
◆ 外部監査人の役割(詳細)
外部監査人は、監理支援機関の業務運営が法令・基準に適合しているかを独立した立場から監査する専門職です。 新制度では、監理団体時代よりも強い「ガバナンス確保」のために設置が義務化されており、監理支援機関の信頼性を担保する重要な役割を担います。
① 業務運営の適正性の監査
監理支援機関が行う業務が、法令・省令・ガイドラインに沿って適正に実施されているかをチェックします。
具体的には:
- 育成就労実施者との契約内容の適正性
- 外国人との雇用関係成立のあっせん手続きの適正性
- 就労計画の作成・管理が基準に沿っているか
- 転籍支援・生活支援が適切に行われているか
- 不当な費用徴収や不利益取扱いがないか
監理支援機関の業務全般が「制度の趣旨に反していないか」を第三者目線で確認します。
② コンプライアンス体制の監査
監理支援機関が内部規程やコンプライアンス体制を整備し、実際に運用しているかを監査します。
- 内部規程・マニュアルの整備状況
- 役職員の研修実施状況
- 苦情・相談対応の記録管理
- 個人情報保護体制の確認
- 不正防止の仕組みの有無
制度の信頼性を損なうリスクがないかを点検します。
③ 財務・経理の健全性の確認
監理支援機関の財務基盤が健全であるか、適切な経理処理が行われているかを確認します。
- 会計帳簿・収支報告の適正性
- 不当な費用徴収の有無
- 外国人や実施者への返金義務の履行状況
- 資金繰りの安定性
財務の透明性は許可維持において重要なポイントです。
④ 外国人の保護に関する監査
育成就労外国人の権利保護が適切に行われているかを確認します。
- 労働条件が適正に確保されているか
- 相談窓口の機能が実際に機能しているか
- ハラスメント・人権侵害の防止措置
- 生活支援の実施状況
- 転籍希望者への適切な対応
制度の根幹である「外国人の保護」が確保されているかを重視します。
⑤ 監査報告書の作成・提出
監査結果をまとめた「監査報告書」を作成し、監理支援機関へ提出します。
報告書には:
- 監査の実施内容
- 適合状況
- 不適合事項
- 改善が必要な点
- 改善指導の内容
などが含まれます。
必要に応じて、主務大臣への報告が求められる場合もあります。
⑥ 改善指導・助言
監査で不適合が見つかった場合、改善に向けた指導や助言を行います。
- 是正措置の提案
- 再発防止策の助言
- 内部体制の改善支援
監査人は「チェックするだけ」ではなく、監理支援機関の健全な運営を支える役割も担います。
⑦ 独立性・中立性の確保
外部監査人は、監理支援機関や育成就労実施者と利害関係を持たず、独立した立場で監査を行う必要があります。
- 役員・職員との親族関係がない
- 取引関係が密接でない
- 経済的依存関係がない
制度の信頼性を担保するため、独立性は最重要ポイントです。
◆ 外部監査人の役割を一言でまとめると
「監理支援機関の業務が法令に適合し、外国人の保護が確保されているかを、独立した立場で監査し、改善を促す専門家」 という位置づけです。
