
登録支援機関設立完全ガイド|登録申請から事業運営まで徹底解説
目次
- 登録支援機関とは?制度の全体像
- 特定技能制度と登録支援機関の役割
- 登録支援機関の業務内容
- 登録支援機関の登録要件
- 登録申請の手続きと流れ
- 登録支援機関設立のメリットとビジネスモデル
- 登録後の運営と届出義務
- 専門家に依頼するメリット
登録支援機関とは?制度の全体像
登録支援機関制度の創設背景
2019年4月、「特定技能」の在留資格制度が創設されました。これにより、人手不足が深刻な14分野(現在は12分野に統合)において、一定の専門性・技能を有する外国人材の受入れが可能となりました。
この特定技能制度において、特定技能1号の外国人に対しては、日常生活上・職業生活上・社会生活上の支援が義務付けられています。この支援を、外国人を雇用する企業(受入れ機関)に代わって実施する機関が登録支援機関です。
登録支援機関の法的位置づけ
登録支援機関は、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」)第19条の26に基づき、出入国在留管理庁長官の登録を受けた個人または法人です。
根拠法令:
- 入管法第19条の26(登録支援機関の登録)
- 出入国管理及び難民認定法施行規則第19条の20~第19条の30(登録支援機関に関する規定)
市場の拡大と社会的意義
特定技能制度の市場規模:
- 2024年3月末時点で、特定技能外国人は約20万人超
- 政府は2024年度以降、特定技能2号の対象分野を大幅拡大
- 今後さらなる増加が見込まれる成長市場
社会的意義:
- 深刻な人手不足の解消
- 外国人材の適正な受入れと保護
- 地域社会との共生促進
- 日本経済の持続的成長への貢献
特定技能制度と登録支援機関の役割
特定技能制度の概要
特定技能制度は、特定技能1号と特定技能2号の2つの在留資格で構成されています。
特定技能1号
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 在留期間 | 1年、6か月または4か月ごとの更新、通算で上限5年まで |
| 技能水準 | 試験等で確認(技能実習2号を修了した外国人は試験免除) |
| 日本語能力水準 | 生活や業務に必要な日本語能力を試験等で確認(技能実習2号修了者は試験免除) |
| 家族の帯同 | 基本的に認められない |
| 支援 | 1号特定技能外国人支援計画に基づく支援が必要 |
特定技能2号
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 在留期間 | 3年、1年または6か月ごとの更新 |
| 技能水準 | 試験等で確認(熟練した技能が必要) |
| 日本語能力水準 | 試験等での確認は不要 |
| 家族の帯同 | 要件を満たせば可能(配偶者、子) |
| 支援 | 支援義務なし |
重要: 登録支援機関が支援対象とするのは特定技能1号の外国人のみです。
受入れ機関(特定技能所属機関)の義務
特定技能外国人を雇用する企業等(受入れ機関)には、以下の義務があります。
支援義務(入管法第19条の22第1項)
受入れ機関は、1号特定技能外国人支援計画を作成し、これに基づき支援を実施する義務があります。
支援計画の内容:
- 職業生活上、日常生活上または社会生活上の支援
- 法務省令で定める基準に適合していること
支援の委託
受入れ機関は、支援の全部または一部を登録支援機関に委託することができます(入管法第19条の22第2項)。
委託のメリット(受入れ機関側):
- 専門的な支援を外部に任せることができる
- 支援体制が整っていなくても特定技能外国人を受け入れ可能
- 支援計画を適切に履行することで、在留資格認定証明書交付申請や在留期間更新申請が円滑に進む
登録支援機関の役割
登録支援機関は、受入れ機関との支援委託契約に基づき、1号特定技能外国人支援計画に定められた支援を、受入れ機関に代わって実施します。
支援の範囲:
- 原則として支援計画の全部を実施することが求められる
- 一部のみの委託も可能だが、受入れ機関側で残りの支援を適切に実施する体制が必要
登録支援機関の業務内容
登録支援機関が実施する支援は、義務的支援(必ず実施しなければならない支援)と任意的支援(実施することが望ましい支援)に分類されます。
義務的支援(10項目)
法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」に基づき、以下の10項目の支援が義務付けられています。
1. 事前ガイダンスの提供(入国前)
内容:
雇用契約締結後、在留資格認定証明書交付申請前または在留資格変更許可申請前に、労働条件・活動内容・入国手続・保証金徴収の有無等について、対面またはテレビ電話等により説明を行う。
実施時間: 3時間以上
使用言語: 外国人が十分に理解できる言語
主な説明事項:
- 従事する業務内容、報酬額、労働時間等の労働条件
- 日本で行うことができる活動内容
- 入国手続、在留資格変更手続に関する事項
- 保証金や違約金の契約の有無(これらを定める契約は認められない)
- 入国に要する費用の額・内訳、負担方法
2. 出入国する際の送迎
内容:
入国時に空港・港まで出迎え、事業所等まで送迎する。帰国時も同様に、空港・港まで送迎し、保安検査場まで同行する。
ポイント:
- 入国時・帰国時の両方が対象
- やむを得ない事情がある場合を除き、実施が必要
3. 適切な住居の確保に係る支援・生活に必要な契約に係る支援
内容:
- 賃貸借契約に基づく住居を確保する際の連帯保証人となること、または社宅等を提供すること
- 銀行口座開設、携帯電話・電気・ガス・水道等の契約に係る支援
具体的支援:
- 不動産仲介事業者や銀行、携帯電話会社等への同行
- 書類作成の補助
- 手続の説明
4. 生活オリエンテーションの実施
内容:
日本での生活に関する情報提供を、対面またはテレビ電話等により行う。
実施時間: 8時間以上
使用言語: 外国人が十分に理解できる言語
主な説明事項:
- 日本のルールとマナー(ゴミ出し、騒音、喫煙等)
- 公共交通機関の利用方法
- 医療機関の利用方法、緊急時の対応
- 防災・防犯に関する情報
- 各種相談窓口の案内
5. 公的手続等への同行
内容:
住居地の市区町村への転入届、国民健康保険・国民年金の加入手続、マイナンバーカードの交付申請等の同行・書類作成補助を行う。
対象手続:
- 住民登録(転入届、転居届、転出届)
- 社会保障関係(国民健康保険、国民年金)
- 税金関係
- その他必要な行政手続
6. 日本語学習の機会の提供
内容:
日本語教室や日本語教育機関の情報提供、日本語学習教材の提供等により、日本語学習の機会を提供する。
具体例:
- 地域の日本語教室の情報提供、入学の補助
- 自習用日本語学習教材の提供、貸与
- オンライン日本語講座の情報提供
7. 相談・苦情への対応
内容:
職場や生活上の相談・苦情等について、外国人が十分に理解できる言語により対応する。必要に応じて、行政機関の窓口に同行し、必要な手続の補助を行う。
体制整備:
- 相談窓口の設置(電話、メール等)
- 夜間・休日も対応できる体制が望ましい
- 相談記録の作成・保管
8. 日本人との交流促進に係る支援
内容:
地域の自治会等の案内や地域の行事に関する情報提供、参加の補助等を行う。
具体例:
- 地域のお祭り、イベントの情報提供
- 自治会や町内会への加入支援
- 日本人との交流機会の創出
9. 転職支援(受入れ側の都合により雇用契約を解除される場合)
内容:
受入れ機関の都合により雇用契約を解除する場合、転職先の情報提供、ハローワークへの同行等の支援を行う。
注意点:
- 外国人の責めに帰すべき事由による解雇の場合は対象外
- 受入れ機関の倒産、経営悪化等による解雇が対象
10. 定期的な面談の実施、行政機関への通報
内容:
- 支援責任者等が、外国人および受入れ機関の双方と定期的(3か月に1回以上)に面談を実施
- 労働基準法違反等を知ったときは、出入国在留管理庁または労働基準監督署等へ通報
面談の方法:
- 対面による面談(原則)
- テレビ電話等による面談も可能(一部の面談)
面談内容:
- 労働状況の確認
- 生活状況の確認
- 困りごとの把握
- 面談結果の記録作成・保管
任意的支援
義務的支援に加え、以下のような支援を行うことが望ましいとされています。
- 地域の医療機関に関する情報提供
- 健康診断の受診補助
- 地域の行政サービスに関する情報提供
- 冠婚葬祭等の日本の生活習慣に関する情報提供
- 日本の文化を理解するための機会の提供
登録支援機関の登録要件
登録支援機関として登録を受けるためには、以下の要件をすべて満たす必要があります(入管法施行規則第19条の21)。
1. 支援責任者・支援担当者の選任
支援責任者: 1名以上を選任
支援担当者: 1名以上を選任
支援責任者・支援担当者の要件:
- 過去2年間に中長期在留者の受入れ実績がある機関の職員であること、または
- 過去2年間に報酬を得る目的で、外国人の生活相談業務に従事した経験を有すること、または
- 過去5年間に2年以上中長期在留者(就労資格に限る)の生活相談業務に従事した経験を有すること
兼務の可否:
- 支援責任者と支援担当者は兼務可能
- ただし、適切に支援を実施できる体制が必要
2. 中長期在留者の受入れ実績または支援実績
以下のいずれかに該当すること。
a. 中長期在留者の受入れ実績
登録支援機関になろうとする個人または団体が、過去2年以内に中長期在留者の受入れ実績があること。
中長期在留者とは: 「短期滞在」「外交」「公用」以外の在留資格を持ち、在留カードの交付を受けている外国人。
受入れ実績の証明:
- 雇用契約書、賃金台帳
- 在留カードの写し
- その他受入れの事実を証明する書類
重要: この要件については、審査基準が厳格化されており、書面による明確な証明が求められます。
b. 外国人相談業務の経験
登録支援機関になろうとする個人または団体が、過去2年以内に報酬を得る目的で、業として、外国人に関する各種相談業務に従事した経験を有すること。
該当する業務例:
- 外国人の在留資格申請の支援
- 外国人の生活相談対応
- 外国人向けの職業紹介、人材派遣
c. 支援担当者の生活相談業務経験
選任された支援責任者または支援担当者が、過去5年間に2年以上、中長期在留者(就労資格に限る)の生活相談業務に従事した経験を有すること。
就労資格とは: 「技術・人文知識・国際業務」「技能」「特定技能」「技能実習」等の就労が認められている在留資格。
d. 同程度の支援能力
上記a~cのほか、登録支援機関になろうとする個人または団体が、これらと同程度に支援業務を適正に実施できると認められること。
認められる例:
- 地方自治体や国際交流協会での外国人支援実績
- NPO法人等での外国人支援活動実績
3. 行方不明者を発生させていないこと
過去1年以内に、責めに帰すべき事由により、特定技能外国人または技能実習生の行方不明者を発生させていないこと。
責めに帰すべき事由とは:
- 適切な支援を怠ったこと
- 労働関係法令に違反したこと
- 虐待、差別的取扱い等
4. 支援費用を外国人本人に負担させないこと
支援の費用を、直接または間接的に、外国人本人に負担させないこと。
費用負担の原則:
- 支援に要する費用は、受入れ機関が負担
- 登録支援機関への委託費用も、受入れ機関が負担
- 外国人本人への転嫁は厳禁
5. 外国人が理解できる言語での支援体制
外国人が十分に理解できる言語で情報提供等の支援を実施することができる体制を有していること。
体制整備の方法:
- 当該言語を母語とする職員の配置
- 通訳を確保する体制の整備
- 翻訳機器・アプリの活用体制
6. 欠格事項に該当しないこと
過去5年以内に、出入国または労働に関する法令に関し、不正または著しく不当な行為を行っていないこと、その他の欠格事項に該当しないこと。
主な欠格事項:
- 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなるまでの者
- 入管法、労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法、労働者派遣法等の規定により罰金刑に処せられた者
- 暴力団員または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
- 登録の取消しを受け、その取消しの日から5年を経過しない者
登録申請の手続きと流れ
標準的な申請スケジュール
登録申請から登録完了まで、概ね2~3か月程度を要します。
推奨スケジュール:
| タイミング | 実施事項 |
|---|---|
| 事業開始予定の4~5か月前 | 事業計画策定、支援責任者・支援担当者の選任 |
| 事業開始予定の3~4か月前 | 必要書類の準備、出入国在留管理庁への事前相談 |
| 事業開始予定の2~3か月前 | 登録申請書類の提出 |
| 事業開始予定の1か月前 | 登録通知の受領、登録完了 |
| 事業開始予定日 | 支援業務の開始 |
登録申請の流れ
Step 1:事前準備・要件確認
実施事項:
- 登録要件を満たしているか確認
- 支援責任者・支援担当者の選任
- 支援体制の整備(言語対応、相談窓口等)
- 事業計画、収支計画の策定
Step 2:必要書類の準備
後述の「登録申請に必要な書類」を参照し、書類を準備します。
Step 3:出入国在留管理庁への申請
提出先:
地方出入国在留管理局または地方出入国在留管理局支局(空港支局を除く)
提出方法:
- 窓口持参(予約が必要な場合あり)
- 郵送(レターパックプラス、簡易書留等)
管轄:
- 主たる事務所の所在地を管轄する地方出入国在留管理局
Step 4:審査
審査期間: 概ね2か月程度
審査内容:
- 登録要件への適合性の確認
- 提出書類の内容確認
- 必要に応じて追加資料の提出を求められる場合あり
- 不備がある場合は補正指示
Step 5:登録・登録証明書の交付
登録完了:
- 登録支援機関登録簿への登録
- 出入国在留管理庁ホームページでの公表
登録証明書の交付:
- 登録証明書が郵送される
- 登録番号(登録支援機関登録番号)が付与される
登録の有効期間: 5年間
登録申請に必要な書類
以下は標準的な必要書類です。個々のケースに応じて追加書類が求められる場合があります。
共通書類
| 書類名 | 備考 |
|---|---|
| 1. 手数料納付書 | 登録免許税28,400円を納付 |
| 2. 登録支援機関登録申請書 | 法定様式 |
| 5. 登録支援機関概要書 | 法定様式 |
| 6. 登録支援機関誓約書 | 法定様式、欠格事項に該当しない旨等 |
| 11. 支援委託手数料に係る説明書 | 支援費用の見積もり |
| 12. 受入れ実績・支援経験等を証明する書類 | 登録要件2を証明 |
| 13. 返信用封筒 | レターパックプラス等 |
法人の場合
| 書類名 | 備考 |
|---|---|
| 3-a. 登記事項証明書 | 発行から3か月以内 |
| 3-b. 定款または寄附行為の写し | 全ページ |
| 3-c. 役員の住民票の写し | 発行から3か月以内、個人番号の記載不要 |
| 3-d. 登録支援機関の役員に関する誓約書 | 法定様式、全役員分 |
個人の場合
| 書類名 | 備考 |
|---|---|
| 4-a. 住民票の写し | 発行から3か月以内、個人番号の記載不要 |
| 4-b. 主たる事務所の住所に係る立証資料 | 賃貸借契約書、建物登記事項証明書等 |
支援責任者・支援担当者関係
| 書類名 | 備考 |
|---|---|
| 7. 支援責任者の就任承諾書及び誓約書 | 法定様式 |
| 8. 支援責任者の履歴書 | 法定様式、顔写真貼付 |
| 9. 支援担当者の就任承諾書及び誓約書 | 法定様式、各担当者分 |
| 10. 支援担当者の履歴書 | 法定様式、顔写真貼付、各担当者分 |
重要書類の詳細:
【12. 受入れ実績・支援経験等を証明する書類】
登録要件2(a~d)のいずれかに該当することを証明する書類。
- 2-aの場合: 雇用契約書、賃金台帳、在留カードの写し等
- 2-bの場合: 相談業務の契約書、業務実績を示す資料等
- 2-cの場合: 在職証明書、業務内容証明書等
- 2-dの場合: 活動実績を示す資料、証明書等
登録支援機関設立のメリットとビジネスモデル
登録支援機関設立の3大メリット
1. 成長市場への参入
特定技能制度は、政府の外国人材受入れ政策の中核であり、今後も拡大が見込まれます。
市場の成長要因:
- 特定技能2号の対象分野拡大(2023年、11分野から全分野へ)
- 人手不足の深刻化
- 外国人材活用への企業の理解浸透
早期参入のメリット:
- 先行者利益の確保
- ノウハウの蓄積
- ブランド構築
2. ストック型収益モデル
登録支援機関の収益は、毎月の支援委託費用であり、**ストック型(継続課金型)**のビジネスモデルです。
収益シミュレーション例:
| 支援人数 | 1名あたり月額 | 月間売上 | 年間売上 |
|---|---|---|---|
| 10名 | 30,000円 | 300,000円 | 3,600,000円 |
| 30名 | 30,000円 | 900,000円 | 10,800,000円 |
| 50名 | 30,000円 | 1,500,000円 | 18,000,000円 |
| 100名 | 30,000円 | 3,000,000円 | 36,000,000円 |
ストック型収益のメリット:
- 売上の予測がしやすい
- 安定的なキャッシュフロー
- 事業計画が立てやすい
- 企業価値の向上
3. 幅広い参入可能性
個人でも法人でも登録可能:
- 個人事業主として登録可能
- 株式会社、合同会社等の営利法人も可能
- NPO法人等の非営利法人も可能
複数の受入れ機関と契約可能:
- 1つの登録支援機関が、多数の受入れ機関と支援委託契約を締結できる
- 業種を問わず幅広い企業と取引可能
- 事業規模の拡大が容易
ビジネスモデルの構築
収益源
1. 支援委託費用(メイン収益)
- 受入れ機関から、毎月の支援対価として受領
- 相場: 1名あたり月額2万円~4万円程度
- 支援内容、対応言語、サービスレベルにより変動
2. 在留資格申請の申請取次(オプション)
- 登録支援機関は申請取次が可能
- ただし、申請書類の作成は行政書士法により行政書士のみが可能
- 行政書士と提携し、申請取次+書類作成をセットで提供
3. その他付帯サービス
- 送出機関との橋渡し
- 特定技能外国人の採用支援
- 受入れ機関向けコンサルティング
コスト構造
固定費:
- 人件費(支援責任者、支援担当者、通訳等)
- 事務所家賃、光熱費
- 通信費
- 広告宣伝費
変動費:
- 通訳費用(外部委託の場合)
- 交通費(送迎、同行等)
- 各種手数料
損益分岐点分析
例: 月間固定費100万円の場合
- 1名あたり支援委託費: 3万円/月
- 1名あたり変動費: 5,000円/月
- 1名あたり粗利: 25,000円/月
損益分岐点: 100万円 ÷ 25,000円 = 40名
支援対象者が40名を超えると黒字化、40名未満では赤字となります。
事業展開の戦略
ターゲット顧客の選定:
- 中小企業(大企業は自社で支援体制を構築する傾向)
- 特定技能外国人を初めて受け入れる企業
- 技能実習生から特定技能への移行を検討している企業
- 人材紹介会社、人材派遣会社(既存顧客への付加価値サービス)
営業戦略:
- 既存ネットワークの活用
- 特定産業分野への特化(介護、建設、農業等)
- セミナー・説明会の開催
- ウェブマーケティング(SEO、リスティング広告)
- 人材紹介会社、送出機関とのアライアンス
登録後の運営と届出義務
登録の有効期間と更新
有効期間: 登録日から5年間(入管法第19条の26第4項)
更新申請:
- 有効期間満了後も引き続き業務を行う場合は更新申請が必要
- 更新申請時期: 有効期間満了の3か月前から申請可能
- 更新が認められない場合もあり(欠格事由に該当、不適正な運営等)
届出義務
登録支援機関には、定期的または随時に、出入国在留管理庁長官への届出義務があります(入管法施行規則第19条の28、第19条の29)。
1. 変更届出(随時)
以下の事項に変更があった場合、変更日から14日以内に届出が必要です。
届出事項:
- 氏名または名称
- 住所(主たる事務所の所在地)
- 代表者の氏名(法人の場合)
- 支援責任者または支援担当者の変更
- 役員の変更(法人の場合)
提出書類:
- 登録支援機関登録事項変更届出書
- 変更内容を証する書類(登記事項証明書、住民票等)
重要: 技能実習制度における監理団体で、変更届出の不備によりトラブルが多発した経緯があるため、登録支援機関制度では厳格な運用がなされています。
2. 定期届出(四半期ごと)
届出内容:
四半期(1月~3月、4月~6月、7月~9月、10月~12月)ごとに、支援実施状況を報告
提出期限:
各四半期終了後14日以内
提出書類:
- 登録支援機関定期届出書
- 支援実施状況報告書
- 支援対象外国人名簿
記載内容:
- 支援委託契約を締結している受入れ機関の数
- 支援対象の1号特定技能外国人の数
- 各外国人に対する支援の実施状況
- 問題が発生した場合の対応状況
3. 登録支援機関の廃止届出
登録支援機関の業務を廃止する場合、廃止日から10日以内に届出が必要です。
提出書類:
- 登録支援機関登録廃止届出書
遵守事項と義務
支援の適正な実施
- 1号特定技能外国人支援計画に基づく支援を確実に実施
- 外国人が十分に理解できる言語で支援を提供
- 支援責任者・支援担当者が中心となり、組織的に支援を実施
記録の作成・保存
以下の記録を作成し、最後に支援を実施した日から1年以上保存する義務があります。
保存すべき記録:
- 事前ガイダンスの実施記録
- 生活オリエンテーションの実施記録
- 定期面談の記録
- 相談・苦情対応の記録
- その他支援の実施状況に関する記録
秘密保持義務
登録支援機関およびその役職員は、業務上知り得た特定技能外国人の個人情報を漏らしてはなりません。
名義貸しの禁止
登録支援機関の名義を他人に使用させてはなりません。
指導・改善命令・登録取消し
指導・助言
出入国在留管理庁長官は、登録支援機関に対し、必要な指導・助言を行うことができます。
改善命令
登録支援機関が法令に違反し、または支援を適正に実施していない場合、出入国在留管理庁長官は改善命令を発することができます(入管法第19条の30第1項)。
登録の取消し
以下の場合、登録が取り消されることがあります(入管法第19条の30第2項)。
- 登録要件を満たさなくなったとき
- 欠格事由に該当することとなったとき
- 改善命令に従わないとき
- 不正の手段により登録を受けたとき
- 虚偽の届出をしたとき
登録取消しの効果:
- 登録支援機関としての業務ができなくなる
- 取消しから5年間は再登録不可
- 出入国在留管理庁ホームページで公表される
専門家に依頼するメリット
登録申請を専門家に依頼する5つのメリット
1. 申請書類作成の負担軽減
登録支援機関の申請には、多数の書類が必要であり、記載内容も複雑です。
専門家に依頼するメリット:
- 必要書類の漏れがない
- 正確な記載により、補正・不受理のリスクを軽減
- 書類作成にかかる時間を大幅に短縮
- 本業に集中できる
2. 審査基準の把握と対策
登録要件のうち、特に「2年以内の中長期在留者の受入れ実績」については、審査基準が厳格化されています。
専門家のサポート:
- 現在の審査基準・運用実務の把握
- 受入れ実績を証明する適切な書類の選定・準備
- 実績が不足する場合の代替手段の提案
3. 法令遵守と適正な運営の確保
登録支援機関には、多くの法的義務があります。
専門家によるサポート:
- 入管法、労働基準法等の関連法令の遵守確認
- 支援委託契約書のリーガルチェック
- 運営マニュアルの作成支援
- コンプライアンス体制の構築支援
4. 変更届出・定期届出のサポート
登録後も、変更届出(14日以内)、定期届出(四半期ごと)の義務があります。
専門家による継続サポート:
- 届出期限の管理
- 届出書類の作成代行
- 届出漏れによる登録取消しリスクの回避
5. ワンストップサービス
登録支援機関の業務には、在留資格申請も含まれます。
専門家との連携メリット:
- 在留資格認定証明書交付申請の書類作成(行政書士)
- 在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請の書類作成(行政書士)
- 申請取次(登録支援機関または行政書士)
- 送出国での許認可手続きサポート
行政書士に依頼できる業務範囲
行政書士法第1条の2に基づく業務:
- 登録支援機関登録申請書類の作成・提出代行
- 変更届出書類の作成・提出代行
- 定期届出書類の作成・提出代行
- 在留資格認定証明書交付申請等の書類作成
- 申請取次(申請取次行政書士の場合)
行政書士法第1条の3に基づく業務:
- 登録支援機関の運営に関する相談対応
- 支援委託契約書等の契約書類の作成
- 法令遵守体制の構築支援
注意: 登録支援機関は申請取次を行うことができますが、在留資格申請書類の作成は行政書士法により行政書士のみが行えます。登録支援機関が書類作成業務を行うことは違法です。
当事務所の登録支援機関設立・運営サポート
当事務所の強み
1. 外国人在留資格手続きの豊富な実績
当事務所は、外国人の入管手続きに携わっており、特殊なケースや難易度の高い申請にも対応可能です。
実績:
- 特定技能ビザ申請
- 技能実習生受入れサポート
- 事業協同組合・監理団体の設立支援
2. 法人組織による安定したサポート体制
当事務所は、複数の職員が在籍する法人組織として運営しています。
メリット:
- 担当者の病気・ケガ等の不測の事態にも対応可能
- 申請が滞ることがない
- 複数の専門家による多角的なサポート
3. 完全返金保証
万が一、当事務所の不手際が原因で登録が認められなかった場合、全額返金または無償で再申請をさせていただきます。
4. 明確な料金体系
報酬は必ず業務着手前に明示いたします。追加費用が発生することはありません。
5. きめ細かい業務報告
進捗状況を、業務を行うごとにメールまたは電話でご報告いたします。
当事務所のサポート内容
登録支援機関設立サポート
サポート内容:
- 初回相談(無料)
- 登録要件の確認・診断
- 必要書類のリストアップ
- 登録申請書類の作成
- 出入国在留管理庁への申請代行
- 審査期間中の追加資料対応
- 登録完了までのフォロー
登録後の運営サポート(顧問契約)
パートナープラン: 月額50,000円(税別)
対象: 加算等の情報が欲しい方、知識・経験のある方
サービス内容:
- メール・電話・チャット(LINE、Chatwork等)での相談対応
- Zoom等での月1回30分程度の面談
- 月1~2回のメールマガジン配信
- 加算・補助金等に関する情報提供
- 運営・採用に関する相談対応
プレミアムプラン: 月額70,000円(税別)
対象: 手厚いサポートが欲しい方、実地指導が不安な方
サービス内容:
- パートナープランのすべて
- 週1回程度の相談対応
- 行政対応のサポート
- 実地指導対策
エグゼクティブプラン: 月額90,000円(税別)
対象: 運営を見直したい方、スタッフに事務作業を教えてほしい方
サービス内容:
- プレミアムプランのすべて
- 3日に1回など高頻度の相談対応
- スタッフからの質問・相談に対応(加算、請求等の事務手続き)
- 実地指導対策(一部別料金)
※同法人での事業所追加は、1事業所あたり15,000円(税別)です。
在留資格申請サポート
サポート内容:
- 在留資格認定証明書交付申請
- 在留資格変更許可申請
- 在留期間更新許可申請
- 協議会加入手続き
- その他関連手続き
料金: 案件ごとにお見積り
その他のサポート
1. 企業への営業同席
貴社のクライアント企業への営業活動に、専門家として同席いたします。特定技能外国人の雇用におけるメリット、注意点等を、専門的見地からご説明いたします。
2. 対応エリア選定のための調査・分析
効果的な営業活動のため、対応エリアの選定をサポートいたします。人手不足の状況、競合の状況、外国人コミュニティの存在等を総合的に分析し、最適なエリアをご提案します。
3. 海外送出機関との連携支援
外国から日本へ人材を送り出す「送出機関」との連携をサポートいたします。現地の政府機関への提出書類の準備・手続きの代行も可能です。
4. 設立要件を満たすためのスキーム提案
「2年以内の中長期在留者の受入れ実績」を満たしていない場合でも、当事務所は適法なスキームをご提案し、設立をサポートすることができます。
対応可能な言語
当事務所では、以下の言語での支援業務に対応可能です(通訳者との提携により実現)。
- 英語
- 中国語
- ベトナム語
- インドネシア語
- フィリピン語(タガログ語)
- タイ語
- ミャンマー語
- ネパール語
- その他(ご相談ください)
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 個人事業主でも登録支援機関になれますか?
A. はい、可能です。登録支援機関は、法人だけでなく個人でも登録できます。ただし、適切な支援体制(支援責任者・支援担当者の配置、外国人が理解できる言語での対応体制等)を整える必要があります。
Q2. 登録にかかる費用はどのくらいですか?
A. 登録申請時に、登録免許税28,400円が必要です。また、専門家に依頼する場合は報酬が発生します。当事務所の場合、登録申請サポート料金は○○円(税別)です。
Q3. 登録までにどのくらいの期間がかかりますか?
A. 申請から登録完了まで、概ね2~3か月程度です。ただし、書類の不備がある場合や追加資料の提出を求められた場合は、さらに時間がかかることがあります。
Q4. 中長期在留者の受入れ実績がないのですが、登録できますか?
A. 受入れ実績がない場合でも、以下のいずれかに該当すれば登録可能です。
- 過去2年以内に、報酬を得る目的で、外国人に関する相談業務に従事した経験がある
- 支援担当者が、過去5年間に2年以上、中長期在留者(就労資格)の生活相談業務に従事した経験がある
- その他、同程度に支援業務を適正に実施できると認められる
当事務所では、実績要件を満たすためのスキームもご提案可能ですので、ご相談ください。
Q5. 支援の一部だけを委託することはできますか?
A. 可能です。ただし、受入れ機関が自ら実施する支援については、受入れ機関側で適切な体制を整える必要があります。また、登録支援機関に全部委託した方が、受入れ機関側の負担が軽減され、在留資格審査もスムーズです。
Q6. 支援費用の相場はどのくらいですか?
A. 1名あたり月額2万円~4万円程度が相場です。支援内容、対応言語、サービスレベル、地域により変動します。
Q7. 登録後も継続的なサポートは受けられますか?
A. はい。当事務所では、登録後の運営サポート、変更届出・定期届出の代行、在留資格申請のサポート等、継続的な支援メニューをご用意しております。
Q8. 技能実習生の監理団体との違いは何ですか?
A.
- 監理団体: 技能実習制度における事業協同組合等の非営利団体。技能実習生の受入れ監理を行う。
- 登録支援機関: 特定技能制度における支援機関。営利・非営利を問わず、個人・法人が登録可能。
制度が異なるため、業務内容、要件、運営方法等も異なります。
まとめ
登録支援機関設立のポイント
- 登録要件の確認: 特に「受入れ実績・支援経験」の要件を満たしているか、慎重に確認
- 支援体制の整備: 支援責任者・支援担当者の選任、多言語対応体制の構築
- 事業計画の策定: 収益モデル、ターゲット顧客、営業戦略を明確化
- 専門家の活用: 申請手続き、法令遵守、継続的な運営サポートを専門家に依頼
登録支援機関事業の展望
特定技能制度は、日本の外国人材受入れ政策の中核を担う制度であり、今後も拡大が予想されます。登録支援機関は、外国人材と受入れ企業を支える重要な役割を担い、社会的意義の高い事業です。
成功のために:
- 外国人に寄り添った、質の高い支援の提供
- 受入れ機関との信頼関係の構築
- 法令遵守と適正な運営
- 継続的な情報収集と制度変更への対応
当事務所へのご相談
登録支援機関の設立をご検討中の企業様、個人事業主様、すでに登録済みで運営サポートが必要な方、特定技能外国人の受入れを検討している企業様、人材紹介・派遣会社でストック型収益を構築したい方、少しでもご興味のある方は、ぜひ一度当事務所にご相談ください。
知識・経験ゼロでも安心してご参入いただけるよう、全面的にサポートいたします。
お問い合わせ
行政書士法人塩永事務所
所在地:
〒862-0950 熊本県熊本市中央区水前寺1-9-6
電話: 096-385-9002(平日9:00~18:00)
メール: info@shionagaoffice.jp
ウェブサイト: https://shionagaoffice.jp
初回相談無料
登録支援機関の設立に関するご相談は、初回無料で承っております。お気軽にお問い合わせください。
ご相談方法:
- 電話相談
- メール相談
- オンライン相談(Zoom等)
- 対面相談(事前予約制)
対応エリア
主な対応エリア: 熊本県全域
その他のエリア: 全国対応可能(オンライン、郵送、電話等で対応)
【関連キーワード】
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