
制度概要
学校法人または社会福祉法人が、幼稚園、保育所等(※1)、認定こども園(全類型)を設置・運営する際に、その保育または教育に直接使用する建物や土地の取得登記を行う場合、登録免許税が非課税となる制度があります(登録免許税法第4条第2項)。
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対象: 幼稚園、保育所(家庭的保育事業、小規模保育事業、事業所内保育事業を含む)、認定こども園の施設や敷地。
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条件: 不動産が直接保育・教育の用に供されること。
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証明: 所轄庁(熊本県知事、熊本市長、各市町村長)の証明書が必要。
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注意: 証明書は非課税を保証するものではなく、課税権者(税務当局)の判断で課税される場合あり。
※1 保育所等: 保育所、家庭的保育事業、小規模保育事業、事業所内保育事業を指す。
根拠法令
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登録免許税法第4条第2項
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同法別表第3
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1の2の項(学校法人)
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10の項(社会福祉法人)
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手続きの流れ
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証明願提出: 所轄庁に必要書類を提出。
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現地確認: 必要に応じて所轄庁が現地を調査(省略される場合もあり)。
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証明書交付: 証明願に奥書証明が記載され、交付される(通常2~3週間程度)。
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登記申請: 証明書を添付し、登録免許税非課税で登記を実施。
提出先
証明願の提出先は、施設の種類や不動産の所在地により異なります。詳細は「証明願いの提出先一覧(PDFファイル:62KB)」を参照。
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熊本県知事: 県全体を管轄する場合。
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熊本市長: 熊本市内の場合。
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各市町村長: 市町村が管轄する場合(各自治体に確認が必要)。
提出書類
共通書類
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証明願(正本2部)
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学校法人か社会福祉法人か、施設が幼稚園・保育所・認定こども園かで様式が異なるため注意。
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2部のうち1部は控えとして返却される場合あり。
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熊本県収入証紙 400円
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証明願に貼付せず、同封して提出。
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建物と土地の両方を申請する場合は、それぞれ400円が必要。
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添付書類(各1部)
建物の場合
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不動産の全部事項証明書【原本】
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新築: 表題部登記済みのもの。
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既存: 権利部登記を含む。
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建物の図面(位置図、平面図、立面図等)
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用途や配置を証明。
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建物の写真
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外観で現況・用途が分かるもの。
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(新築の場合)建築確認検査済証の写しおよび工事請負契約書の写し
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(既存の場合)売買契約書の写しまたは寄付申込書の写し
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理事会の議事録【要原本証明】
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不動産取得に関する議決内容を記載。
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土地の場合
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不動産の全部事項証明書【原本】
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土地の図面(位置図、字図、配置図等)
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土地の写真
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外観で現況・用途が分かるもの。
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売買契約書の写しまたは寄付申込書の写し
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理事会の議事録【要原本証明】
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不動産取得に関する議決内容を記載。
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社会福祉法人との比較
提供された「社会福祉法人の登録免許税非課税証明手続き」との違いを以下に整理します。
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共通点:
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登録免許税法第4条第2項に基づく非課税措置。
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証明願、登記事項証明書、図面、議事録等の提出が必要。
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相違点:
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対象範囲: 今回の制度は幼稚園・保育所・認定こども園に限定。社会福祉法人の場合は介護施設等も含む。
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提出書類: 社会福祉法人では評議員会の議事録や事業認可書類が求められる場合があるが、今回は理事会の議事録のみ。
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手数料: 熊本県では400円の収入証紙が必要だが、社会福祉法人単独の記述では手数料未記載(所轄庁により異なる)。
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注意点
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用途の明確化: 不動産が保育・教育に直接使用されない場合(例: 管理事務所や収益事業用)、非課税が認められない可能性あり。
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議事録の重要性: 理事会の正式な議決が必須。原本証明がないと却下されるリスクあり。
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手数料の確認: 建物と土地を別々に申請する場合は、それぞれ収入証紙が必要。
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事前相談: 登記後に非課税証明を取得しても還付不可。計画段階で所轄庁に相談を。
まとめ
学校法人や社会福祉法人が幼稚園、保育所、認定こども園のために不動産を取得する際、登録免許税の非課税措置を受けるには、熊本県知事等の所轄庁への証明願提出が不可欠です。必要書類を正確に揃え、保育・教育用途を証明することで手続きがスムーズに進みます。不明点は行政書士法人塩永事務所にご相談ください。