、型式番号プレートなどを記録するよう案内しています。
11.見積書・発注書・領収書等を整理する
補助金申請では、単に「○○万円かかりました」という説明だけでは不十分です。
可能な限り、
- 見積書
- 発注書
- 契約書
- 納品書
- 請求書
- 領収書
- 振込記録
- 修繕内容が分かる資料
- 作業日・作業者が分かる資料
などを整理しておきましょう。
特に事前着工している場合は、**「いつ・誰が・何を・いくらで行ったのか」**を説明できる状態にしておくことが重要です。
12.「早期営農再開支援」は復旧支援とは別に確認
令和8年熊本地震の営農再開支援には、農業用機械・施設等の復旧だけでなく、早期の営農再開に必要な取組を支援する制度があります。
ここは「農業用機械・施設等復旧支援」と混同しないことが重要です。
例えば八代市では、早期営農再開支援として、
- 種子・種苗等の資材調達
- 作物残さ等の撤去
- 追加防除・施肥
- 防除方法の転換
- 土づくり
- リース方式による農業機械等の導入
- 収穫・調製作業
などが支援内容として案内されています。
つまり、
「農業機械・施設が壊れた」
という場合だけでなく、
「地震の影響で作付け・生産を再開するための資材や作業が必要」
という場合にも、別の支援制度を確認する価値があります。
なお、具体的な対象経費・補助率・申請期限等は事業区分や市町村によって異なります。
13.申請窓口は市町村の農政担当部局
熊本県の案内では、本事業は市町村を通じて申請する仕組みとなっています。申請書類や必要資料は事業内容によって異なるため、所在地の市町村農政担当部局への確認が必要です。
例えば熊本市では、令和8年9月末から10月上旬にかけて、地域ごとの説明会が開催されました。
また、八代市では令和8年10月13日から16日まで、地区ごとの受付会が予定されています。
このように、申請時期や受付方法は市町村によって異なるため、熊本県全体で一律の締切と考えないことが重要です。
14.行政書士法人塩永事務所の申請サポート
災害からの営農再開では、農作業そのものに加えて、被災状況の整理、見積書等の収集、申請書類の作成など、多くの事務作業が必要になります。
行政書士法人塩永事務所では、農業者の皆様の補助金・行政手続きについて、申請準備をサポートします。
このような方はご相談ください
- 地震で農業用機械が壊れた
- トラクターやコンバイン等を修理・再取得したい
- 農業用ハウスが被災した
- 畜舎・農機具格納庫等が被災した
- 被災施設を撤去したい
- ハウスに土砂が流入した
- ハウスを補強したい
- 既に修繕・撤去等に着手している
- どの書類が必要なのか分からない
- 自分の被害が補助対象になるか確認したい
- 申請書類の作成・整理を専門家に依頼したい
15.行政書士法人塩永事務所がサポートできること
ご相談内容に応じて、
① 制度・対象要件の確認
被害内容、農業経営の状況、機械・施設の種類等を確認し、利用可能性のある制度を整理します。
② 必要書類の整理
り災証明等の被災証明、被害写真、見積書、発注書、領収書など、申請に必要となる資料を整理します。
③ 申請書類の作成支援
市町村等の様式・制度要件に沿って、申請書類や事業計画等の作成をサポートします。
④ 行政機関への申請手続きのサポート
市町村等への提出に必要となる書類を整理し、申請手続きをサポートします。
⑤ 事前着工案件の資料整理
既に修繕・撤去・購入等に着手している場合には、写真、発注書、納品書、請求書、領収書等を整理し、制度上必要となる証拠資料を確認します。
※具体的な支援範囲は、制度・申請者・事業内容によって異なります。
16.補助金の採択・交付を保証するものではありません
補助金については、
「申請すれば必ずもらえる」
「行政書士に依頼すれば採択される」
というものではありません。
最終的な対象可否、補助対象経費、補助金額等については、制度を所管する行政機関の審査・確認によって決定されます。
当事務所では、制度の要件を確認したうえで、適切な申請準備をサポートします。
17.令和8年熊本地震で被災された農業者の皆様へ
災害後の営農再開では、**「何を修理するか」だけでなく、「どの制度を利用できるのか」「いつ着工したのか」「被害をどのように証明するのか」**が重要になります。
特に令和8年熊本地震の営農再開支援では、令和8年7月28日以降の取組が対象とされている一方、事業区分や市町村によって必要な手続き・補助率・受付方法等が異なります。
「もう修理してしまった」
「機械を処分してしまった」
「写真が十分に残っていない」
という場合でも、すぐに対象外と判断せず、現在残っている資料を整理して、市町村の農政担当部局等に確認することをおすすめします。
行政書士法人塩永事務所|熊本の補助金・行政手続きサポート
行政書士法人塩永事務所は、熊本市中央区水前寺を拠点として、農業者・農業法人の皆様の補助金申請、許認可、各種行政手続きをサポートしています。
令和8年熊本地震による農業用機械・施設等の被災について、
「自分のケースが対象になるか確認したい」
「必要書類を整理してほしい」
「申請書類の作成をサポートしてほしい」
という方は、お早めにご相談ください。
行政書士法人塩永事務所
所在地:熊本県熊本市中央区水前寺
電話:096-385-9002
受付時間:平日9:00~18:00
※本記事は令和8年(2026年)10月6日時点で、熊本県・熊本市・八代市等が公表している情報をもとに作成しています。補助対象、補助率、申請期限、受付方法、必要書類等は変更される場合があります。実際の申請にあたっては、所在地の市町村農政担当部局および熊本県等の最新公表資料をご確認ください。
