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【離婚協議書作成のポイント】
― 行政書士法人塩永事務所(熊本)より最新情報を踏まえて ―
離婚協議書とは、離婚にあたり 慰謝料・財産分与・親権・養育費・面会交流 などについて、夫婦間で合意した内容を書面にまとめた重要な契約書です。
「早く手続きを終わらせたい」「これ以上揉めたくない」という思いから口約束だけで合意し、離婚後に約束が守られない――このようなご相談は少なくありません。
婚姻中に意見が対立していた当事者同士が、離婚後も口約束だけを頼りに履行を期待するのは、大きなリスクを伴います。
そのため、離婚時の取り決めを明確な書面として残すことは極めて重要です。さらに、強制執行認諾文言付きの公正証書として作成すれば、将来の不払いリスクに対する強い備えとなります。
以下、最新の実務動向を踏まえた「離婚協議書作成のポイント」をご説明します。
1 親権(未成年の子がいる場合)
未成年の子がいる場合、離婚届には必ず親権者の指定が必要です。親権者の記載がなければ、役所は離婚届を受理しません。
2024年の民法改正により「共同親権制度」が導入されることが決定しており(施行は2026年までに予定)、今後は協議離婚でも共同親権を選択できる制度へ移行します。今後の法改正動向を踏まえた検討も重要です。
現行制度では、親権者の指定に加えて、以下を明確にしておくことが望まれます。
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監護権の帰属
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住民票の異動
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重要事項決定の方法
2 養育費
養育費は原則として 毎月の定期払い です。家庭裁判所実務では「養育費算定表」を基準に金額が算出されます。
協議書には、以下の点を具体的に定めます。
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支払金額
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支払日・振込先
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支払終期(例:18歳到達後の最初の3月まで、20歳まで、大学卒業まで等)
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未払い時の遅延損害金
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事情変更(収入変動・再婚等)による見直し条項
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医療費・進学費用などの特別費用負担
近年は大学進学率の上昇を踏まえ、「大学卒業まで」と定めるケースも増えています。
3 面会交流(親子交流)
別居親が子と定期的に交流する権利・機会を定める条項です。
最も重要なのは「子の利益(福祉)」です。
具体的には:
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月○回、何時間
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学校行事への参加
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長期休暇中の宿泊
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電話・オンライン面談の可否
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送迎方法
あまりに抽象的だと紛争の火種になるため、可能な範囲で具体化します。
4 慰謝料
不貞行為やDVなどによる精神的苦痛への損害賠償です。
円満離婚では発生しない場合もあります。
不貞相手がいる場合、配偶者と不貞相手は 連帯して支払義務 を負うことになります。
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支払方法(一括/分割)
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支払期限
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遅延損害金
を明確にします。
5 財産分与
婚姻中に夫婦が協力して築いた共有財産は、原則2分の1ずつ分けるのが実務の基本です。
対象となる財産例:
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預貯金
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不動産
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退職金(見込額含む)
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保険解約返戻金
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有価証券
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自動車
住宅ローンが残っている場合は、
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不動産の名義
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ローン債務者
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住み続ける者
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売却するか否か
を明確にしておく必要があります。
慰謝料的要素を財産分与に含める(調整的財産分与)ケースもあります。
6 清算条項
「本協議書に定めるほか、離婚に関して相互に何らの債権債務がないことを確認する」という条項です。
これがないと、後日
「やはり慰謝料を請求する」
「別の財産があった」
といった追加請求が生じる可能性があります。
原則として必ず盛り込むべき重要条項です。
7 公正証書の活用(強制執行認諾文言付き)
離婚協議書は当事者作成でも有効ですが、公正証書にすることで法的効力が飛躍的に高まります。
「強制執行認諾文言」を入れておけば、養育費等が不払いとなった場合、裁判を経ることなく給与や預金の差押えが可能です。
実際に強制執行を行わなくても、
「すぐ差押えができる」という心理的抑止力は非常に大きいものです。
長期にわたる養育費支払いがある場合は、特に公正証書化を強くおすすめします。
専門家に依頼する意義
離婚協議書は自作も可能ですが、
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文言の曖昧さ
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法改正への未対応
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将来の紛争リスク
を考えると、専門家による作成支援が安心です。
特に未成年のお子様がいる場合、養育費は10年以上続くこともあります。将来の不安を残さないためにも、法的に有効で実効性の高い書面作成が重要です。
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