
登録支援機関の設立完全ガイド【2026年最新】手続き・要件・費用を徹底解説
特定技能外国人の受入れ拡大に伴い、登録支援機関の設立を検討する企業や行政書士事務所が増加しています。本記事では、登録支援機関の設立に必要な要件から申請手続き、設立後の運用まで、実務経験豊富な行政書士法人塩永事務所が徹底解説します。
登録支援機関の設立とは?基礎知識
登録支援機関とは
登録支援機関とは、特定技能外国人を雇用する企業に代わって、外国人材の生活支援や職場適応支援を行う専門機関です。出入国在留管理庁に登録された機関のみが、この業務を行うことができます。
なぜ登録支援機関の設立が注目されているのか
市場の拡大
- 特定技能外国人の受入れ数は年々増加
- 2026年現在、受入れ見込み数は34万人超
- 中小企業を中心に支援委託のニーズが高まる
安定的な事業機会
- 月額固定報酬による安定収益
- 長期契約が基本
- リピート率が高い
参入障壁の存在
- 登録要件をクリアした機関のみが活動可能
- 専門知識と実務経験が必要
- 適正な運用体制の構築が求められる
登録支援機関の設立要件|クリアすべき4つの基準
登録支援機関を設立するには、出入国在留管理庁が定める要件を満たす必要があります。
要件1:欠格事由に該当しないこと
以下のいずれかに該当する場合、登録支援機関の設立はできません。
個人の場合
- 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終えてから5年を経過していない
- 入管法や労働関係法令違反で罰金刑を受け、5年を経過していない
- 暴力団員または暴力団員でなくなった日から5年を経過していない
- 過去に登録を取り消されてから5年を経過していない
- 未成年者、成年被後見人、被保佐人
法人の場合
- 役員のうち1人でも上記に該当する者がいる場合
要件2:支援実績または実務経験があること
登録支援機関の設立には、以下のいずれかの実績・経験が必須です。
パターン①:外国人受入れ実績がある
過去2年以内に中長期在留者を適正に受け入れた実績
- 技能実習生の受入れ実績
- 留学生の雇用実績
- 就労外国人の雇用実績
ポイント
- 人数よりも「適正性」が重視される
- 不正行為や法令違反がないことが前提
- 法人・個人は問わない
パターン②:専門家としての業務実績がある
報酬を得て外国人の在留資格に関する業務を行った実績
- 行政書士として在留資格申請を代行
- 弁護士として外国人雇用の相談対応
- その他専門家としての支援実績
ポイント
- 「業として」行った実績が必要
- ボランティアは対象外
- 具体的な業務内容の証明が求められる
パターン③:支援担当者に実務経験がある
支援責任者・支援担当者が過去2年以内に中長期在留者の生活相談・支援業務に従事した経験
- 他社の登録支援機関での勤務経験
- 外国人受入れ企業での支援業務経験
- 自治体等での外国人相談業務経験
ポイント
- 単に「人がいる」だけでは不十分
- 具体的な支援内容と期間の証明が必要
- 他社での経験も認められる
パターン④:同等以上の能力がある
上記と同等以上に、特定技能外国人に対する支援を適正に実施できる能力があると入管が認める場合
要件3:支援責任者・支援担当者を配置できること
登録支援機関の設立には、以下の人員配置が必要です。
支援責任者
- 1名以上の配置(常勤が望ましい)
- 過去2年以内の支援業務経験
- 外国人が理解できる言語での対応能力
支援担当者
- 1名以上の配置(支援責任者が兼任可)
- 支援責任者と同等の要件
配置のポイント
- 業務量に応じて複数配置が望ましい
- 外国語対応は通訳配置でも可
- 支援業務を適正に実施できる体制が重要
要件4:事務所を有すること
必須条件
- 実体のある事務所が必要
- バーチャルオフィスは不可
- 賃貸・自己所有は問わない
- 自宅兼事務所も可
確認される事項
- 郵便物の受取が可能
- 業務スペースの確保
- 入管の実地調査に対応できる
登録支援機関の設立に必要な書類
登録支援機関の設立申請では、多くの書類が必要です。不備があると審査が長期化するため、正確な準備が重要です。
基本書類
| 書類名 | 備考 |
|---|---|
| 登録支援機関登録申請書 | 所定の様式あり |
| 登記事項証明書 | 法人の場合、申請日前3か月以内 |
| 住民票 | 個人の場合、申請日前3か月以内 |
| 定款の写し | 法人の場合 |
体制証明書類
| 書類名 | 重要度 | ポイント |
|---|---|---|
| 支援責任者の就任承諾書 | ★★★ | 実印押印が望ましい |
| 支援担当者の就任承諾書 | ★★★ | 同上 |
| 履歴書(支援責任者・担当者) | ★★★ | 実務経験が確認できる詳細な記載 |
| 組織体制図 | ★★ | 役割分担を明確化 |
実績証明書類
登録支援機関の設立において最も重視される書類です。
外国人受入れ実績を証明する場合
- 在留カードの写し
- 雇用契約書の写し
- 給与明細、タイムカード等
- 受入れ期間が確認できる資料
専門家実績を証明する場合
- 受任契約書の写し
- 請求書・領収書の写し
- 申請書類の控え
支援業務経験を証明する場合
- 実務経験証明書(前職の会社から発行)
- 支援実施記録の写し
- 在籍証明書
規程類
支援業務運営規程
- 登録支援機関の設立に必須
- 支援の実施方法を具体的に定める
- 入管の指針に沿った内容が必要
契約書のひな形
- 受入れ機関との委託契約書
- 支援内容と報酬を明記
その他の書類
| 書類名 | 目的 |
|---|---|
| 欠格事由非該当誓約書 | 役員全員分が必要(法人) |
| 事務所の写真 | 実在性の証明 |
| 賃貸借契約書の写し | 事務所が賃貸の場合 |
登録手数料
新規登録:28,400円(収入印紙)
登録支援機関の設立手続き|申請から登録完了まで
ステップ1:事前準備(設立の1〜2か月前)
要件確認
- 自社が登録要件を満たしているか精査
- 不足している要件があれば準備開始
人員確保
- 支援責任者・支援担当者の選任
- 実務経験の確認と証明書類の準備
- 外国語対応体制の構築
事務所確保
- 事務所の契約(バーチャルオフィス不可)
- 設備・備品の準備
ステップ2:書類作成(設立の2〜4週間前)
重要書類の作成
- 支援業務運営規程
- 支援計画書のひな形
- 委託契約書のひな形
証明書類の収集
- 登記事項証明書の取得
- 実績証明書類の準備
- 各種誓約書の作成
ポイント:運営規程の作成
登録支援機関の設立において、運営規程は最も重要な書類の一つです。
含めるべき内容:
- 支援業務の実施方法
- 支援責任者・担当者の役割
- 外国語対応の方法
- 相談・苦情対応の体制
- 記録の作成・保管方法
- 緊急時の対応手順
ステップ3:登録申請
提出先
- 管轄の地方出入国在留管理局
主な管轄
| 地域 | 管轄 |
|---|---|
| 東京、神奈川、埼玉、千葉など | 東京出入国在留管理局 |
| 大阪、京都、兵庫など | 大阪出入国在留管理局 |
| 愛知、岐阜、三重など | 名古屋出入国在留管理局 |
| その他 | 各地方出入国在留管理局 |
提出方法
- 窓口持参
- 郵送(レターパックプラス推奨)
提出時のチェックポイント
- 収入印紙の貼付を確認
- 押印漏れがないか確認
- 書類の部数を確認
ステップ4:入管審査(2〜3か月)
審査の流れ
- 形式審査(提出後1〜2週間)
- 書類の不備チェック
- 不備があれば補正指示
- 実質審査(1〜2か月)
- 支援体制の妥当性審査
- 実績・経験の精査
- 必要に応じて追加資料の提出要求
- 実地調査(場合により)
- 事務所の確認
- 支援責任者へのヒアリング
審査期間の目安
- 標準:2〜3か月
- 補正あり:3〜6か月
- 複雑なケース:6か月以上
ステップ5:登録完了
登録通知
- 登録通知書の交付
- 登録番号の付与(例:25登-000000)
公表
- 出入国在留管理庁のホームページに掲載
- 登録支援機関登録簿への登載
登録後すぐにできること
- 受入れ機関との契約締結
- 支援業務の開始
- 広告・営業活動
登録支援機関の設立費用
初期費用
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 登録手数料(収入印紙) | 28,400円 |
| 登記事項証明書 | 600円 |
| 住民票等 | 300円 |
| 合計(最低限) | 約30,000円 |
登録支援機関設立後の運用
登録支援機関の設立はゴールではありません。適正な運用が継続的に求められます。
主な義務
1. 四半期ごとの定期報告
- 支援実施状況の報告
- 各四半期終了後2週間以内
- 出入国在留管理庁電子届出システムで提出
2. 随時報告
- 登録事項の変更があった場合
- 変更後14日以内に報告
3. 支援業務の実施
- 10項目の義務的支援を適正に実施
- 支援実施記録の作成・保管(5年間)
4. 入管の調査への対応
- 立入検査への協力
- 書類提示の義務
登録取消しのリスク
以下の場合、登録が取り消される可能性があります。
- 欠格事由に該当した場合
- 虚偽の申請が判明した場合
- 支援業務を適正に実施していない場合
- 報告義務を履行しない場合
- 入管の改善命令に従わない場合
登録取消しの影響
- 支援業務の即時停止
- 5年間の再登録禁止
- 受入れ機関への影響(外国人材の受入れ停止リスク)
登録支援機関の設立を成功させるポイント
ポイント1:実務経験の明確な証明
登録支援機関の設立において、最も重視されるのが実務経験です。
証明のコツ
- 誰が、いつ、どんな支援を行ったか具体的に記載
- 証拠書類(在留カード、契約書等)を添付
- 単発ではなく継続的な実績を示す
ポイント2:運営規程の実効性
形式的な規程では審査を通過できません。
実効性のある規程とは
- 具体的な支援手順が明記されている
- 緊急時の対応フローが整備されている
- 外国語対応の方法が明確
- 記録・報告の方法が詳細
ポイント3:事務所の実在性
バーチャルオフィスは認められません。
準備すべきこと
- 郵便物の確実な受取体制
- 業務に必要なスペースの確保
- 事務所の写真撮影(複数角度)
- 賃貸借契約書の準備
ポイント4:外国語対応体制
支援対象となる外国人とのコミュニケーションが必須です。
対応方法
- 外国語を話せる職員の配置
- 通訳の配置または外部委託契約
- 翻訳ツールの活用体制
- 24時間対応の仕組み構築
ポイント5:書類の完全性
補正指示を受けると審査が長期化します。
チェックリスト
- 押印漏れがないか
- 日付の記入漏れがないか
- 証明書類の有効期限は適切か
- 必要部数は揃っているか
- 収入印紙の金額は正しいか
登録支援機関の設立でよくある質問
Q1. 個人で登録支援機関を設立できますか?
はい、可能です。法人・個人は問わず設立できます。ただし、以下の点に注意が必要です。
- 欠格事由に該当しないこと
- 支援実績または実務経験があること
- 事務所を有すること(自宅可)
- 継続的に業務を行える体制があること
Q2. 登録支援機関の設立にどのくらいの期間がかかりますか?
標準的なスケジュール
- 準備期間:1〜2か月
- 審査期間:2〜3か月
- 合計:3〜5か月
ただし、書類不備があると6か月以上かかることもあります。
Q3. 行政書士が登録支援機関を設立するメリットは?
主なメリット
- 在留資格申請業務とのシナジー効果
- 専門家実績が認められやすい
- 既存顧客への追加サービス提供
- 総合的な外国人雇用支援が可能
Q4. 外国語ができなくても設立できますか?
はい、可能です。組織として外国語対応できれば問題ありません。
対応方法
- 外国語を話せる職員の採用
- 通訳の配置
- 外部通訳サービスとの契約
Q5. バーチャルオフィスで登録支援機関を設立できますか?
いいえ、できません。実体のある事務所が必要です。
認められる事務所
- 自己所有の事務所
- 賃貸事務所
- 自宅兼事務所
認められない事務所
- バーチャルオフィス
- シェアオフィスの住所のみ利用
- 郵便物転送サービスのみの利用
Q6. 登録支援機関の設立後、すぐに支援業務を開始できますか?
はい、登録通知を受けた日から業務開始可能です。
開始に必要なこと
- 受入れ機関との委託契約締結
- 支援計画の作成
- 支援体制の最終確認
Q7. 登録支援機関設立のための助成金や補助金はありますか?
直接的な設立補助金はありませんが、以下の可能性があります。
- 創業支援補助金(自治体により)
- 小規模事業者持続化補助金
- IT導入補助金(システム導入時)
各自治体や補助金の要件を確認してください。
Q8. 親会社の子会社として登録支援機関を設立できますか?
可能ですが、注意が必要です。
審査のポイント
- 過度に密接な資本関係がないか
- 支援の独立性が確保されているか
- 形骸化のおそれがないか
適正な支援体制の説明が求められます。
Q9. 登録支援機関の設立に失敗することはありますか?
はい、要件を満たしていない場合は登録が認められません。
よくある失敗理由
- 実務経験の証明が不十分
- 運営規程が形式的
- 事務所の実在性が証明できない
- 欠格事由に該当する
事前の要件確認が重要です。
Q10. 登録支援機関設立後の収益見込みは?
支援対象者数や契約内容により異なります。
一般的な報酬単価
- 月額2万円〜4万円/人
- 初期費用:5万円〜15万円/人
収益例
- 10名支援:月20万円〜40万円
- 30名支援:月60万円〜120万円
- 50名支援:月100万円〜200万円
登録支援機関の設立は専門家にお任せください
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行政書士法人塩永事務所の設立サポート
設立前相談
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書類作成・申請代行
- 登録申請書の作成
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- 入管への提出代行
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登録支援機関の設立を成功させるには、以下のポイントが重要です。
1. 要件の正確な理解
自社が要件を満たしているか、客観的に判断する
2. 実務経験の適切な証明
具体的で説得力のある証明書類を準備する
3. 実効性のある運営規程
形式的ではない、実際の運用を想定した規程を作成する
4. 完全な書類準備
不備のない書類で、審査の長期化を防ぐ
5. 専門家の活用
複雑な手続きは専門家に依頼し、確実な設立を実現する
登録支援機関の設立は、適切な準備と専門知識があれば、確実に実現できます。
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最終更新日:2026年2月10日
