
太陽光発電のFIP移行と蓄電池設置手続の迅速化について
はじめに
資源エネルギー庁(経済産業省)が2025年8月12日に発表し、同年9月1日から適用開始された「太陽光発電におけるFIP移行時の蓄電池設置手続に係る審査の迅速化」について、行政書士法人塩永事務所が要点を解説いたします。
本施策は2026年1月現在も継続しており、FIT制度からFIP制度への移行を検討されている事業者の皆様にとって、手続き上の大きなメリットとなる内容です。
施策の目的
本施策は以下の2点を推進することを目的としています。
FIP制度の活用促進
固定価格買取制度(FIT)から市場連動型のフィード・イン・プレミアム制度(FIP)への移行を円滑化し、再生可能エネルギーの市場統合を進めます。
蓄電池設置の推進
系統の安定化や自家消費の拡大を図るため、太陽光発電設備への蓄電池併設を促進します。
対象となる事業者
この手続き迅速化の対象は、以下の条件を満たす事業者です。
既存のFIT認定を受けている太陽光発電事業において、FIP認定への移行を行う場合で、かつ移行と同時期(または近接したタイミング)に蓄電池を設置する計画がある事業者が対象となります。
手続きの流れと迅速化のポイント
FIP移行認定申請時の手続き(2025年9月1日以降)
通常のFIP移行申請に加えて、以下の書類を参考書類として電子システムから添付することで、審査の迅速化が図られます。
- 蓄電池設置に係る変更認定申請書
- 単線結線図
- 蓄電池の設置位置が示された設備配置図
- 蓄電池の仕様書
これらの書類を事前に提出することにより、FIP移行の審査と並行して蓄電池部分の事前確認が行われます。その結果、後続の変更認定審査が大幅に短縮されることになります。これが本施策における迅速化の核心部分です。
ただし、事前確認は蓄電池設置変更に限定されており、設置場所の変更など他の変更事項は含めることができませんのでご注意ください。
変更認定申請の手続き
FIP移行認定日(発電量調整供給契約開始日)以降に、正式な蓄電池設置の変更認定申請を行います。
事前確認で添付した内容と一致していれば審査がスムーズに進みますが、相違がある場合は追加審査が必要となり、処理に時間を要することになります。
なお、認定通知書受領後から契約開始までの期間に申請することも可能ですが、この場合はFIT時代の扱いとなるため、パワーコンディショナーよりパネル側に蓄電池を設置する場合など、調達価格が変わる可能性がありますのでご留意ください。
申請期限について
FIP移行認定申請(参考書類添付の場合)
通常通り、申請期限日によらずいつでも申請可能です。
蓄電池設置の変更認定申請
通常の変更申請と同様に、申請年度の期限日が適用されます。例えば地上設置太陽光10kW以上の場合は年度ごとに期限が設定されていますので、早期の申請を強く推奨いたします。
重要な留意事項
申請書類に不備があると申請が取り下げられる可能性があります。特にFIP移行申請が取り下げになった場合、事前確認も無効となりますのでご注意ください。
書類不備が多く見られるため、申請前に必ず記載要領(様式第2の2、第3、第4の2など)を確認されることをお勧めします。
また、調達価格や基準価格が変わる変更については、再生可能エネルギー特別措置法の規定を事前に確認してください。
50kW以上の太陽光発電設備
電話:0570-057-333(平日9:00~18:00)
PHS・IP電話:044-952-7917
50kW未満の太陽光発電設備
電話:0570-03-8210(平日9:20~17:20)
詳細については、「なっとく!再生可能エネルギー」ホームページをご確認ください。
行政書士法人塩永事務所からのアドバイス
今回の運用変更は、FIP移行と蓄電池併設を検討されている事業者の皆様にとって大きなメリットがあります。特に卒FIT後の太陽光発電所で蓄電池を追加したい場合、手続きの二度手間が減り、審査期間の短縮が期待できます。
ただし、申請書類の準備や記載内容の正確性が重要となりますので、不安な点がございましたら専門家にご相談されることをお勧めします。
最新の詳細情報、申請様式、電子申請システムの使い方については、資源エネルギー庁の公式サイト(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/)や「なっとく!再生可能エネルギー」ページで必ずご確認ください。
行政書士法人塩永事務所では、再生可能エネルギー関連の各種申請手続きのサポートを行っております。
FIP移行や蓄電池設置に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。
096-385-9002
info@shionagaoffice.jp
