外国人・外国法人向け 会社設立完全ガイド
外為法届出から最新ビザ要件まで徹底解説
【行政書士法人 塩永事務所 監修】
はじめに
日本市場への進出は、海外の起業家や外国法人にとって極めて戦略的な選択肢です。世界有数の経済規模を誇る日本は、2025年現在、医薬品、IT、観光、デジタル分野などで革新的なビジネス機会を提供しています。
外国人・外国法人による会社設立は、日本の会社法に基づき可能ですが、在留資格（ビザ）、外国為替及び外国貿易法（外為法）に基づく届出、資本金払込など、日本人にはない独自要件が存在します。本記事では、行政書士法人塩永事務所が最新の法改正を反映し、設立の可否から手続きの流れ、日本銀行への届出、必要書類までを正確に解説します。
当事務所は熊本を拠点に全国対応で、会社設立からビザ申請、外為法手続きをワンストップでサポート。過去の不許可事例も原因分析から再申請まで対応可能です。
📞 096-385-9002 ｜ 📧 info@shionagaoffice.jp
1. 外国人（外国法人）による会社設立の可否
- 設立可能性: 国籍や居住地による制限はなく、日本人と同様に法人設立が可能。
- 重要要件:
- 代表取締役の非居住性: 全員が非居住者でも設立可能。ただし外為法に基づき日本銀行への届出が必須。
- 在留資格: 設立自体は可能だが、報酬を伴う経営活動には「経営・管理」ビザが必要。不法就労は厳罰対象。
- 外為法適用: 非居住者による1%以上の出資は「対内直接投資」に該当し、届出義務あり。
2. 設立形態の選択
| 項目 | 株式会社（主流） | 合同会社（低コスト） |
|---|---|---|
| 社会的信用 | 高い（大規模事業向き） | 比較的低い（小規模事業向き） |
| 設立費用 | 約25万円〜（登録免許税15万円〜） | 約10万円〜（登録免許税6万円〜） |
| 機関設計 | 複雑（株主総会・取締役会） | 簡便（社員全員が経営権を持つ） |
| 推奨方法 | 発起設立が簡便で非居住者に推奨 | – |
3. 外為法上の届出義務
- 対象: 非居住者・外国法人が1%以上出資する場合。
- 届出種類:
- 事前届出: 登記前6ヶ月以内。安全保障関連業種など特定ケース。
- 事後報告: 登記完了後45日以内。標準的な国内直接投資。
- 提出先: 日本銀行（財務大臣・事業所管大臣へ送付）。
- 罰則: 届出違反は懲役・罰金、株式処分命令の対象。
4. 設立ステップ（非居住者向け）
- 基本事項決定: 商号、本店、目的、資本金、役員構成を決定。外為法該当有無を確認。
- 定款作成・認証: 公証人役場で認証。外国語書類は日本語訳必須。
- 実印作成: 非居住者はサイン証明書で代替可能。
- 資本金払込: 日本国内銀行口座へ振込。3,000万円以上が推奨。
- 設立登記申請: 法務局へ申請。司法書士委任が一般的。
- 関連届出: 税務署・自治体への届出、外為法事後報告を完了。
5. 「経営・管理」ビザの最新要件（2025年10月改正）
- 事業所確保: 独立した事業所が必須。バーチャルオフィス不可。
- 資金・人員: 総投資額3,000万円以上、または常勤の日本人等を1名以上雇用。
- 事業継続性: 専門家評価書付き事業計画書が必須。
- 申請者適性: 日本語B2相当、学士以上の学歴、または3年以上の経営経験。
申請の流れ: 設立登記完了 → 在留資格認定証明書申請 → 在外公館でビザ取得 → 入国・在留カード発行。
6. 必要書類
- 設立登記: 登記申請書、認証済定款、資本金払込証明書、就任承諾書、印鑑届出書。非居住者はサイン証明書・宣誓供述書が必要。
- ビザ申請: 登記事項証明書、事業計画書（専門家評価書付き）、損益計画、オフィス契約書、税務署届出書。非居住者はパスポートコピー、学歴・日本語能力証明書が必要。
7. 塩永事務所のサポート体制
- 対応範囲: 会社設立、外為法届出、経営・管理ビザ申請、事業許認可取得。
- 強み: 英文書類の和訳、事業計画書作成支援、難易度の高い案件や不許可事例の再申請対応。
行政書士法人 塩永事務所
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日本市場での成功を、法務面から力強く支援いたします。