
【登録支援機関向け】特定技能制度における行政書士法遵守と適切な書類手続について
登録支援機関は、特定技能外国人の生活支援を通じて、外国人材の受け入れを支える重要な役割を果たしています。全国の多くの機関が、法令を遵守し適正な支援を行っていることは事実です。その上で、官公署提出書類の作成・提出に関する業務は、法令遵守の観点から特に注意が必要です。これらの場面では、行政書士との連携や業務範囲の明確な確認が、信頼性が高く安全な支援を実現する鍵となります。当事務所は、熊本を拠点に外国人関連の在留資格申請や各種許認可を専門とする行政書士法人として、登録支援機関の皆様が安心して本業に集中できるよう、書類作成のサポートを提供しております。 登録支援機関と監理団体の主な違い
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区分
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登録支援機関
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監理団体
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対象制度
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特定技能
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技能実習
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法的性格
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営利法人も可
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非営利法人(協同組合等)
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主な役割
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外国人の生活支援
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実習実施者の監督・支援
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管轄官庁
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出入国在留管理庁
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出入国在留管理庁
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2026年1月時点で、登録支援機関は全国に約11,049件(出入国在留管理庁公表データに基づく)、監理団体は約3,700〜3,800団体とされています。 行政書士法違反となる「書類作成」とは行政書士法では、官公署に提出する書類の作成、代理、提出は行政書士または弁護士に限定されています。主な対象書類は以下の通りです。
- 在留資格申請書類(出入国在留管理庁提出)
- 支援計画書・特定技能関連の届出書類(出入国在留管理庁提出)
- 外国人雇用に関する報告書類(関係省庁提出)
登録支援機関がこれらの書類を報酬を得て作成・代理提出することは行政書士法違反となります。一方、申請取次行政書士の資格を有する場合、本人作成の書類を取次提出することは可能です。登録支援機関の「支援」業務には行政手続の書類作成は含まれず、生活支援が主たる範囲です。「取次」は追加的に可能ですが、書類作成を支援費等として報酬を得る行為は、名目が変わっても違法と解釈される可能性が高いため、厳に慎重な対応が求められます。 特定技能関連の主な提出書類例
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提出書類
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提出先
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支援計画書
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出入国在留管理庁
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在留資格認定証明書交付申請
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出入国在留管理庁
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受入れ状況・支援実施状況届出
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出入国在留管理庁
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これらの書類はいずれも官公署提出書類に該当し、無資格での報酬を得た作成・提出は違法です。登録支援機関は助言、同行、翻訳支援等に留め、書類作成は行政書士との連携を原則とするのが安全です。 登録支援機関ができること・できないこと
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行為
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可能か
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備考
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本人作成書類の提出(取次)
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条件付き可能
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申請取次行政書士の認定が必要
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書類の作成・署名代行
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行政書士法違反
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雛形提供・記入補助
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実質代筆と判断されると違法の可能性
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生活支援・相談対応
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オリエンテーション、同行等が業務範囲内
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よくある違反例とリスク
- 「本人作成」と称して実質的に支援機関側が作成し署名のみ外国人にさせる
- 「アドバイス」として雛形を完成させた状態で提供
- 支援計画書類を主導的に作成
これらは形式的に本人作成に見えても、実質的な代行・報酬受領があれば違法判断の対象となります。 行政書士法違反の罰則
- 1年以下の懲役または100万円以下の罰金
- 名義貸しを行った行政書士も処分対象
- 加担した企業・機関も共犯となる可能性
適正な対応のポイント
- 支援機関は助言・同行・生活支援に徹する
- 書類作成が必要な場合は行政書士と明確に連携(委託契約等)
- 外国人本人の不安軽減のため、多言語対応ツールの活用も有効
最後に登録支援機関は、特定技能外国人の日本での活躍を支える大切な存在です。しかし、法的な業務範囲を超える行為は重大なリスクを伴います。制度を遵守し、専門家である行政書士と連携することで、受入れ機関・外国人・支援機関全員が安心できる環境を構築できます。当行政書士法人塩永事務所は、入管申請取次行政書士として、登録支援機関の皆様の書類作成を適切にサポートいたします。お気軽にご相談ください。お問い合わせ:096-385-9002
行政書士法人塩永事務所
