
育成就労制度における「外部監査人」とは
― 2027年開始予定制度の重要ポイントを専門解説 ―
行政書士法人塩永事務所(熊本市)
2024年の入管法等改正により、技能実習制度に代わる新制度として育成就労制度の創設が決定しました。
制度開始は2027年予定とされています。
この新制度では、受入れ企業や監理団体に対するガバナンス強化の一環として、外部監査体制の整備が重要な要素となっています。
本記事では、育成就労制度における外部監査人の役割・要件・実務上のポイントについて、専門家の視点から解説します。
1 育成就労制度とは
育成就労制度は、外国人材の人材育成と人材確保を目的として創設された新しい在留資格制度です。
従来の技能実習制度の課題とされていた
・人権侵害問題
・転籍制限
・監理体制の不透明性
などを改善するため、制度全体が大きく見直されています。
主な特徴は次のとおりです。
主な制度目的
・外国人材の育成
・国内人材不足分野の人材確保
・適正な労働環境の確保
在留期間
最長 3年間
その後は特定技能制度への移行が想定されています。
2 外部監査人とは
育成就労制度における外部監査人とは、
監理団体や受入れ機関の運営が適正に行われているかを
第三者の立場から監査・確認する専門家をいいます。
制度の透明性とコンプライアンスを確保するため、監理団体には外部監査体制の整備が求められる方向で制度設計が進められています。
3 外部監査人の主な役割
外部監査人は、監理団体や受入れ企業の活動について、以下の事項を確認します。
① 法令遵守状況の監査
以下の法令の遵守状況を確認します。
・出入国管理及び難民認定法
・育成就労制度関係法令
・労働基準法
・労働安全衛生法
・最低賃金法
② 外国人材の保護状況確認
外国人労働者の権利保護が適切に行われているかを確認します。
主な確認事項
・労働条件
・賃金支払い状況
・長時間労働の有無
・生活支援体制
・相談体制
③ 監理団体の監査機能の確認
監理団体が本来の監理業務を適切に行っているかを確認します。
例
・定期監査の実施状況
・巡回指導
・技能評価体制
・転籍対応
④ 不適正事案の是正
問題が確認された場合、
・是正指導
・改善勧告
・行政への報告
などの対応が求められる場合があります。
4 外部監査人に求められる専門性
外部監査人には、制度上高度な専門性と独立性が求められます。
想定される専門家としては、次のような職種が挙げられています。
外部監査人として想定される専門職
・弁護士
・公認会計士
・社会保険労務士
・行政書士
・中小企業診断士
など
特に、外国人雇用制度や入管手続に精通した専門家が重要となります。
5 外部監査の主な監査項目
実務上は、次のような項目が監査対象になると考えられています。
受入れ企業の監査
・雇用契約内容
・賃金支払い状況
・労働時間管理
・社会保険加入
・労働環境
監理団体の監査
・監理体制
・監査実施状況
・外国人相談対応
・技能評価管理
・転籍支援体制
6 外部監査体制の重要性
育成就労制度では、技能実習制度で指摘されてきた
・人権侵害
・監理不十分
・ブラック企業問題
などの再発防止が重要視されています。
そのため、
第三者による外部監査
が制度の信頼性を担保する重要な仕組みとなります。
7 行政書士が外部監査人として関与するメリット
行政書士は、外国人関連業務の専門家として次のような役割を担うことができます。
入管法に基づく専門知識
在留資格制度や入管手続に精通しているため、制度運用の適正性を確認できます。
外国人雇用制度の理解
以下の制度に関する実務経験があります。
・技能実習
・特定技能
・就労ビザ
・登録支援機関
法令遵守体制の整備支援
監査だけでなく
・社内規程整備
・コンプライアンス体制構築
・監査対応
などの支援も可能です。
8 育成就労制度への準備はすでに始まっています
育成就労制度は2027年開始予定ですが、
現在すでに
・監理団体
・受入れ企業
・登録支援機関
では制度移行への準備が始まっています。
特に
・監査体制
・コンプライアンス体制
・外国人支援体制
の整備が重要になります。
9 行政書士法人塩永事務所のサポート
行政書士法人塩永事務所では、
外国人雇用制度の専門家として
以下のサポートを提供しています。
外部監査人業務
・監理団体外部監査
・外国人雇用コンプライアンス監査
・制度適合性チェック
外国人雇用支援
・育成就労制度対応コンサルティング
・特定技能申請
・就労ビザ申請
・登録支援機関サポート
監理団体サポート
・監理団体許可申請
・監査体制構築
・コンプライアンス整備
まとめ
育成就労制度では、
外部監査体制の整備が制度運用の重要な柱となります。
外部監査人は、
・外国人材の権利保護
・企業の法令遵守
・制度の透明性確保
を担う重要な役割を果たします。
制度開始に向け、企業・監理団体には早期の体制整備が求められています。
行政書士法人塩永事務所では、
育成就労制度・特定技能制度・外国人雇用に関する専門サポートを提供しています。
外国人雇用制度でお困りの企業様は、お気軽にご相談ください。
