
有害使用済機器保管等届出(廃棄物処理法)
有害使用済機器保管等届出とは
使用済みの家電製品や電子機器には、鉛、水銀、フロン類などの有害物質を含むものがあります。
これらの機器が適切に管理されず、屋外で大量に保管されたり、不適正な解体や処分が行われたりすると、生活環境や周辺環境へ悪影響を及ぼすおそれがあります。
このような問題に対応するため、平成30年(2018年)4月1日に施行された改正廃棄物処理法により、有害使用済機器の保管または処分を業として行う事業者を対象とした「有害使用済機器保管等届出制度」が創設されました。
熊本県内で対象事業を行う場合も、一定の場合には事前の届出が必要となります。
有害使用済機器とは
対象となる機器は政令で定められており、代表例として次のようなものがあります。
- エアコン
- テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
- パソコン
- 電子レンジ
- 電気温水器
- 換気扇
- 一部の電気機器・小型家電 など
対象となる機器は法令で定められており、「家電だからすべて対象」「電化製品ならすべて届出が必要」というわけではありません。実際の取扱品目ごとに確認が必要です。
届出が必要となる主なケース
例えば、次のような事業を営む場合は、届出の要否を確認する必要があります。
- 使用済家電を買い取り保管する
- 使用済家電を輸出目的で保管する
- 使用済家電を選別する
- 使用済家電を解体する
- 使用済OA機器を大量に保管する
- リサイクル目的で使用済機器を集積する
一方で、産業廃棄物処理業の許可を受けた事業や、家電リサイクル法等の他制度の適用を受ける場合など、個別の事情によっては本制度の届出対象外となることがあります。
制度の適用は事業内容によって異なるため、自己判断せず確認することをおすすめします。
熊本県での届出先
熊本県では、事業場の所在地によって届出先が異なります。
熊本市内に事業場がある場合
熊本市へ届出を行います。
熊本市以外の熊本県内に事業場がある場合
熊本県(事業場を管轄する保健所等)へ届出を行います。
届出は原則として事業開始日の10日前までに行う必要があります。
主な提出書類
事業内容により異なりますが、一般的には次のような書類を提出します。
- 有害使用済機器保管等届出書
- 事業計画の概要
- 事業場の位置図
- 保管場所の配置図
- 保管施設の概要が分かる資料
- その他、必要に応じて求められる資料
届出後に求められる主な義務
届出を行えば終わりではありません。
事業者には継続的な管理義務があります。
保管基準の遵守
例えば、
- 囲いの設置
- 飛散・流出防止
- 雨水対策
- 火災予防
- 周辺環境への配慮
などが求められます。
帳簿の備付け
受入れや搬出の状況などについて帳簿を備え、法令に従って保存する必要があります。
変更届・廃止届
事業内容や所在地などに変更が生じた場合には変更届、事業を廃止した場合には廃止届が必要です。
5 リサイクル業では複数の制度が同時に適用されることがあります
リサイクル業やスクラップ業では、一つの許可だけで営業できるとは限りません。
例えば、
建設現場から金属くずを運搬する場合は、産業廃棄物収集運搬業許可が必要となることがあります。
中古工具や中古機械を買い取って販売する場合は、古物商許可が必要となることがあります。
銅スクラップなど特定金属くずを営業として買い受ける場合は、特定金属くず買受業届出の対象となる可能性があります。
使用済家電等を保管・処分する場合は、有害使用済機器保管等届出が必要となる場合があります。
これらは互いに代替する制度ではありません。
事業内容によっては複数の制度が同時に適用されるため、「古物商許可があるから大丈夫」「産業廃棄物収集運搬業許可を取得したから安心」と考えるのは危険です。
よくあるご質問
Q 古物商許可があればスクラップ業はできますか?
古物営業法の対象となる営業は行えますが、取り扱う物や営業形態によっては、特定金属くず買受業届出や産業廃棄物処理法上の手続きなど、別の制度への対応が必要になることがあります。
Q 産業廃棄物収集運搬業許可だけで金属スクラップを買い取れますか?
いいえ。収集運搬業許可は廃棄物を運搬するための許可です。スクラップの買取行為については、古物営業法や金属盗対策法など、別の法令の適用を受ける場合があります。
Q 有害使用済機器保管等届出が必要か判断できません。
取扱品目や事業内容、保管方法などを確認しなければ判断できないケースが多くあります。制度の対象となるかどうかは、事前に確認することをおすすめします。
行政書士法人塩永事務所へご相談ください
リサイクル業やスクラップ業では、「どの制度が自社に適用されるのか分からない」というご相談が非常に多く寄せられます。
行政書士法人塩永事務所では、認定経営革新等支援機関として、事業内容や取扱品目、取引方法を丁寧に確認したうえで、必要となる許可・届出を整理し、手続きをサポートしています。
当事務所では、
- 産業廃棄物収集運搬業許可(新規・更新・変更)
- 古物商許可
- 特定金属くず買受業届出
- 有害使用済機器保管等届出
- 法人設立や各種営業許可との同時申請
まで、ワンストップで対応しております。
「何の許可が必要なのか分からない」という段階からでもご相談いただけます。
事業開始前の確認が、後の行政指導や手続漏れの防止につながります。
熊本県でリサイクル業、スクラップ業、中古品買取業、非鉄金属回収業などをお考えの方は、行政書士法人塩永事務所へお気軽にお問い合わせください。
