
特定技能と育成就労の違いとは?
外国人材の受入れ制度は近年大きく見直されており、企業・外国人双方にとって制度理解の重要性が高まっています。特に注目されているのが、**「特定技能」と、2024年に制度化が決定した「育成就労」**です。
本記事では、行政書士法人塩永事務所の視点から、両制度の目的・在留資格・就労内容・企業側の注意点などを分かりやすく整理し、実務上の違いを解説します。
1. 制度創設の背景と目的
特定技能
特定技能は、深刻な人手不足に直面する産業分野において、一定の専門性・技能を有する即戦力の外国人材を受け入れることを目的として、2019年に創設された在留資格です。
- 人手不足分野への即時的対応
- 技能実習修了者や試験合格者が対象
- 労働者としての位置付けが明確
育成就労
育成就労は、従来の技能実習制度に代わる新制度として創設され、人材育成と人材確保の両立を目的としています。
- 国際貢献から「育成+労働力確保」へ目的転換
- 将来的な特定技能への移行を前提
- 日本語能力・技能の計画的育成
2. 在留資格と位置付けの違い
| 項目 | 特定技能 | 育成就労 |
|---|---|---|
| 制度の性格 | 就労目的 | 育成目的+就労 |
| 即戦力性 | 高い | 原則なし(未経験可) |
| 技能水準 | 試験等で確認 | 段階的に育成 |
| 日本語能力 | 分野ごとに要件あり | 原則A1相当から開始 |
特定技能は「働くこと」が主目的である一方、育成就労は「育てながら働く」制度である点が最大の違いです。
3. 対象分野と業務内容
特定技能
現在、特定技能は以下の16分野(2024年時点)で認められています。
- 介護
- 建設
- 製造業
- 外食業
- 宿泊業 など
分野ごとに業務範囲が定められており、関連業務に限定して従事します。
育成就労
育成就労は、原則として特定技能分野と連動して設計されており、
- 初期段階は補助的業務
- 段階的に技能レベルを引き上げ
- 修了後は特定技能1号への移行を想定
という流れになります。
4. 在留期間とキャリアパス
特定技能
- 1号:最長5年(家族帯同不可)
- 2号:更新上限なし(家族帯同可・熟練技能が必要)
育成就労
- 原則3年間
- 修了後、要件を満たせば特定技能1号へ移行
育成就労は、外国人にとって日本での中長期就労への入口としての役割を担います。
5. 受入企業に求められる責務
両制度とも、受入企業には以下のような責務が課されます。
- 適正な労働条件の確保
- 日本人と同等以上の報酬
- 生活・就労支援体制の整備
特に育成就労では、
- 育成計画の策定
- 指導体制の整備
- 第三者機関による監理
など、教育・育成面での責任がより重くなる点に注意が必要です。
6. 実務上の注意点と今後の展望
- 制度移行期における最新情報の把握
- 自社に適した制度選択
- 中長期的な人材戦略の策定
育成就労は今後の外国人材受入れの中心となる可能性が高く、特定技能と組み合わせた活用が重要になります。
7. 行政書士法人塩永事務所からのコメント
特定技能と育成就労は似ているようで、制度趣旨・実務対応・リスク管理が大きく異なります。誤った理解のまま受入れを進めると、在留資格不許可や是正指導につながるおそれもあります。
行政書士法人塩永事務所では、
- 外国人雇用制度の選択支援
- 在留資格申請・変更手続
- 受入体制・書類整備のコンサルティング
を通じて、企業様と外国人材双方にとって最適なサポートを提供しています。
制度選択や実務対応でお悩みの際は、ぜひ専門家へご相談ください。
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■■■ 行政書士法人塩永事務所
■■ 代表 塩永 健太郎
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